2020年12月14日にいちごオフィスリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,106円のところ2,230円で着地しました。
管理運用面に注力したようだがポートフォリオ全体の稼働率は低下

2020年10月期は外部成長の動きはありませんでした。運用面については、ポートフォリオ全体のNOI向上を重視し、賃料水準、稼働率等も考慮の上、個別物件の収益力につながる各種施策を積極的に推進したということです。具体的には、ウィン五反田ビル等において、テナント満足度の向上を目的として工事を実施する等、物件競争力及び収益力の強化に資する施策を積極的に行いました。これらの結果、ポートフォリオ全体の稼働率は2020年10月期末時点で97.5%となりました。
また、コロナウイルス感染拡大の影響により、一部テナントから賃料減免に・支払猶予等の要請を受け、これに対応しているもののポートフォリオ全体の収益に対しては限定的な影響に留まったということです。2020年10月期末の保有物件は85物件(取得価格の総額202,362百万円)となっています。業績は営業収益7,863百万円、営業利益4,092百万円、経常利益3,313百万円、当期純利益3,312百万円となりました。
2020年12月14日には、いちご立川ビルを取得価格3,830百万円で取得しています。いちご立川ビルは、JR中央線他「立川」駅から徒歩約8分、多摩モノレール「立川北」駅から徒歩約7分に位置する中規模オフィスビルです。基準階の貸室面積は約145坪と当該エリアではやや大きくようで、OAフロアや個別空調であること、58台の機械式駐車場を有していること等から、当該エリアのテナントが要求する標準的な機能性を備えているということです。テナントは情報通信業、保険業、不動産管理業の支店・営業所の他、上場企業のコールセンター等が入居しています。
格付評価は変更なし

2020年10月期においても、安定的な財務基盤の構築のため、返済期限の分散化並びに金利動向を注視し調達を行ってきました。2020年5月、同年8月に返済期限の到来する借入金(合計9,574百万円)の返済資金として、それぞれ同月に既存取引銀行からの借入れ(9,572百万円)を行いました。いちごオフィスリート投資法人の財務戦略につては既存借入金のリファイナンスについては借入金利の固定化、借入期間の長期化・分散化を図り、継続する低金利の金融環境を踏まえた資金調達を検討するとしています。2020年10月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A、格付の見通し:安定的
よく、テナント満足度の向上を目的として工事~という文言を見かけると思いますが、行われるのは終始よくある工事ですよね。決算説明会資料45ページには「テナントニーズをくみ取ったCAPEXの実行」として修繕費・CAPEXの推移が載っていますが、空調機更新工事や、エレベーター補修工事と取得時のエンジニアリングレポートに見込まれている工事を実施しているだけではないでしょうか?
いちご丸の内ビルだけ貸室整備工事とありますが、入居後に工事したとは考えずらいんですよね。これは去した後にリーシングの一環で行われた工事ではないかと推察します。入居中のテナントのために工事してとすると「〇階専有部工事」と記載されるはずだと感じます。
