2020年12月15日にインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が388円のところ410円で着地しました。
慎重姿勢が強いので今後の地味な成長を予想

2020年10月期は外部成長はありませんでした。2020年10月期時点において投資法人が保有する運用資産のうち、不動産信託受益権は19物件(取得価格合計229,371百万円)、その総賃貸可能面積は298,936.18㎡となっています。運用面では、保有資産における空室部分の着実なリーシングの推進によって、当期末日時点のポートフォリオ全体の稼働率は99.2%となっています。また、稼働率の向上とともに、賃貸借契約更新時に賃料増額の可能性を追求することで、ポートフォリオ全体の収益の更なる向上に努めました。これらにより2020年10月期の業績は、営業収益8,865百万円、営業利益4,127百万円、経常利益3,646百万円、当期純利益3,645百万円となりました。
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人は時期の見通しとして、オフィス賃貸市場は企業の収益悪化で投資や事業拡張意欲の鈍化によるオフィス需給のさらなる減少に備える必要があるとしながらも、新型コロナウイルス感染症のワクチンや有効な治療薬が確立されるまでは、政府の景気振興、雇用安定化支援政策がオフィス市況の下支えとなると予想しています。
また、不動産売買市場では、景気停滞が長期化した場合、様子見姿勢の投資家の増加や、レンダーによる融資姿勢の転換や融資対象の選別の厳格化が生じる可能性があります。利回りの上昇がなくても収益性や融資条件悪化による価格調整に留意する必要があるとにも触れており、個人的にはオフィス市場よりもこちらの方が心配です。
一応2021年4月期に物件の取得を行っていますが、やっぱり成長スピードが遅いと感じます。オフィスビルのディベロッパーが多数いる中でスポンサーのオフィスビル開発力は弱いと言わざるを得ません。外部からの取得で分配金の上昇を狙って欲しいですね。
オフィス系J-REITの中ではLTVが高めだがDSCRは順調に上昇

2020年10月期の財務戦略は前期に続き、中長期的な安定的収益の確保及び資産価値の着実な向上のため、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本方針としています。当期においては、以下のとおり資金調達を行いました。2020年5月29日に返済期限を迎えた短期借入金6,980百万円及び2020年5月31日に返済期限を迎えた長期借入金10,600百万円の返済資金に充当するため、2020年5月29日付17,580百万円の借入れを行いました。
また、2020年11月30日に返済期限を迎えた長期借入金4,000百万円のうち3,000百万円について、2020年9月9日を払込日として発行した第5回無担保投資法人債(グリーンボンド)(発行金額2,000百万円)及び第6回無担保投資法人債(グリーンボンド)(発行金額1,000百万円)の手取金及び手元資金を原資として、2020年9月30日に期限前返済(期限前返済額3,000百万円)を行いました。
この結果、2020年10月期末時点の有利子負債残高は126,280百万円となり、うち、短期借入金は500百万円、長期借入金は108,380百万円(1年以内に返済予定の長期借入金33,430百万円を含みます。)、投資法人債は17,400百万円となりました。LTVは49.3%となっています。2020年10月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付の見通し:安定的、債券格付:AA-
