2021年11月18日に森トラスト総合リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,392円のところ3,550円で着地しました。
テナント退去が続く中、強気のリーシングを進める

2021年9月期は2021年7月1日付で神谷町トラストタワーの一部取得及び東京汐留ビルディングの一部譲渡を行いました。内部成長面の取り組みとしては、サスティナビリティ戦略と絡めながら東京汐留ビルディングにおいて全てのオフィスフロアの専用部及び1階ロビーの照明のLED化を実施、また、御堂筋MTRビルにおいて地下1階及び1階共用部の照明のLED化を実施するなど設備の省エネ化を進めました。また、新型コロナウイルス対策として、保有不動産の共用部への消毒液設置や感染予防対策に関する文書の掲示等を通じて、引き続きテナントの安全と安心に向けた取組みを行いました。2021年9月期末における投資法人の保有不動産は16物件、帳簿価額の総額は306,237百万円となり、保有不動産の稼働率は99.1%となりました。
また、資産運用会社の全役職員に対して個人情報保護に関する研修を行うなどコンプライアンス意識の向上に努めました。ESGに関する取組みの結果、2021年に実施されたGRESBリアルエステイト評価において、ESG推進のための方針や組織体制などを評価する「マネジメント・コンポーネント」と保有物件での環境パフォーマンスやテナントとの取組み等を評価する「パフォーマンス・コンポーネント」の双方において優れた参加者に与えられる「Green Star」評価を5年連続で獲得しました。また、総合スコアのグローバル順位により5段階で格付されるGRESBレーティングでは「4Stars」を取得しました。このような運用の結果、2021年9月期の業績は、営業収益9,202百万円、営業利益5,563百万円となり、そこから借入金にかかる支払利息等を控除した経常利益は5,205百万円、当期純利益は5,041百万円となりました。
借換えで資金調達コスト削減に成功

森トラスト総合リート投資法人の財務戦略については、金融環境の変化によるマイナスの影響を抑えつつ資金調達コストの低減を図ることを念頭に、借入金額、借入期間及び金利の固定化等について検討し、最適なバランスで調達するよう努めます。また、従前からの金融機関との長期的なリレーションを重視しながらも借入先の多様化や投資法人債の発行も検討しています。
2021年9月期の財務の動きについては、期限の到来した既存借入金の返済に充てるため、計17,000百万円の借入れを実施しました。低金利環境が継続する中で、借換えにより資金調達コストの低減と借入期間の長期化のを実現しました。この結果、有利子負債残高は155,000百万円、うち長期借入金は135,000百万円(1年内返済予定の長期借入金31,500百万円を含みます。)、投資法人債は14,000百万円(1年内償還予定の投資法人債3,000百万円を含みます。)となっています。なお、LTVは47.2%(前期末47.5%)となっています。また、2021年9月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、発行体格付:AA、格付けの見通し:安定的
新橋駅前MTRビルでは一棟借りテナントが、新横浜TECHビルは賃貸可能面積約55%のテナントが2021年12月末付けで退去が決まっています。新橋駅前MTRビルはリーシングと売却両面で進めており、新横浜TECHビルは稼働率は約60%まで回復済みで、後継テナントの賃料は前テナント比平均で30%程度増加するということです。他の投資法人同様、コロナに影響でリーシング活動が大幅に遅れていますが、将来性についてはワクチン接種の進捗及び新規オフィスビル供給減少が見込まれているため楽観的な見方をしているようです。
