2020年10月21日に森トラスト・ホテルリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金は未定としていましたが1,761円で着地しました。
来期までにNOIが改善しなければスポンサーの支援が必要

ホテル系J-REITである森トラスト・ホテルリート投資法人は2020年2月以降、厳しい状況が続いています。保有物件について各ホテルの事業環境や運営状況を月毎に把握した上で、収益向上を図るための協議をホテル側と継続的に行いましたが、変動賃料導入ホテルにおいては、2020年2月以降のホテル運営業績に基づく賃料が大幅に減少しています。2020年8月期末において、投資法人が保有する物件は5物件であり、取得価格の合計は108,500百万円、客室数の合計は1,469室となっています。2020年8月期の業績は、営業収益1,770百万円、営業利益988百万円、経常利益881百万円、当期純利益880百万円と大幅に悪化しました。
なお、資産運用会社は、資産運用業務における環境に対する配慮、社会への貢献及び組織のガバナンス強化といったサステナビリティ(持続可能性)向上への取組みが、中長期的な本投資法人の投資主価値向上に必要不可欠であるという認識のもと、「サステナビリティ方針」を制定し、実践しています。2020年8月期は「E:環境」に関して、保有物件の設備改修による環境パフォーマンス向上の施策実施や、保有物件の賃借人との間でグリーンリースに関する契約等を締結し、環境パフォーマンス向上に関し協働していくことを合意しました。「S:社会」に関しては、テナント満足度調査を実施、「G:ガバナンス」に関しては、従業員向けのコンプライアンス研修実施等の取組みを行いました。
LTVは50%を上限としているが実績49.1%と余裕無し

森トラスト・ホテルリート投資法人は、国内有数の金融機関と強固かつ安定的な取引関係を構築するとともに、短期借入金と長期借入金のベストミックス、返済期限の分散化、バンクフォーメーションの分散化を図ることで、リファイナンスリスク及び資金調達コストの低減を目指しています。
LTVについては、60%を上限の目途(ただし、新たな投資不動産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。)としますが、平常時の運用においては、50%を上限の目途として運用します。2020年8月期においては、返済期限の到来した既存借入金6,500百万円の返済に充当するため、2020年8月に5,975百万円の借入れを行いました。なお、残額の525百万円は手元資金を充当しました。この結果、当期末の有利子負債残高は53,975百万円、うち短期借入金は5,975百万円、長期借入金は48,000百万円(1年内返済予定の長期借入金7,000百万円を含む)となっています。なお、2020年8月期末LTVは49.1%となっています。
また、2021年2月期の業績予想について新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、内外観光客、ビジネス客、宴会利用等のホテルサービスへの需要は低迷している状況にあります。投資法人の収益は、ホテル収益に連動した変動賃料に影響されますが、現時点でその影響について予測することは困難としており、業績予想は「未定」となっています。業績への影響を慎重に見極め、2020年12月中を目途に運用状況の予想の開示を行う予定としています。
