ユナイテッド・アーバン投資法人は、総合型J-REITとして用途・投資地域を限定しない多種・多様な不動産を投資対象とすることで、各種リスクの軽減を図り、中長期にわたり安定した収益の確保を目指しています。
また、幅広い産業・企業等との繋がりを有する総合商社の丸紅がスポンサーとなっており、不動産関連を中心とした丸紅グループの機能も活用しながら、継続的かつ安定したポートフォリオ運営を目指しています。
ユナイテッド・アーバン投資法人の概要
名称 | ユナイテッド・アーバン投資法人 |
住所 | 東京都港区虎ノ門四丁目3番1号 城山トラストタワー18階 |
資産運用会社 | ジャパン・リート・アドバイザーズ株式会社 |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | みずほ信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | 三井住友信託銀行株式会社 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
決算期 | 5月・11月 |
ユナイテッド・アーバン投資法人のポートフォリオ戦略
投資対象不動産の取得に当たり、ユナイテッド・アーバン投資法人は、中長期にわたり安定収益の確保を図ることを目標としています。そのため、投資対象不動産の用途及び投資地域の双方において、その時々の経済情勢・不動産市場動向等に応じた最適なポートフォリオの構築を目指し、各種リスクの軽減を図った資産運用を行います。また、以下のとおり、投資対象不動産の用途と投資地域において分散された、いわゆる総合型ポートフォリオを目指しています。
投資対象不動産の用途
ユナイテッド・アーバン投資法人は、主として商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産に対して投資します。特定用途に集中した不動産投資・運用では、その用途の不動産市況が低迷した時などに大きく収益に影響する可能性があります。そこで用途分散投資を行うことにより、特定用途の不動産市況等のリスクの低減を図り、安定した収益の確保を目指しています。
尚、投資に際しては、各用途のポートフォリオ全体に占める投資割合の上限を60%としています(最新の不動産鑑評価額に基づく)
商業施設 | 立地 | 首都圏並びに政令指定都市をはじめとする全国の主要都市及びそれぞれの周辺部 |
留意点 | 商圏が有する潜在性・成長性、テナントの業態と商圏の適合性、商圏内での競合状況及び潜在的な新規競合発生の余地等分析を行い、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、商圏の規模、業態毎の標準的な規模、各テナントとの賃貸借契約の内容、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮 | |
オフィスビル | 立地 | 首都圏及び政令指定都市をはじめとする全国の主要都市。首都圏及び政令指定都市以外の全国の主要都市に関しては、その都市で十分な競争力のあるものに限定。 |
留意点 | 内外装のグレード感、天井高、設備仕様(電気容量、空調方式、通信回線数、セキュリティー等)等のビルの仕様が、当該ビジネスエリアの中で十分な競争力を持っているもの。かつ投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、地域の将来性等を総合的に考慮。 | |
ホテル | 立地 | 首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市 |
賃貸借契約 | 原則として、リース方式(賃貸借方式)により運用する形態のもの | |
規模 | 個別の立地特性による地域性や機能又は業態毎の標準的な規模をベースとし、地域の将来性を考慮の上で、適正規模を判断 | |
種類 | 投資対象とするホテルの種類は限定しない | |
留意点 | 立地特性及びマーケット動向(商圏・競合状況、宿泊目的・種別・人数・料金・稼働率等)、オペレーターの業績、決算内容等信用状況、賃料水準、賃貸借期間、敷金金額、中途解約条件内容、代替テナントの可能性等を総合的に考慮 | |
住居 | 立地 | 首都圏及び政令指定都市をはじめとする日本全国の主要都市及びそれぞれの周辺部 |
留意点 | 建物のグレード感、設備仕様、賃料水準、収益の安定性等を考慮 | |
その他 | その他の投資対象不動産には、コールセンター、データセンター、研修施設、物流施設、工場・研究開発施設、通信施設、インフラ施設、ヘルスケア施設等が含まれます。その他の投資対象不動産については、用途が多様であることに鑑み、具体的な立地及び規模の制限は設けませんが、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性、設備の汎用性等を総合的に考慮した上で、投資を行う |
投資エリア
ユナイテッド・アーバン投資法人は、首都圏並びに政令指定都市をはじめとする全国の主要都市及びそれぞれの周辺部の不動産に対して投資を行います。
尚、首都圏物件のポートフォリオ全体に占める投資割合を50%以上としています(最新の不動産鑑評 価額に基づく)。但し、首都圏を除く政令指定都市をはじめとする全国の主要都市及びその周辺部における投資は、1地域経済圏のポートフォリオ全体に占める割合が1/3を超えないように投資を行っています。
首都圏 | 東京都心6区 | 千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、品川区 |
東京23区 | 東京都内23区から東京都心6区を除いた地域 | |
首都圏地域 | 首都圏から東京都内23区を除いた地域 | |
地方 | 政令指定都市(首都圏所在のものを除く)をはじめとする日本全国の主要都市(周辺部を含む) |
ユナイテッド・アーバン投資法人の目指すポートフォリオ構成のメリット
安定的な収益性 | 潜在的な外部成長 |
特定の用途・地域の市場環境等の変動による影響が平準化され、中長期的に比較的安定した収益性を確保することが可能になると考えています。さらに投資地域について一定の分散が行われることにより、自然災害等によるリスクを低減させることが可能になると考えています。 | 特定の用途・地域に限定することなく不動産に投資するため、物件取得機会が多いことから、1件1件の不動産を精査したうえで、ポートフォリオに最適と判断される不動産を購入することができると考えています。 |
ユナイテッド・アーバン投資法人の外部成長
潜在的な外部成長力
投資対象不動産の収益性は、それぞれの用途毎の個別の市場が存在し、需要と供給の市場バランスがそれぞれの用途毎に異なる動向を示す傾向があることに依拠しています。一方、本投資法人は、内包するリスクが比較的低く、収益性が比較的高いと判断され得る条件にて、可能な限りポートフォリオの拡大充実を図ることが重要であると考えています。こうした理解のもと、資産運用会社は、投資法人が取得する投資対象不動産の用途を限定せず、また、投資地域の分散を行うことは、安定した収益性の確保のみならず、外部成長の機会を増大させるという観点からも、投資主の利益の最大化に寄与するものと考えています。
物件売却方針
取得する運用資産は、中長期的な保有を基本方針としますが、個々の運用資産の売却は、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込み、ポートフォリオの構成並びに資金調達環境等を考慮の上、総合的に判断します。
ユナイテッド・アーバン投資法人の内部成長戦略
最適なポートフォリオの構築を可能にする資産運用会社の能力
資産運用会社における現在の経営陣及び主要な人材は、不動産の開発、購入、管理、売却等について丸紅グループにおいて専門的な知識を培ってきた者、及び金融機関において投資業務について経験を積んできた者から構成されており、現在の本資産運用会社の組織体制は、これらの人材が中核となって本投資法人の資産運用業務にあたることを企図しています。上記経営陣及び主要な人材の主な出身母体となった丸紅グループは、商業施設、オフィスビル、ホテル、住居、その他の用途の不動産に関する開発・投資・運用等を行ってきました。
運用方針は不動産の「本源的価値」を見直すこと
ユナイテッド・アーバン投資法人は、中長期にわたり安定した収益性を確保しうる不動産を「本源的価値」を有する不動産と定義し、投資対象不動産の用途と投資地域の双方において分散が図られた総合型ポートフォリオを目指すとの投資方針のもと、幅広い投資対象の中から「本源的価値」を有する不動産の取得を行うとの厳選投資方針の実践を目指します。
厳選投資方針の実践のため、本投資法人は、不動産の「本源的価値」を決定づける第一の要素が「立地」、二次的要素が「スペック」、「テナント」及び「契約条件」と考え、投資対象不動産の取得にあたっては、各要素につき以下の項目について、「物件収益の成長余力」、「代替テナントの可能性」、「将来的な用途の汎用性」、「キャッシュ・フローの安定性」等の観点から検証及び分析を行います。
立 地 | 地理的位置関係、地質・地盤・土壌等の状態、都市形成及び公共施設の整備の状態、商圏、地域経済等 |
スペック | 建物用途、構造・規模、築年数、管理体制・コスト、汎用性、容積率・建ぺい率等の充足状況等 |
テナント | 信用度、テナント数、業種・業態、後継テナント、リレーションシップ等 |
契約条件 | 賃料、契約期間、契約種類、収益性、周辺賃料水準、テナントの業種毎の賃料負担能力、賃料の増額・減額の可能性等 |
ユナイテッド・アーバン投資法人の財務戦略
エクイティ・ファイナンス | 投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の割合持分の低下)に配慮した上で、投資口の追加発行を適時行うものとしています。 |
デット・ファイナンス | 特定資産の取得資金、賃貸を行う不動産及び信託受益権に係る信託財産である不動産に係る工事代金、敷金又は保証金の返還、分配金の支払、本投資法人の費用の支払、借入金及び投資法人債の債務の履行を含む債務の返済及び運転資金を使途として、借入れを行い又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。)を発行できます。 |
LTV水準 | LTVは原則として上限については、60%を目途としていますが、資産の取得及び評価額の変動等に伴い、一時的に上記数値を超えることがあるとしています。 |
資金調達ソースの多角化
また、調達資金の全額を以下の使途に充当することを目的とする借入れ又は投資法人債の発行(グリーンファイナンス)を行えるものとしています。
●新規又は既存のグリーン適格資産(注)の取得資金
●グリーン適格資産の取得に要した借入金の借換資金又は投資法人債の償還資金
●環境面での有益な改善を目的とした物件の改修資金
自己投資口の取得及び消却
中長期的な投資主価値向上の観点から、投資口価格の水準、手元資金の状況、金融市場の動向や財務状況を勘案し、必要に応じ、自己投資口の取得及び消却を検討します。また、実施する場合には、その規模、市況への影響等に十分配慮するものとしています。