星野リゾート・リート投資法人の配当金と利回り・資産規模拡大の運用

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星野リゾート・リート投資法人の概要

 星野リゾート・リート投資法人は、観光産業の中核となり、安定的な利用が見込まれるホテル、旅館及び付帯施設に投資を行い、中長期的な観点から運用資産の着実な成長と収益の安定的な確保を図ることにより、投資主価値の継続的な拡大を目指しています。

名称 星野リゾート・リート投資法人
住所 東京都中央区京橋三丁目6番18号
資産運用会社 株式会社星野リゾート・アセットマネジメント
資産保管委託会社 三菱UFJ信託銀行株式会社
一般事務受託会社(会計事務) 三菱UFJ信託銀行株式会社
投資主名簿管理人 三菱UFJ信託銀行株式会社
会計監査人 太陽有限責任監査法人
決算期 4月・10月

星野リゾート・リート投資法人のポートフォリオ構築戦略

 星野リゾート・リート投資法人は、今後も安定した収益を生み、長期的かつ安定的なキャッシュ・フローを確保することが可能なのは、ビジネスモデルや運営力、立地等の優位性などで差別化された施設であると考えています。本投資法人は、ソフトの優位性とハードの優位性という2つの観点から、投資対象資産を選定していきます。

 また、具体的な投資対象資産の選定にあたり、星野リゾートグループ運営物件、星野リゾートグループ以外運営物件及び海外における星野リゾートグループ関与物件の物件売却情報を積極的に入手し、それぞれについて投資対象資産を選別し、長期的かつ安定的なキャッシュ・フローの確保のため最適と考えられるポートフォリオを柔軟に構築する方針を定めています。

星野リゾートグループ運営物件への投資

 星野リゾート・リート投資法人は、上記の観点から、星野リゾートグループの運営する主要ブランド物件に対する投資を行うことが望ましいと考えています。

①「星のや」は、圧倒的な非日常感と世界スタンダードなサービスを提供することを目的とした、星野リゾートグループの基幹ブランドであり、国内リゾート市場にスモールラグジュアリー(小規模ながら高級志向に重点をおいた商品構成となっており、高度なパーソナル・サービスを中心とする、食事、文化、景観、自然、滞在中のアクティビティ、温泉等が魅力を演出する施設)の概念を定着させたブランドです。

②「星野リゾート 界」は、有名温泉観光地に立地する高級温泉旅館であり、小さくて上質、地域の魅力を感じる特別で快適なステイを提供することを目的としています。これらのブランドについては、日本独自のリゾート業態である「温泉旅館」として、「星のや」と同様に訪日外国人観光客の利用の増加も見込まれると、本投資法人は考えています。また、星野リゾートグループでは、このブランドの下で、経営難や後継者不足等で事業継続が困難となった既存旅館から経営・運営を承継することを一つのビジネスモデルにしており、今後、更なるパイプラインの拡大を見込めるものと考えています。

③「星野リゾート リゾナーレ」は、大人も子供もそれぞれに楽しめるリゾートホテルをコンセプトとし、四季折々の豊富なアクティビティやリゾートならではの癒しを体験できる魅力を提案することを目標としており、ファミリー層から支持を受けるブランドを目指しています。

 主要ブランド物件に投資することで、収益の安定性を確保することが可能であると考えています。

星野リゾートグループ以外運営物件への投資

 星野リゾート・リート投資法人は、「観光」には、大別して以下のとおり「リゾート観光」、「温泉観光」及び「都市観光 」の3つのタイプがあると考えています。

観光のタイプ概要

観光のタイプ 概要
リゾート観光 リゾート地に滞在することを主たる目的とする観光
温泉観光 温泉保養を主たる目的とする観光
都市観光 歴史的町並みや都市文化(コンサート、美術館、現代建築等)、夜景、産業遺産・文化遺産、都市の生活文化(食事、ショッピング)等を楽しむことを主たる目的とする観光

 星野リゾート・リート投資法人及び星野リゾートグループが観光ニーズを捉える上で独自に分類したものであり記載のとおりのタイプ別の観光ニーズがあることを保証又は約束するものではありません。

 星野リゾート・リート投資法人は、都市観光の拠点となる宿泊施設について、都市観光需要を背景に、長期的かつ安定的なキャッシュ・フローの確保が可能であり、これに対する投資を行うことが投資主価値の継続的な向上に繋がるものと考えています。

 また、一般的にコモディティ化(似ている商品やサービスが大量に誕生し、それらが最適な生産性で生産され、効率的に消費者に届けられることで、どの企業も競争優位を維持できなくなる状態)の傾向が見られるホテル・旅館業界にあって、今後も安定した収益を生み、長期的かつ安定的なキャッシュ・フローを確保することが可能なのは、ビジネスモデルや運営力、立地等の優位性などで差別化された施設である考えており、投資対象資産を選定しています。

星野リゾートグループとの共生

 星野リゾート・リート投資法人は、事業規模の拡大及び他社との運営の仕組みの差別化により業界内でのプレゼンスを高めてきた、星野リゾートグループが有する施設運営に関する高い専門性を最大限活用することで、運用資産の競争力を維持し、安定的な運用を目指します。本投資法人は、本投資法人及び星野リゾートグループがその役割を相互に果たすことにより、シナジー効果が生まれると考えています。本投資法人と星野リゾートグループの共生関係は、本投資法人の資産規模の拡大及び収益の向上を通じた投資主価値の継続的な向上に寄与すると、本投資法人は考えています。

星野リゾート・リート投資法人の外部成長戦略

スポンサーサポート契約の活用

 星野リゾート・リート投資法人は、星野リゾートグループが保有する物件の情報、人的・物的資源及び観光産業やリゾート分野における知識・経験・ノウハウ等の提供等、包括的なスポンサーサポートを活用します。星野リゾートグループが所有するホテル、旅館及び付帯施設が、本投資法人の将来の外部成長に資する重要なパイプラインとして期待されるとの基本認識のもと、星野リゾートグループが所有するホテル、旅館及び付帯施設を本投資法人が安定的かつ継続的に取得すること、並びに星野リゾートグループが保有する人的・物的資源、観光産業やリゾート分野における知識・経験・ノウハウ及び国内外のネットワークを利用して、本投資法人の資産取得業務等を効率的に行うことを目的として、本投資法人及び本資産運用会社は星野リゾートとの間で、2013年5月27日付でスポンサーサポート契約を締結しています。

星野リゾートグループの再生ノウハウの活用

 星野リゾート・リート投資法人及び資産運用会社は、星野リゾートグループの再生ノウハウにより魅力を取り戻した物件の情報についても提供を受けます。また、本投資法人が取得を希望するホテル、旅館及び付帯施設について、ウェアハウジング機能を活用すべく星野リゾートグループに一時的に保有することを依頼した場合にも、かかる一時的な保有の間に星野リゾートグループが再生ノウハウを用いて当該施設の魅力をより高めることが期待できます。なお、再生案件施設の取得においては、星野リゾートグループが先行して物件取得を行い、当該物件のキャッシュ・フローが改善・安定し、中長期的な視点で安定的に収益が確保される状態になった段階で、本投資法人が当該物件を取得することにより、投資リスクを低減することができるものと考えており、これらの取組みは本投資法人の外部成長と収益の安定性に資するものと考えています。

資産運用会社独自の星野リゾートグループ以外運営物件情報の活用

 資産運用会社は、星野リゾートグループに限らず、全国のホテル、旅館及び付帯施設の所有者及びオペレーター等との間でネットワークを構築し、物件取得に関する情報を収集しています。本投資法人は、スポンサーサポート契約に基づき提供される星野リゾートグループからの情報に加え、資産運用会社独自の情報収集力を活かし、競争力の高い物件の取得に努めます。

星野リゾート・リート投資法人の内部成長

 星野リゾート・リート投資法人は、オペレーター及び本資産運用会社による施策を通じて、変動賃料の指標となる売上高又は利益の拡大及び安定的かつ効率的な運営を通じた施設の競争力の維持・向上を通じて、安定的分配及び分配金の成長の両立を目指します。内部成長実現に向けた施策は、以下のとおりです。

オペレーター及び本資産運用会社による内部成長

 星野リゾート・リート投資法人は、投資家の立場に即して、本投資法人の保有するポートフォリオから得られる運営上のキャッシュ・フロー及びその賃貸収入を厳格に管理し、その維持・向上を図ります。

オペレーターによる内部成長

 ホテル・旅館事業は、施設を所有する役割と、運営する役割に大きく分けることができます。本投資法人は、本投資法人の運用資産の特性を深く理解し、当該運用資産の特性を踏まえ最適と考えられるビジネスモデルやノウハウを有する者を運用資産のオペレーターに選定することで、施設の競争力を維持・向上させる方針です。

資産運用会社による内部成長

 資産運用会社は、施設競争力の維持・向上のための運営管理及びリニューアルを実施し、ポートフォリオの収益力の強化を目指します。本投資法人は、星野リゾートグループ運営物件については、星野リゾートグループが独自のノウハウを有し、運用資産毎の特性を十分に理解していると考えており、適切と考える場合には星野リゾートグループにプロパティ・マネジメント業務を委託することにより、星野リゾートグループが有する運営力を最大限引き出す方針です。また、本投資法人は、星野リゾートグループ以外運営物件については、本投資法人の運用資産の特性を深く理解し、当該運用資産の特性を踏まえ最適と考えられるプロパティ・マネジメントのノウハウを有する者を必要に応じてプロパティ・マネージャーに選定することとしています。

売上高又は利益に連動した変動賃料の導入

 オペレーター及び賃借人のノウハウによるホテル、旅館及び付帯施設の業績向上の恩恵を本投資法人が享受することを可能とする仕組みとして、本投資法人は、賃貸借契約において、固定賃料に加えて、ブランド及び施設の運営特性に応じた変動賃料の算式を設定し、売上高又は利益に連動した変動賃料を定めることを検討します。本投資法人は、保有資産について、固定賃料と変動賃料とを適切に組み合わせることにより、キャッシュ・フローの安定性及び成長性の両立を図っています。本投資法人は、変動賃料の指標となる売上高又は利益を向上させるために、運営パフォーマンスについて本資産運用会社によるモニタリングを実施するほか、高い施設運営力との相乗効果が狙えるような施設自体の魅力・競争力
の向上につながる資本的支出を実行します。

中長期的な視点による資本的支出及び修繕計画の策定・実行を通じた運用資産の資産価値・競争力の維持・向上

 星野リゾート・リート投資法人は、中長期的な観点から、運用資産の資産価値・競争力の維持・向上を図るとともに、慎重かつ十分な資本的支出を通じて将来における過大な修繕発生リスク及び施設の魅力減少に起因する売上減少リスクを低減させることで、運営収益の安定を目指します。本資産運用会社は、オペレーターの意見を参考に、綿密な費用対効果分析を行い、大規模修繕計画等、資本的支出に係る方針を策定し、適切なバリューアップ工事を実施することで、更なる売上高又は利益の向上を目指します。

星野リゾート・リート投資法人の財務戦略

 星野リゾート・リート投資法人は、収益の確保と運用資産の着実な成長に資するため、計画的かつ効率的な財務戦略を立案し、中長期にわたり安定的な財務基盤を構築することを目指します。

エクイティ・ファイナンス 新投資口の発行は、運用資産の長期的かつ安定的な成長を目的として機動的に行います。その際には、経済環境や資本市場の動向、新たな運用資産の取得時期、及び投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の持分割合の低下及び投資口1口当たりの純資産額又は分配金の減少)に十分配慮した上で総合的に判断するものとします。
デット・ファイナンス 主要金融機関を中心にバランスの取れたバンクフォーメーションを構築することを目指します。また、借入金の長期固定化と返済期限の分散による、安定性重視の財務方針を採用します。
LTV水準 LTVの水準は財務健全性の確保のため、原則として50%を上限とします。ただし、新たな資産取得等に伴い、一時的に50%を超えることがあります。

アモチゼーション方針

 星野リゾート・リート投資法人が投資対象とする施設は立地の点から相対的に建物比率が大きくなる傾向があり、営業期間毎に減価償却費として計上される金額が実際に必要とされる資本的支出の金額を相当程度上回ることがあります。この一部を戦略的なアモチゼーション(借入れの分割返済)に充てることにより、リファイナンスリスクの低減、及び支払利息の負担軽減による運用収益の増加を目指すことがあります。

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