2018年5月15日にジャパンリアルエステイト投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり9,100円のところ9,336円で着地しました。
既存物件の追加取得で安定的に資産規模を拡大

2018年3月期の賃貸オフィス市場は上記のような環境であり、当投資法人でもきめ細かいリーシングを通じて稼働率の維持向上に取り組んだ結果、2018年3月期末の稼働率は99.2%となり、期末稼働率としては過去最高水準であった2017年9月期末の99.1%を上回る結果となりました。
一方外部成長では、2018年1月18日に渋谷クロスタワー(東京都渋谷区)の建物を10,000百万円で譲渡(同 日付で土地に定期借地権を設定)し、その譲渡代金等により、2018年1月19日にフロントプレイス日本橋(東京都中央区)を17,560百万円で取得しました。これにより、ポートフォリオ全体の築年数の若返りや、渋谷クロスタワーの地代収益を含めた賃貸事業収益の安定的な確保しています。
また、2018年3月30日に、 既存保有物件の持分買い増しとして、新宿イーストサイドスクエア(東京都新宿区)の共有持分13.4%を25,460百万円で追加取得し、本物件における共有持分は17.6%から31.0%となっています。 上記の結果、当期末(2018年3月31日)において、投資法人が保有する運用資産はオフィスビル70物件、 取得価格の総額990,197百万円、総賃貸可能面積833,335㎡(約252,083坪)、テナント総数1,449となりました。
外貨建投資法人債の発行はチャレンジングで〇

LTVの比率を30~40%を目安に運用することを財務上の基本方針としているジャパンリアルエステイト投資法人ですが、借入コストや既存借入先とのリレーションを勘案した上で、満期の分散・デュレーションの長期化・安定借入先の多様化等により、健全かつ保守的な財務体質の維持を目指すこととしています。
物件の取得による新規借入や既存借入金のリファイナンスに当たっては、前記観点のほか新投資口発行による資金調達での返済可能性等も念頭に置き、戦略的かつ機動的な借入を実施しています。2018年3月期においては、J-REITでは初の取り組みとなる外貨建投資法人債の発行に通貨スワップ取引を組み合わせた低位の固定金利による資金調達を行いました。また、フロントプレイス日本橋の取得及び新宿イーストサイドスクエアの共有持分13.4%の追加取得に伴う借入を実施しました。このような取り組みの結果、2018年3月期末の有利子負債残高は前期末比28,493百万円増の403,993百万円となり、内、長期借入金は339,000百万円(1年内返済予定の長期借入金27,500百万円を含みます。)、短期借入金は32,000百万円、投 資法人債は32,993百万円(1年内償還予定の投資法人債10,000百万円を含みます。)となりました。LTVは43.2%となりました。
外貨建の投資法人債の発行という点においてはジャパンリアルエステイトは大きなチャレンジをしたと思います。こういったことが好きなのはインヴィンシブルやケネディクス系の投資法人だと思っていたのでジャパンリアルエステイトが取り組んだことは驚きでした。マイナス金利の恩恵を受けてきたJ-REITですが、財務コストの削減も一巡した投資法人も多く存在します。格付け取得ラッシュも過ぎたこともあり投資家の利益にコミットすることや新しい投資家を集めるような財務戦略にスイッチする投資法人は今後も増えそうですね。
