ジャパンエクセレント投資法人は、投信法に基づき、その規約において、資産を主として不動産等資産に対する投資として運用することを目的とし、中長期的な観点から、安定した収益の確保と着実な運用資産の成長を目指し、資産の運用を行なっています。
かかる目的の達成にあたり、ジャパンエクセレント投資法人投資法人は、不動産に強みを持つスポンサー企業及び金融に強みを持つスポンサー企業の総合力を活用し、収益の安定と拡大を追求することにより、投資主価値の最大化を目指しています。
ジャパンエクセレント投資法人の概要
名称 | ジャパンエクセレント投資法人 |
住所 | 東京都港区南青山一丁目15番9号 |
資産運用会社 | ジャパンエクセレントアセットマネジメント株式会社 |
資産保管委託会社 | みずほ信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | みずほ信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | みずほ信託銀行株式会社 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
決算期 | 6月・12月 |
ジャパンエクセレント投資法人のポートフォリオ戦略
大都市圏のオフィスビル中心のポートフォリオ
ジャパンエクセレント投資法人は、その中心的な投資対象を大都市圏のオフィスビルとし(オフィスビル中心型)、かつ、常にその時々における不動産市場全体を見渡した厳選投資を基本とし、収益の安定と拡大を追求したポートフォリオの運用を目指します。
用途
主としてオフィスビルの用に供される不動産が本体又は裏付けとなっている不動産等資産を主たる投資対象としますが、その他(商業施設・住宅等)の用に供される不動産が本体又は裏付けとなっている不動産等資産に対しても投資を行うものとします。
オフィスビル
用途 | 投資比率 |
オフィスビル | 90%以上 |
その他(商業施設・住宅等) | 10%以下 |
用途別投資比率に関しては、原則として、主たる用途がオフィスビルである不動産等及び不動産対応証券をポートフォリオ全体の90%以上に、その他の用途の不動産等及び不動産対応証券等を10%以下とする方針です。
商業施設・住宅等
商業施設 | 投資判断時点において人口100万人以上の都市の中心街に所在する不動産 |
住居 | 東京都内に所在する不動産 |
投資対象地域
東京都心6区を中心とした大都市圏が投資対象地域
東京都心6区を最重要エリアと位置づけつつ、これに加えて大阪市・名古屋市・福岡市の各中心部、並びに東京都心6区を除く東京都及び東京周辺地域(神奈川県、埼玉県及び千葉県)へも積極的に投資することにより、各大都市圏での経済情勢の変動や大規模開発の集中等による市場の変化に対応します。
オフィスビルの市場規模が大きく、稼働率も高い東京都心6区(エリアⅠ)を主たる投資対象地域とします。エリアⅠ、大都市圏でオフィスビル集積度・賃料水準が他の都市に比べて高い大阪市・名古屋市・福岡市の各中心部(エリアⅡ)並びにエリアⅠを除く東京都及び東京周辺地域(神奈川県、埼玉県及び千葉県)(エリアⅢ)をあわせてコアエリアとし、重点的に投資していきます。
投資対象地域 | 投資比率 | |
コアエリア | エリアⅠ~エリアⅢ | 80%以上 |
エリアⅠ | 東京都心6区 (千代田区、中央区、港区、新宿区、品川区及び渋谷区) | コアエリアの50%以上 |
エリアⅡ | 大阪市中心部、名古屋市中心部、福岡市中心部 | コアエリアの50%以下 |
エリアⅢ | エリアIを除く東京都及び東京周辺地域 | コアエリアの50%以下 |
エリアⅣ | エリアIIを除く大阪市、名古屋市及び福岡市並びにその他の政令指定都市等 | 20%以下 |
ジャパンエクセレント投資法人の外部成長戦略
ジャパンエクセレント投資法人は、リスク分散、収益拡大、スケールメリットの享受等の観点から、運用不動産の拡大に前向きに取り組む方針です。具体的には、スポンサー企業からの拠出物件を軸に安定収益を確保しながら成長を目指しますが、同時にスポンサー企業からの出向等による高い専門性をもつ人材を中心に、あらゆるチャネルを駆使しながら広く投資機会を求め、かつ、かかる専門性を活用し競争力ある運用不動産の取得活動を展開します。
スポンサー企業の総合力の活用・結集
資産運用会社は、開発・投資から仲介・運用・賃貸管理まで不動産に関連する業務を広く手掛けるスポンサー企業と、金融に関連する幅広いノウハウを持つスポンサー企業を持ち、それらの総合力を組み合わせ、本投資法人の資産運用に活用・結集し、投資主価値の最大化を目指すことができます。
具体的投資基準
立地特性及び関連する不動産市場動向等を十分に把握し、投資対象不動産の規模、仕様、収益性や、保有リスク等を総合的に分析・検討した上で投資判断を行います。
また、取得後は、資産価値及び競争力の維持・向上のための、継続的かつ効果的な設備投資、収益拡大のための諸施策及びコスト削減策を実施し、競争力の強化を図っていきます。
項目 | 選定基準 |
規模 | 原則として延床面積約1,000坪以上、基準階の専有面積約100坪以上であること |
耐震性 | 新耐震基準又はそれと同等水準以上の耐震性能を有していること |
収益性 | 将来にわたり安定した収益が見込めること |
テナント構成 | テナント信用力、賃貸借契約の条件、代替性等を総合的に勘案すること |
環境関係 | 以下の内容を検討して決定する |
アスベスト、フロン及びPCB等の有害物質の有無及び管理状況 | |
地質状況、土地利用履歴、土壌汚染状況等(吹付アスベストに関しては、除去することを基本とする) | |
築年数 | コアエリア:30年未満であること |
エリアIV:15年未満であること | |
その他 | 1案件当たりの投資額はポートフォリオ全体の30%以下とするよう配慮する |
開発案件への取組み
ジャパンエクセレント投資法人投資法人投資法人は、既に稼働中の物件に限らず、投資機会を厳選し、開発案件も取り組むものとします。但し、開発案件は、竣工後のテナント確保が十分可能と判断されることを確認するなどリスクを極小化するとともに、完工・引渡しリスク、開発リスク等の低減を図った上で、取得することとします。そのため、必要に応じ、金融・不動産に精通するスポンサー企業のノウハウを用い、不動産市場で利用可能な様々な金融手法・最新の投資技術を活用することも併せて検討します。
物件売却方針
中長期的な保有を基本方針とします。個々の運用資産の売却は、ポートフォリオの構成、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性並びに不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込みを考慮の上、業績に与える影響等も勘案しつつ、総合的に判断します。
ジャパンエクセレント投資法人の内部成長戦略
賃料収入の安定的成長
資産運用会社は、中長期にわたり安定的な収益を確保するため、物件毎に年間賃貸・管理計画を策定し、かかる計画に基づき、機動的かつ戦略的なリーシング活動を行っていきます。
計画的な維持管理
建物を維持する上で必要とされる支出のうち、建物保守、清掃、警備といった日常の運営管理費については、その支出単価を物件毎に検証し、適正な品質をより低廉な費用で管理できるよう検討していきます。恒常的な管理品質向上及び支出の削減に寄与すると判断できる場合は、建物保守、清掃、警備等各種業務の一括委託や、複数物件をまとめて一社に委託する等管理の効率化を図ります。
また、建物維持管理については、中長期修繕計画に基づき実施して参ります。毎年実施する現地調査に基づき、この中長期修繕計画を常に更新し見直しを図りつつ、中長期の資本的支出を把握し計画的実施を図ります。
資本的支出は、本投資法人の運用状況等を考慮しつつ、中長期修繕計画に基づき、毎期策定する年間修繕計画に則り実施します。修繕、更新、改修といった資本的支出は原則としてポートフォリオ全体の減価償却費と中長期修繕計画とを考慮して判断します。
また、恒常的な支出削減に寄与する省エネシステムの導入等、重要設備の更新を効果的に行うことにより、外部委託費・水道光熱費の削減・効率化を図ります。
運営管理方針
ジャパンエクセレント投資法人投資法人投資法人の営業期間毎に運用資産全体について以下のような「運営管理方針」を策定し、計画的な資産の運用を行います。
大項目 | 中項目 |
①新規取得・売却計画 | 年間取得・売却計画 |
中期取得・売却計画 | |
②賃貸・管理計画 | 年間賃貸・管理計画 |
年間修繕計画及び中長期修繕計画 | |
③年間資金調達計画 | - |
プロパティ・マネジメント方針
①プロパティ・マネジメント会社の選定方針
プロパティ・マネジメント会社の選定にあたっては、候補となる会社の経験・実績、信用力、組織・体制、報酬水準、リーシング能力、テナント満足度向上への取組み等を総合的に検討した上で、最適と思われる業者を選定します。なお、上記に加え、取得後の運営の継続性(入居中のテナントとの良好な関係の維持等)についても十分に考慮します。
なお、プロパティ・マネジメント会社への業務委託期間は、1年を基本とします。契約期間満了時における契約更新については、考課査定の内容により資産運用会社が判断するものとします。
②プロパティ・マネジメント会社の管理方針
資産運用会社は、プロパティ・マネジメント会社に対して、各運用不動産の特徴に合わせた運営体制を構築するよう指導し、適正な運営を行うよう管理していきます。
③プロパティ・マネジメント会社の評価
資産運用会社は、定期的(原則として一年毎)に、各運用不動産のプロパティ・マネジメント会社の運営実績を評価します。その結果が、資産運用会社の期待する水準に満たない場合には、当該プロパティ・マネジメント会社に対して、業務内容の変更及び改善の指示を行うこととし、場合によっては、プロパティ・マネジメント会社の変更を行うことがあります。
リーシング方針
①テナント選定基準
テナントの選定にあたっては、テナントの信用力・賃料負担能力の他、反社会的勢力・団体又はその構成員に該当する事実の有無等を把握した上で、資産運用会社が定めるテナント選定基準に基づき、選定するものとします。
②マスターリース契約
ジャパンエクセレント投資法人の運用不動産の賃貸に係る契約形態については、可能な限り本投資法人又は信託受託者と実際に建物を使用収益するテナントとの間にプロパティ・マネジメント会社を賃借人(マスターリース会社)として介在させ、運用不動産をマスターリース会社に賃貸する形態(マスターリース契約)を基本とします。これは、運用不動産のプロパティ・マネジメント会社を原則的にマスターリース会社とすることにより、当該不動産が一元的に管理・運営される体制となり、またプロパティ・マネジメント会社がジャパンエクセレント投資法人と実際に建物を使用収益するテナントとの間の当事者として位置づけられ、テナントリーシング業務、建物運営管理業務遂行にあたり、プロパティ・マネジメント会社が、より主体的、能動的に機能することが可能になると期待されるためです。
成長性の確保
ジャパンエクセレント投資法人の資産運用基本方針である「安定した収益の確保と着実な運用資産の成長」に基づき、資産運用会社は、計画的かつ適切な運用資産の維持管理を実行することにより、テナントの満足度を高め、賃料収入の安定的成長を図り競争力の向上を目指します。また同時に、計画的かつ適切な維持管理を行い、より低廉なコストで実施することを目指します。
ジャパンエクセレント投資法人の財務戦略
ジャパンエクセレント投資法人投資法人は、中長期的な観点から、安定収益の実現と運用資産の着実な成長のために、以下に掲げる方針に従い、金融の専門家集団による機動的かつきめ細かな財務戦略を立案、実行しています。
リサーチ力の活用
資産運用会社は、みずほ総合研究所株式会社との業務提携関係を活用し、経済・金利・為替動向等マクロ経済等調査報告及びそれらに基づく将来見通しを踏まえた財務戦略を立案、実行しています。
エクイティ・ファイナンス
投資口の追加発行は、金融環境を的確に把握するとともに、投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口1口当たりの純資産額又は分配金の減少)、新たに取得する不動産等の取得時期、総資産に対する有利子負債の比率(以下「LTV」といいます。) に配慮した上で機動的に行っています。
デット・ファイナンス
機動性と安定性に配慮し、短期資金調達と長期資金調達とのバランスを効率よく組み合わせるものとします。
また、機動性、安定性を確保するためコミットメントラインの設定等を行うことがあります。なお、デット・ファイナンスにあたっては、以下の諸点に留意します。
金利の固定・変動 | 資本市場及び金利の動向に鑑み、金利の固定・変動等の諸条件を決定します。また、借入金等の金利変動リスクをヘッジすることを目的として、デリバティブ取引を行うことがあります。 |
返済期限の分散 | 資金の借入及び投資法人債についての返済及び償還期限の分散を図るものとします。 |
投資法人債 | 資金調達手段の多様化を目的として、投資法人債を発行することがあります。投資法人債の発行に際して、財務の健全性の一つの指標等とするため、指定格付機関より格付けを取得することがあります。 |
LTV水準 | 総資産LTVは60%を上限とします。但し、物件の取得及び評価額の変動等に伴い、一時的にかかる基準を満たさないことがあります。なお、総資産LTVの水準は35%から50%を目安に運用します。 |
調達限度額 | 借入金及び投資法人債発行額を合わせた限度額は1兆円とします。 |
借入先の決定 | 資金の借入先は機関投資家(租税特別措置法第67条の15に定める機関投資家をいいます。以下同じです。)に限るものとします。 |
借入の実施に際しては、条件等につき複数の機関投資家と交渉・比較のうえ決定するものとし、特定の機関投資家に集中することなく、資金調達先の分散、拡大を検討します。 | |
担保設定方針 | 安定的かつ効率的な資金調達を行うために、運用資産を担保として提供することがあります。 |
キャッシュマネジメント
資金調達手段としてテナントから預かった敷金及び保証金を活用することがあります。また、資金運用については、安全性、換金性等を考慮し、金利の動向及び資金繰りを十分に鑑みて行います。
格付取得
財務の健全性の一つの指標等とするため、信用格付業者より格付を取得することがあります。本投資法人はかかる格付に裏付けられた信用力を活用して、有利かつ戦略的な資金調達を行うことを検討しています。