2021年9月14日にいちごホテルリート投資法人の決算が発表されました。分配金は当初の予想一口当たり分配金が678円のところ1,055円で着地しました。
ホテルの将来には弱気

2021年7月期は当然のことながら物件取得の動きありませんでした。管理・運用面の動きとしては、保有中のホテルにおいては、前期初に2ホテルの取得を行ったことから、NOIの安定に寄与したものの、新型コロナウイルスによるホテル需要の落ち込みに伴い、ホテル売上も大幅に減少し、変動賃料が生じない状況となりました。また、一部のホテルテナントからは賃料の減額及び猶予などの要請もあり、ホテルテナントの運営状況や財務体力を見ながら、協議・応諾を行うなど、感染症対策を含むCAPEX投資や支出削減に加えた対応を実施しています。
いちごホテルリート投資法人のホテルマーケットの分析はかなり弱気で当面はインバウンド需要の回復は見込めない状況となっているとしています。いちごホテルリート投資法人はリゾートホテルが少なく、空港や駅に近いザ・インバウンド需要を狙ったビジネスホテルがポートフォリオの中心です。ここで国内需要を取りに行くべきなのですが、日本人旅行者が好き好んで数あるビジネスホテルの中でいちごホテルリート投資法人が運用するスマイルホテルを利用する必要は特にありませんからね。ホテルの運用を関わったことがある方は分かると思いますが、オペレーターからするとホテルを開業して人材・資源を稼働させるより休業してしまった方が赤字が少ない場合があります。かといって投資法人みらいのように運用中のホテルをオフィスビルに転用するのは外部の企業がオペレーターの場合は難しいでしょう。スポンサー関連企業がオペレーターの場合は高い賃料が取れないし、第三者がオペレーターの場合は転用が難しい。悪い面が出てしまっています。2021年7月期はの業績は、営業収益1,117百万円、営業利益465百万円、経常利益269百万円、当期純利益268百万円となりました。
居座るオペレーターには爆笑

中長期に亘り安定した収益の確保と運用資産の規模の着実な成長及び運用の安定性を優先し、資金調達環境の動向を注視しつつ、借入金利の固定化並びに借入期間の長期化及び分散化を図ってきました。コロナ禍におて、既存借入金のリファイナンスについては、スポンサーサポートの活用や取引金融機関の関係を維持しながら、確実な借換えの実現に取り組むとともに借入れコストの抑制に努めてきました。
2021年7月期は新規物件の取得及び返済期限の到来する既存借入金はなく、新たな資金調達はありませんでしたその結果、LTVは43.2%となりました。新たな資金調達は無かったなので取引金融機関の関係を維持できているかどうかは不明ですね。新生銀行やあおぞら銀行がメインバンクで無かったことが救いといった感じす。メガバンクがメインレンダーであれば直ぐに借換え拒否のようなトリガーを真っ先に引くことは考え辛いですが、新生銀行やあおぞら銀行は直ぐに引きますからね。特に新生銀行はSBIからのTOBにガクブル状態ですから、全て保守的に動いていくものと考えられます。
ホテルサーブ神戸アスタの建物明渡請求訴訟について旧オペレーターである㈲ホテルテトラの賃料等未払いにより2019年1月18日付で東京地方裁判所に㈲ホテルテトラに対して建物明渡請求訴訟を提訴していましたが、2021年8月27日に和解が成立しています。なお、当該和解により、2022年1月期において、特別利益74百万円を計上する予定ということです。コロナの影響かどうかは分かりませんが、テナントとの良好なリレーションを構築できなかったことに原因があると考えられます。賃料減額とは言わずとも支払い猶予等譲歩できるところがあったと思います。投資家さんのために強気な交渉をしたのかと?という気もしましたが着地が和解ではその線も無いですね。
