2019年5月22日に森トラスト総合リート投資法人の決算が発表されました。
当初の予想一口当たり3,650円のところ3,666円で着地しました。
賃料増額改定に強いのは心強い

2019年3月期の投資法人は、一部テナントの退去が予定されていた大崎MTビルを中心にリーシングを進捗させるとともに、賃料の増額改定を推進し、安定した収益の確保を図るべく運用を行ってまいりました。2019年3月期末における投資法人の保有不動産は15物件、帳簿価額の総額は309,000百万円となり、保有不動産の稼働率は99.9%となりました。
グローバル・ワン不動産投資法人と同様に少数の物件を着実に成長させていくタイプの運用を行っており、内部成長としては2019年3月期に改定日を迎えたテナントのうち、42%(9,489㎡)で増額改定を実現(平均増額改定率7%)。減額改定はありません。1年内に改定日を迎えるテナントのうち、2019年9月期は32%(3,146㎡)、2020年3月期は15%(1,715㎡)で増額改定が確定しており、平均増額改定率は2019年9月期が10%、2020年3期が10%となっています。
このような運用の結果、業績は、営業収益8,771百万円、営業利益5,293百万円となり、そこから借入金にかかる支払利息等を控除した経常利益は4,840百万円、当期純利益は4,839百万円となりました。足元における個別物件の状況について決算説明会資料にて以下3物件について説明されています。
大崎MTビル
退去区画については、稼働率の回復より条件面を重視した後継テナント誘致を推進しました。約7割で退去直後の新規契約が決定し入替による賃料増加率約8%
ONビル
賃借人(㈱神戸製鋼)との間で、2019年4月1日から2023年3月31日まで中途解約することで合意
東京汐留ビルディング
2019年1月29日に、転借人であるソウトバンクグループ㈱及びソフトバンク㈱が2020年度中の本社移転を公表しており、マスターリース契約期間(2020年4月12日まで)満了後の運用方針は、森トラスト㈱との再契約も含めて検討中。
目下の課題は上記の東京汐留ビルディングのリーシングですが、現在は複数のテナント候補に打診している最中でしょうから今のところは様子見といった感じです。最悪ソフトバンクの退去までに新規テナントが見つからなくてもスポンサーとの再契約により収益が大幅に下落するリスクは小さいのではないかと考えられます。
財務面については特段動き無し

2019年3月期の財務面におついては、期限の到来した既存借入金の返済に充てるため、計1,500百万円の借入れを実施しました。また、2019年2月に償還期限を迎えた第7回無担保投資法人債の償還資金に充当するため、第11回無担保投資法人債を発行しました。
名称:森トラスト総合リート投資法人第11回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定同順位特約付)
発行価額:3,000百万円
利率:年0.070%
発行日:2019年2月22日
償還期限:2022年2月22日
担保及び保証:無担保・無保証
これらの結果、有利子負債残高は155,000百万円、うち長期借入金は138,000百万円(1年内返済予定の長期借入金33,000百万円を含みます。)、投資法人債は12,000百万円(1年内償還予定の投資法人債4,000百万円を含みます。)となっています。なお、LTVは47.2%(前期末47.1%)となっています。 また、2019年3月期末現在は㈱日本格付研究所(JCR)からAA(格付の見通し:安定的)の長期発行体格付を取得しています。オフィス系J-REITの中では若干LTVは高めだと感じますが、物件の入替えや取得自体が少ないためLTVにもあまり動きが無いだけなので安全性について懸念するほどの問題ではないと思います。
