日本都市ファンド投資法人の配当金と利回り・資産規模拡大の運用戦略

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 国内最大級の総合型REITである日本都市ファンド投資法人(JMF)は、2002年に日本で3番目のJ-REITとして東京証券取引所に上場しました。「日本の都市生活(住む、働く、消費する)を不動産面から支えていく」を理念に、日本の都市部不動産への投資を通じて、投資主価値の向上(持続的な成長)を実現していきます。

日本都市ファンド投資法人の概要

名称 日本都市ファンド投資法人
住所 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 東京ビルディング
資産運用会社 三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社
資産保管委託会社 三菱UFJ信託銀行株式会社
一般事務受託会社(会計事務) 三菱UFJ信託銀行株式会社
投資主名簿管理人 三菱UFJ信託銀行株式会社
会計監査人 PwCあらた有限責任監査法人
決算期 2月・8月

日本都市ファンド投資法人のポートフォリオ戦略

 基本方針に基づき、中長期にわたり安定した収益を確保し、運用資産を着実に成長させるために、商業施設、オフィスビル、住宅、ホテル及びこれらの用途の複合施設(以下、総称して「中核物件」という。)等への厳選投資を行います。なお、かかる投資に際しては、用途や地域、賃借人の属性による分散投資を通じ、ポートフォリオに含まれる地震等の災害リスク及びテナント退出による空室リスク等を軽減し、中長期にわたり安定したキャッシュ・フローが期待できる最適なポートフォリオを構築します。

 マクロ経済情勢、社会的動向、不動産市場並びに産業動態及び生活様式等の変化が不動産の利用形態に与える影響等の把握に努め、それらの環境の変化に応じて、基本方針に従った最適なポートフォリオを構築します。

都市部に立地する不動産を中心としたポートフォリオ

 日本都市ファンド投資法人は、エリア・物件単位での複合化やEコマースの進展による運用環境の変化を捉え、都市部(都市中心部及び都市近郊部)に立地する商業施設、オフィスビル、住宅、ホテル及びこれらの用途の複合施設を中心に取得・運用していきます。

物件選定基準

 物件の選定にあたっては、個別物件ごとに建物賃借人の状況、建物賃貸借契約及び修繕履歴の精査並びに建物状況評価、環境調査及び不動産鑑定評価を含む物件の精査を行うほか、国内の経済情勢及び不動産市場の現況を分析し、かつ多様化する不動産の利用方法や著しく変化する企業環境を勘案しながら、当該物件の取得がポートフォリオ全体の成長に寄与するか否か、ポートフォリオのパフォーマンス向上に繋がるか否か、並びに資本コスト及び投資利回りを重視し、総合的な判断を行います。具体的には、以下のような点に着目します。

賃貸水準の動向 物件として、長期的に安定した収益性を維持し、賃料水準を維持向上させていくためには、その物件の立地、建物スペック、エリア動向等が重要な意味を持ってきます。したがって、その物件が立地するエリアの人口動態や今後の開発動向等を勘案した成長性、個別の立地でみた交通利便性や視認性及び周辺環境等、建物の形状、各用途の最新の建物スペックとの比較等を調査した上で、中長期的に安定した賃料水準についての十分な分析を行うこととします。また、投資対象物件の競争力について、現状の競合の状況、潜在的な新規競合発生の余地等も含めて、慎重に分析を行います。
賃貸借契約の内容 賃貸期間、中途解約の条件、賃料改定についての取決め、敷金、保証金の有無等について十分に検討を行った上で、成長性、安定性の両面から分析を行います。
建物の状況 建物の構造、耐震性、耐久性、維持管理費用等を含めた総合的な建物診断を行うことは勿論、建物構造上の汎用性、拡張性、転用可能性等についても十分な検討を行います。
権利の態様 所有権、賃借権、地上権等の権利の態様、共有持分である場合の共有者との取決めの有無及びその内容等について、十分な検討を行い、投資対象の処分可能性等について、慎重に判断を行います。

日本都市ファンド投資法人の外部成長戦略

主たる投資対象不動産の用途

 日本都市ファンド投資法人は、主として都市部に立地する中核物件等に投資をします。取得する投資対象不動産を決定するにあたっては、その時々の経済情勢、不動産市場動向並びに産業動態及び生活様式等の変化が不動産の利用形態に与える影響等を考慮します。なお、産業ファンド投資法人が主として産業用不動産(倉庫・物流施設、工場・研究開発施設、運輸・通信関連施設、エネルギー関連施設、その他インフラ施設に係る不動産等及び不動産関連資産並びにその他関連資産をいう。)を投資対象としていることに照らし、主たる用途が産業用不動産である不動産等に関しては、原則として、新規投資は行わないものとします(但し、既存保有物件の建替えやコンバージョン等は除く。)。また、各用途について、日本都市ファンド投資法人の主な投資ターゲットは以下のとおりとしますが、特定のターゲットに過度に依拠することなく、中長期的にバランスのとれたポートフォリオの形成を目指します。なお、個別の投資資産の価格が、ポートフォリオの資産総額に占める割合は20%以下とします。

投資ターゲット

商業施設 ハイストリート商業施設 主要商業エリアのメインストリート沿いの商業施設
都市型商業施設 都市部に立地する、複合化の可能性又は他用途代替性を有する商業施設
住宅地駅前商業施設 人口密集地の駅周辺に立地するスーパーマーケットを中心とする商業施設
オフィスビル 都市中心部オフィスビル 主要ビジネスエリアに立地するオフィスビル
都市近郊部オフィスビル 主要ビジネスエリアの近郊部に立地するオフィスビル
住宅 都市部賃貸住宅 人口密集地の駅周辺に立地する賃貸住宅
ホテル 都市部に立地するホテル 都市部に立地する、原則として固定賃料形態かつ他用途代替性を有するホテル
複合施設 都市部に立地する複合施設 都市部に立地する施設で、商業施設、オフィスビル、住宅又はホテル等のうち複数の用途に供されている施設

集中投資

 集中投資について制限はありませんが、投資対象である不動産の選別については、地域経済リスク、地震リスク等に起因するキャッシュ・フローリスクを軽減することを目的として、地域分散投資を行います。原則として、東京圏・名古屋圏・大阪圏の三大都市圏及び政令指定都市を中心に分散投資を行いますが、それ以外の地域においても個別の投資資産の個別競争力等の様々な要素を考慮し投資を行います。

物件売却方針

 保有する不動産及び保有する資産対応証券等の処分・入替えについては、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化リスク及びそれらに対するコスト予測、並びにポートフォリオの構成等を考慮の上、総合的に判断します。

日本都市ファンド投資法人の内部成長戦略

 中長期的な運用を前提として、計画的な改装工事や新規テナントの誘致による資産価値の向上、競争力の維持・向上を図り、かつ収入の拡大(賃料の増加、稼働率の向上等)と費用の逓減(外注委託費、水道光熱費等の削減等)を図ります。

リーシング力

 J-REITの資産運用会社では希少なリーシング専門部門を有し、これまでの運用を通じて培ってきた1,000テナント以上とのテナントリレーションを、内部成長・外部成長に活用します。また、仲介会社やリサーチ企業との定期的な情報交換を通じて、賃貸マーケット・賃料動向を分析し、常に最新の賃貸マーケット情報に基づく賃料交渉を実施します。

バリューアップ

 空間プロデュースを通じた数多くの大規模リニューアル実施や、建替え・別棟建築による増床・用途転換等の多様なバリューアップ経験に基づき、保有資産の価値向上を進めます。

エリアマネジメント

 特定のエリアで集中的に物件を取得・競争力のあるテナントを誘致し、エリアのリーシングポテンシャルを向上させます。また、スマートフォンの位置情報機能を活用した保有物件エリアでの人流分析を実施し、リーシングに効果的に活用します。

継続的なESG活動

 日本都市ファンド投資法人は、資産運用を委託する三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社(資産運用会社)とともにサステナビリティの考え方を共有し、共に取り組みを推進しています。投資・運用プロセスに関しては、資産運用会社の定めた「責任投資に係る基本方針」に準じて活動を行っています。

日本都市ファンド投資法人の財務戦略

 財務安定性向上のための継続的な取組みを行っています。
 中長期的な財務基本戦略は以下の通りです。

 ①金融環境悪化時においても、安定した経営を継続できる強固な財務基盤の構築
 ②機動的なポートフォリオ・マネジメント実施のための財務柔軟性の確保
 ③高い信用力を維持することによる、競争力のあるコストでの負債調達

エクイティ・ファイナンス 投資口の追加発行は、資産の長期的かつ安定的な成長を目指し、市況を的確に把握し、かつ、投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の持分割合の低下、本投資口の1口当たりの純資産額又は分配金の減少)に配慮した上で、機動的な投資口の追加発行を行うものとします
デット・ファイナンス 借換時の金融環境変化による影響を抑えつつ、低廉な資金調達コストを実現するよう、固定金利借入れの割合、借入期間、担保設定の有無等の借入諸条件を、借入先候補となる複数の適格機関投資家と交渉の上、比較して決定します。
LTV水準 LTVは、資金調達の市場環境を総合的に勘案し、運用レンジの目安を40%から50%としています。
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