2020年12月16日にプレミア投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,875円のところ2,923円で着地しました。
テレワークに対応できるスペックを持った住居の取得が今後の戦略か

2020年10月期において2020年6月12日に大手町フィナンシャルシティ グランキューブ(オフィスビル、取得価格4,680百万円)を取得しました一方、2011年11月に取得したアーバンネット市ヶ谷ビル(オフィスビル、取得価格1,650百万円)を売却し、191百万円の不動産等売却益を実現しています。
オフィスビルの賃貸市場については、テレワークの定着化などのオフィスニーズ変化やテナント企業の業績見通し変化を踏まえ、一部に退去・縮小の動きが見られるものの全体的には引き続き高稼働を維持しており、賃料水準も依然底堅い状況にあるなど、堅調に推移しました。
一方、レジデンスについては、新型コロナウイルス感染症を踏まえた緊急事態宣言を契機にテレワーク・リモート授業が拡大し、オフィスワーカーおよび学生等の移動(引越)が延期されるとともに、東京都心部の人口移動がそれまでの転入超過から転出超過へと転換したこと等から、稼働率は緩やかな低下傾向となりました。この結果、2020年10月期末に投資法人が保有する資産は、オフィスビル25物件、レジデンス33物件、優先出資証券1銘柄の計59物件であり、取得価格の総額は246,744百万円、用途別の投資比率はオフィスビル59.5%、レジデンス32.4%、その他(優先出資証券)8.1%となっています。 また、優先出資証券を除いた58物件の稼働率は、2020年10月期末でオフィスビルが前期末比0.4ポイント低下の98.2%、レジデンスが前期末比2.3ポイント低下の94.5%で、全体では1.2ポイント低下の96.8%となっています。実績として営業収益9,470百万円、営業利益4,248百万円、経常利益3,852百万円、当期純利益3,850百万円を計上しました。
LTV上昇もメインレンダー・SMBCグループの関係は引き続き良好

財務面の動きは、2020年6月12日付で取得した大手町フィナンシャルシティグランキューブに係る不動産信託受益権の取得資金の一部に充当するため、短期借入金として総額3,200百万円(三井住友信託銀行から2,200百万円、みずほ銀行から500百万円、三井住友銀行から500百万円を借り入れました。続いて、2020年7月31日に、2019年7月31日に借り入れたみずほ銀行からの短期借入金計2,000百万円について、短期借入金による借換を行いました。この結果、2020年10月期末の有利子負債総額は112,800百万円(内訳は短期借入金5,200百万円、長期借入金99,100百万円(1年内返済予定の長期借入金を含みます。)及び投資法人債8,500百万円(1年内償還予定の投資法人債を含む。))となり、有利子負債総額中の長期有利子負債比率は95.4%となりました。2020年10月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱社格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:A+、格付の見通し:安定的、債券格付:A+
・㈱日本格付研究所(JCR)、発行体格付:AA-、格付の見通し:安定的、債券格付:AA-
2021年4月期の見通しとして、オフィスビルの賃貸市場については、新型コロナウイルス感染症の影響により賃料水準は当面弱含む見通しであるものの、東京都心部での2021年~2022年の大規模オフィスビル新規供給量は限定的であることから、好立地物件については安定的な推移が見込まれます。テレワークやリモートオフィスの利用拡大等ニューノーマル時代におけるオフィスニーズの変化を注視していくとともに、オフィスワーカーの安心、安全に配慮したビル運営を行っていくことで、賃貸収益の確保に取り組んでいくとしています。
レジデンスについては、テレワークの定着化などにより引き続き東京都心部からの人口流出が相応に見込まれ、狭小住戸についてはニーズが減少していく可能性があるものの、テレワークに対応できるスペックを持った住戸・エリアについては引き続き堅調で賃料上昇も期待できることから、個別案件ごとに賃料を適切に設定し安定運営を行っていくとしています。
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人のような危機迫った感じがしないのは運用実績も長いため余裕を持った分析をしていると思います。私も不動産マーケットについてはプレミア投資法人と同じ意見です。成長の足を止めているのはコロナウイルスであることは間違いないと思うので、東京都内を中心にオフィスもレジデンスも現状の賃料水準がしばらく続くと考えています。
