森トラスト・ホテルリート投資法人は、スポンサーである森トラストの開発力及び森トラスト・ホテルズ&リゾーツのホテル運営・マネジメント力の両面から支えられる森トラストグループの品質を「Trust Quality」と位置づけ、それが産み出す「Trust Value」(価値又は価値観)を共有するホテルアセットに重点投資しています。
森トラスト・ホテルリート投資法人の概要
名称 | 森トラスト総合リート投資法人 |
住所 | 東京都港区赤坂二丁目11番7号 |
資産運用会社 | 森トラスト・アセットマネジメント株式会社 |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 三井住友信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | 三井住友信託銀行株式会社 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
決算期 | 3月・9月 |
森トラスト・ホテルリート投資法人のポートフォリオ構築戦略
森トラスト・ホテルリート投資法人は、投資に当たっては、ホテル・旅館等のマーケット環境を分析して当該物件の競争力及び将来性を検討するとともに、「資産性」「安定性」「成長性」を兼ね備えた運用を行うという基本方針の下、ポートフォリオ全体の成長性及び収益性と、ポートフォリオ全体におけるリスクも勘案の上、投資の可否を総合的に判断しています。
また、森トラスト・ホテルリート投資法人は、投資不動産につき、下記に定めるエリア、タイプ、グレードに分散化したポートフォリオとすることにより、リスクの低減を図るとともに収益の最大化を目指しています。
■エリア
森トラスト・ホテルリート投資法人は、本質的な不動産価値である「資産性」に着目するとともに、「資産性×安定性×成長性」を有するホテル・旅館等及びこれらの付帯施設で、将来安定的に集客が見込めるエリアとして、「全国主要都市」及び「著名な観光地エリア」に立地した物件であることを重視します。
エリア | 基準 |
全国主要都市 | 東京23区及び政令指定都市 |
著名な観光地エリア | 魅力的な文化や観光資源等を有し、既に観光集客力があるか、又は将来、観光集客力が見込めると本投資法人が判断したエリア |
なお、森トラスト・ホテルリート投資法人は、当初は国内のみを投資地域とし、海外不動産の取得については、投資法人の資産規模、ポートフォリオ分散状況、運用体制を総合的に勘案し、慎重に検討しています。
■タイプ
森トラスト・ホテルリート投資法人は、提供する機能やサービス、保有する施設等の観点から、投資不動産のタイプを、「フルサービス」、「リミテッドサービス」、「リゾート」の3つに分類し、投資を行います。
タイプ | 基準 |
フルサービス | 宿泊、料飲、宴会等、複数の部門を持っている多機能施設 |
リミテッドサービス | 宿泊機能を主体とした施設 |
リゾート | 著名な観光地エリアに所在し、保養、避暑・避寒、行楽等が楽しめる滞在型宿泊施設 |
■グレード
森トラスト・ホテルリート投資法人は、価格帯やブランドの観点から、投資不動産のグレードを、「ラグジュアリー」「アッパーアップスケール」「アップスケール」「アッパーミッドスケール」「ミッドスケール」「エコノミー」の6つに分類し、そのうち上位4分類に重点投資を行います。
グレード | 基準 | タイプ | 客室面積の目安(㎡) | ADRの目安(円) |
ラクジュアリー | 世界的なラグジュアリーブランドとして認知されている著名なホテルチェーン | フルサービス/リゾート | 40~ | 40,000~ |
アッパーアップスケール | 世界的な高級ホテルブランドとして認知されている著名なホテルチェーン | フルサービス/リゾート | 30~40 | 30,000~40,000 |
アップスケール | 世界的な高級ホテルブランドとして認知されている、著名なホテルチェーンの傘下でブランド展開しているクラス | フルサービス/リミテッドサービス/リゾート | 20~30 | 20,000~30,000 |
アッパーミッドスケール | ミッドスケールよりも客室面積、インテリア等が優れ、より快適に宿泊利用できるホテル | リミテッドサービス | 15~20 | 10,000~20,000 |
ミッドスケール | ターゲットや機能を厳選した経済的なホテル | リミテッドサービス | 10~15 | ~10,000 |
エコノミー | 相対的にADRが低価格帯にあるホテル | リミテッドサービス | ~10 | ~10,000 |
森トラスト・ホテルリート投資法人の外部成長戦略
不動産等の情報提供に関する協定
森トラスト・ホテルリート投資法人は、森トラストとの間で不動産等の情報提供に関する協定書を締結しており、森トラストグループ5社(森トラスト、森トラスト・ホールディングス、森トラスト・ホテルズ&リゾーツ、株式会社万平ホテル及びフォレセーヌ株式会社)が保有する主たる用途がホテル(ホテル・旅館等の宿泊施設及びこれらの付帯施設)である不動産等の売却情報を優先的に入手できる体制となっています。
トラストグループの長年にわたる都心部での大型複合開発やホテル開発・運営実績
森トラストグループは、投資法人のスポンサーである森トラスト及び森トラスト・ホテルズ&リゾーツを中核に、60年以上にわたって、日本の都心部での大型複合開発や主要リゾート地でのホテル開発・運営を手掛けてきました。以下の図は、森トラストグループの不動産事業の沿革を示したものです。
森トラストグループの“資産性”へのこだわり
森トラストグループは、都心に高いプレミアムを創造していくことを目指し、「職」「住」「憩」「楽」それぞれにおいて一流の空間を実現していくことを都市開発の理想とし、街づくりの中にインターナショナルブランドホテルの誘致を積極的に展開し、グローバルスタンダードなホスピタリティ機能を拡充しています。
品質重視の施設づくり
■厳選された立地において行っている森トラストグループの大型都市開発では、成長企業のニーズに応える最先端の機能性を備えたハイグレードな施設づくりを行っています。
■企画・設計から営業・管理運営まで一貫した体制をとることで、情報・経験のフィードバックを繰り返しながらノウハウを蓄積しています。総合力を活かした開発により、高品質の都市機能(「オフィス」、「ホテル」、「商業施設」及び「住宅」等を提供する機能)を提供しています。
■最先端の機能を備えたハイグレードな施設づくりを行うことにより、インターナショナルブランドホテルの誘致を可能にしています。
持続可能で先進的な街づくり
防災・環境性能面においても「持続可能で先進的な街づくり」という理念に基づいて開発を行っています 。安心・安全な都市形成に資する取組みを融合させ、今後も次世代に向けた開発を行い、日本の国際競争力の向上に貢献していくことを目指しています。
グリッド型BCP(事業継続計画)の強化
東京・仙台・大阪の三拠点体制のもとで、各エリアの基幹施設を核としたグループに分けて群管理を行い 、グリッド状にネットワーク化することで、情報の明確化・一元化を可能にすると同時に有事の際の対応スピード向上や代替対応への柔軟性を確保しています。
(注)「グリッド型」「グリッド状」とは、格子又は網目状のもの、格子又は網目の状態・形式をいいます。
森トラスト・ホテルリート投資法人の内部成長戦略
スポンサーサポートに関する協定
森トラスト・ホテルズ&リゾーツとの間でスポンサーサポートに関する協定書を締結しており、森トラスト・ホテルズ&リゾーツとの間で、主たる用途を宿泊施設とするホテル・旅館等及びこれらの付帯施設の情報提供及び意見交換を行うことができる体制となっています。
Trust Quality が可能にする、業界トップランナーとのアライアンス(連携)
森トラストグループは、開発・運営するホテルにおいて、世界最大級のホテルチェーンであるマリオットやシャングリ・ラといった世界的な「インターナショナルブランドホテル」との連携を図ることで、更なる上質さを備えた、付加価値のあるホテル開発・運営に取り組んでいます。
森トラスト・ホテルズ&リゾーツのベストシナリオを描く力
森トラストグループでは、ホテルオペレーターである森トラスト・ホテルズ&リゾーツ等を通じて、ホテル開発後も適切な物件マネジメントを行っており、時代に合わせたリブランド及びリノベーションを実施しています。
内部成長を促進する森トラスト・ホテルズ&リゾーツのベストサポート体制
森トラスト・ホテルズ&リゾーツは、日本全国でホテル運営を展開し、「現場実務の工程分析・改善指導」、「複数のホテルにおける多様な外部ブランドとの連携・活用」等、豊富な実績を有しており、これらの経験によって培われた効率的な本部機能を有しており、これを発揮し、各ホテルと連携・協力することにより、横断的に各ホテルの収益力を向上させる体制をとっています。
森トラスト・ホテルリート投資法人の財務戦略
安定的かつ健全な財務運営の維持と投資主価値の向上に向けたLTVコントロール
中長期的な収益の維持・向上及び運用資産の規模の成長と投資主価値の向上を実現することを目的として、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本方針とし、LTVについては、60%を上限の目途(ただし、新たな投資不動産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。)としますが、平常時の運用においては、50%を上限の目途として運用します。
エクイティ・ファイナンス | 投資口の追加発行は、資産の長期的かつ安定的な成長を目指し、市況を的確に把握し、かつ、投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の持分割合の低下、本投資口の1口当たりの純資産額又は分配金の減少)に配慮した上で、機動的な投資口の追加発行を行うものとします |
デット・ファイナンス | 運用資産の効率的な運用及び運用の安定性に資するため、本投資法人は、資産の取得、修繕等または分配金の支払い、もしくは債務の返済(敷金等並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含む。)、運転資金等の資金の手当てを目的として、資金を借り入れまたは投資法人債を発行することができます。 |
LTV水準 | 借入れその他の資金調達に際しては、投資法人の資産総額のうち借入金額及び投資法人債発行残高の占める割合は、最大50%を目安とします。但し、新たな投資不動産の取得等に伴い、一時的に50%を超えることがあります。 |
利益超過分配
利益の金額を限度として分配を行う場合、分配金額は原則として租税特別措置法第67条の15第1項に定める投資法人に係る課税の特例に規定される配当可能利益の額の100分の90に相当する金額(法令改正等により当該金額の計算に変更があった場合には変更後の金額とします。)を超えて分配するものとして、投資法人が決定する金額とします。
自己投資口の取得及び質受けの制限
森トラスト・ホテルリート投資法人は、当該投資法人の投資口を取得し、又は質権の目的として受けることができません。ただし、次に掲げる場合において当該投資口を取得するときは、この限りではありません。
①資産を主として特定資産に対する投資として運用することを目的とする投資法人が、投資主との合意により当該投資法人の投資口を有償で取得することができる旨を規約で定めた場合
②合併後消滅する投資法人から当該投資口を承継する場合
③投信法の規定により当該投資口の買取りをする場合
④その他投信法施行規則で定める場合