2019年11月19日に日本賃貸住宅投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,000円のところ2,040円で着地しました。
大型売却で含み損物件の処分に成功

2019年9月期は、物件の取得環境が一層厳しくなる中、4物件(セレニテ梅田ルフレ、グランカーサ浦安、グランカーサ北浦和、グランカーサ千代田)を合計5,483百万円(鑑定評価額合計5,692百万円)で取得しました。新規取得した4物件は、大阪市、浦安市、さいたま市及び名古屋市において、いずれも利便性が高い地域に所在する高品質の物件です。これら新規取得物件は、投資法人の2019年9月期の収益に一部寄与するとともに、来期以降の収益拡大に通期で寄与する予定です。一方、現在の不動産投資市場は、物件売却には好機と判断されるため、ポートフォリオの質の向上を目的として、築古や小規模の10物件(2019年4月25日時点帳簿価格総額4,288百万円)譲渡の入札を実施しました。その結果、譲渡価格(合計4,500百万円)が鑑定評価額(合計4,049百万円)以上であることや、信越エリアからの撤退などの理由で、以下10物件の売却を実行しました。
売却10物件の内訳
・willDo礎町:(譲渡価格:488百万円、譲渡益97百万円)
・willDo笹口:(譲渡価格:279百万円、譲渡益45百万円)
・アークハイム新潟:(譲渡価格:1,032百万円、譲渡益0.051百万円)
・ジョアンナマンション:(譲渡価格:428百万円、譲渡損87百万円)
・ジョイフル狭山:(譲渡価格:220百万円、譲渡益9百万円)
・ルミエール八王子:(譲渡価格:420百万円、譲渡損31百万円)
・willDo本千葉:(譲渡価格:484百万円、譲渡益121百万円)
・メゾンフローラ:(譲渡価格:494百万円、譲渡損79百万円)
・willDo天満橋:(譲渡価格:345百万円、譲渡益43百万円)
・willDo堺筋本町:(譲渡価格:310百万円、譲渡益23百万円)
運用面については日本賃貸住宅投資法人の特徴でもある『日次稼働率予測システム』の活用や既存諸施策等に引き続き注力しましたが、2019年9月期に新築未入居物件を取得した影響もあり、期中平均稼働率は97.9%(前期は98.7%)となりました。また、入替え時賃料の増額にも引き続き注力した結果、2019年9月期は、総件数1,437件のうち943件で前賃料比の増額を実現し、件数ベースの上昇比率が65.6%、賃料ベースの上昇が+0.9%(前期は+1.0%)と前期に続いて上昇傾向を維持し、増収に寄与しました。賃貸事業費用につきましては、高額工事承認委員会を通した修繕費及び再商品化工事費用の抑制やLED照明の導入効果等による水道光熱費の削減等の既存諸施策に取り組みました。上記の運用の結果、2019年9月期の実績は、営業収益8,460百万円、営業利益3,834百万円、経常利益3,365百万円、当期純利益は、3,364百万円となりました。
金利固定化比率は若干低めの72.4%

資金調達の状況については2019年9月期中に返済期日が到来した総額7,050百万円(返済期日2019年6月28日、同8月30日及び同9月30日)の銀行借入れについて、期日に借入期間を5年(3,000百万円)、7年(700百万円)及び8年(3,350百万円)で、借換え(リファイナンス)を行いました。また、上記借換えの内、変動金利での借入4,050百万円について、2019年6月26日、2019年8月28日及び2019年9月26日付で金利スワップ契約をそれぞれ締結し、支払金利を固定化致しました。その結果、リファイナンス前と比較して、金融費用の削減と借入期間の長期化(平均5.0年→平均6.6年)を実現するとともに、返済期日の分散化を図りました。これらの取組みの結果、投資法人の2019年9月期末時点のLTVは50.9%、長期有利子負債比率(1年内返済予定有利子負債を除く)は84.9%、金利固定化比率は72.4%となりました。
日本賃貸住宅投資法人は資産規模の大きな物件への入替え積極的に行ってきましたが、10棟売却については随分いきなりな決断だと思っていましたが、含み損を抱えている物件は処分できたのでこれは良い決断だと思います。しかし、日本賃貸住宅投資法人は2020年3月期末がラストシーズンということになります。最後まで投資家さんのために分配金上昇に励んで欲しいですね。
