日本リート投資法人は、総合型REITの特性を活かして、収益の成長性及び安定性を重視し、機動的かつタイムリーな投資と投資主との利害一致を通じて、投資主価値の最大化を図ります。
日本リート投資法人の概要
名称 | 日本リート投資法人 |
住所 | 東京都港区新橋一丁目18番1号 航空会館3階 |
資産運用会社 | 双日リートアドバイザーズ株式会社 |
資産保管委託会社 | 三菱UFJ信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 三菱UFJ信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | 三菱UFJ信託銀行株式会社 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
決算期 | 6月・12月 |
日本リート投資法人のポートフォリオ構築戦略
日本リート投資法人は、投資主価値の最大化を目的として、収益の成長性及び安定性を重視したポートフォリオ3の構築を行います。
今後の日本経済及び不動産市況の動向を勘案し、より多くの適切な投資機会を確保しつつ、異なる収益特性を有する資産の組合せによりリスク分散を図るため、オフィスを主な投資対象とし、住宅及び商業施設にも投資する総合型のポートフォリオを構築を行います。
ポートフォリオの構築にあたっては、各用途の投資特性及び各時点での各用途の市場動向等の外部環境等を勘案し、最適と判断される投資を通じて、投資主価値の最大化を図ります。
オフィスビルの投資特性
オフィスにおいては、企業集積度が高く、本投資法人が収益の向上(成長性)を実現できる地域と考える都心6区の比重を高めたポートフォリオの構築を目指します(都心6区への重点投資)。
オフィスビル | 景気変動に応じてテナント需要及び賃料水準が比較的変化しやすく、景気拡大期において収益向上が見込める |
相対的に投資市場規模が大きく、一定の流動性を有する | |
都心6区:企業集積度が高く、底堅いテナント需要が見込める |
住宅の投資特性
住宅においては、人口集積度を踏まえた分散投資を行い、安定した収益(安定性)を確保する観点から、人口が集中し、今後もその傾向が継続すると本投資法人が見込んでいる三大都市圏の割合を高める一方で、政令指定都市等への分散も図ったポートフォリオの構築を目指します(三大都市圏を中心とした分散投資)。
住宅 | 景気に左右されず比較的安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める |
三大都市圏:人口集積度が高く、一定の賃貸住宅需要が見込める |
商業施設の投資特性
商業施設においては、収益の向上(成長性)と安定性のバランスを重視し、三大都市圏及び政令指定都市等の人口密度が高い地域に所在する、安定的な売上の推移と、底堅いテナント需要が見込める商業施設を厳選の上、ポートフォリオの構築を目指します(投資対象地域全域からの厳選投資)。
都市型商業施設 | 人口流入を背景として活発な消費活動が見込める都市の中心に立地しており、相対的に高い収益性が見込める |
代替テナントが比較的多く見込める | |
生活必需型商業施設及びGMS核店舗型商業施設 | 主要テナントとの長期かつ固定賃料での賃貸借契約に基づく安定した収益が期待できる |
地域の生活に密着した安定的なニーズに対応する底堅いテナント需要が見込める |
ポートフォリオ全体の用途別投資比率
オフィス、住宅及び商業施設を投資対象不動産の用途とするものの、オフィスによる収益の成長性に加えて、住宅による収益の安定性を確保し、かつ、商業施設への投資による用途分散を図るため、以下に記載の用途別投資比率(注)を目途に投資を行います。
用途 | 用途別投資比率 |
オフィス | 50%以上 |
住宅 | 50%以下 |
商業施設 | 20%以下 |
日本リート投資法人の外部成長戦略
資産運用会社独自のネットワークの活用
資産運用会社は、スポンサー各社の不動産投資におけるネットワークを活用した第三者からの物件取得を通じて資産規模を拡大し、外部成長を図ります。また、かかるスポンサー各社のネットワーク及び知見を活用して、投資対象資産の継続的な取得と、取得した運用資産の価値の維持・向上を図り、投資主価値の最大化を目指して、その資産の運営・管理を行う方針です。
スポンサー3社(双日・クッシュマン・アジリティー)のネットワークを活用
スポンサー各社のネットワークの活用
メインスポンサーである双日は、総合商社としての多角的な事業展開を通じて得られるネットワークを有するとともに、前身である日商岩井株式会社及びニチメン株式会社から継続して培われてきた広範な情報ソースを有しています。また、サブスポンサーであるクッシュマン及びアジリティーは、双日とは業態は異なるものの、不動産ファンドのアセットマネジメント業務等の実績を通じ、不動産投資事業における広範なネットワークと知見を有しています。
日本リート投資法人は、かかるスポンサーのネットワークと知見を活用して、投資対象資産の継続的な取得を図り、投資主価値の最大化を目指します。かかるスポンサーのネットワークと知見を最大限に活用するため、本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー各社との間でスポンサーサポート契約を締結しています。
スポンサー各社が組成に関与するブリッジファンドの活用
資金調達状況によっては、直ちに第三者から投資対象資産の取得ができない可能性もあることから、将来における取得を目的として、スポンサー各社が組成に関与するブリッジファンド(スポンサー等)による一時的保有機能の提供を受けることを検討します。かかる機能の提供を受けることで、本投資法人は、取得機会の逸失を回避し、成長機会の最大化を目指します。なお、本投資法人は、取得機会を最大化し、また投資対象資産の運用実績を把握する目的から、ブリッジファンドに対して出資を行う可能性があります。
物件売却方針
取得する運用資産は、中長期的な保有を基本方針としています。個々の運用資産の売却は、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込み、ポートフォリオの構成並びに資金調達環境等を考慮の上総合的に判断します。
投資法人が適用する会計基準に照らし「減損の兆候あり」と判定された物件については、「減損管理物件」として売却の検討を開始します。ただし、「減損管理物件」であっても資産運用に関する総合的な見地により売却しないと判断することもあります。
日本リート投資法人の内部成長戦略
メインスポンサーである双日の連結子会社を活用したPM及びBM
双日は、その連結子会社に、PM業務及びBM業務に従事する双日総合管理を有しています。双日総合管理は、PM業務及びBM業務受託に関して、2020年12月31日現在で、オフィス、住宅及び商業施設合計で116物件、延床面積621,647.54㎡の実績を有し(一部業務の受託を含みます。)、このうち、オフィス31物件及び住宅11物件が本投資法人の運用資産です。本投資法人は、本資産運用会社を通じて、双日総合管理のかかる実績に基づく知見の活用及び規模の経済を通じたコストの削減を期待できるものと考えており、主として双日総合管理に対して、運用資産のPM業務及びBM業務を委託する方針です。
管理運営、リノベーション及び計画的修繕を通じた資産価値の維持・向上
日本リート投資法人は、効率的かつ付加価値のある管理運営及びテナント満足度の向上を図るべく、適切な選定プロセスを前提に主として双日総合管理をPM業務及びBM業務の委託先として活用することで、日常の管理運営業務に加えてリノベーションや計画的修繕等を通じた資産価値の維持・向上を図ります。
双日総合管理は、テナント誘致や契約管理を行うリーシング・マネジメント、賃料収入と経費の最適化を図るPM業務、建物の適正な維持管理を実践するBM業務のサービスを提供します。計画的修繕の実施に際しては、管理受託中の分譲マンションにおける大規模修繕コンサルティングにより培われた知見を活かし、建物診断から修繕設計、施工業者選定、工事監理まで一貫したサポートを提供するとともに、費用対効果を十分に考慮の上、工事の優先順位やコストの適正化に配慮し、効率的かつ計画的な修繕を行います。また、オフィスにおいても大規模な移転、集約プロジェクトで培ったオフィスレイアウト設計から通信ネットワーク工事、セキュリティ工事の工程・施工管理、アフターサポートについての知見を活かして、テナントニーズに沿った各種提案や改善策を提供します。
クッシュマンのリサーチ機能を活用した機動的なリーシング活動
資産運用会社は、計算期間毎に策定する投資法人の運用資産の物件別事業計画の一部として、運用資産毎にリーシング計画を策定します。オフィスのリーシング計画の策定にあたっては、クッシュマンから提供されるオフィス賃貸マーケットに係る各種データ等を参考に、新規募集賃料及び既存テナントの更改賃料を設定し、また新規テナント候補への営業方針を定めることで、機動的なリーシング活動を行う体制を整えます。
●不動産売買の視点・・・ネットワークの駆使・規律の堅持
●不動産運用の視点・・・賃貸マーケット環境・賃料ポテンシャルの把握
●建築・設備の視点・・・建物のバリューアップポテンシャルの把握
●不動産売買の視点・・・売買マーケット環境の把握
●不動産運用の視点・・・賃貸マーケット環境・物件特性・運用状況の把握
●建築・設備の視点・・・修繕計画とバリューアップポテンシャルの把握
●不動産売買の視点・・・テナントニーズの把握
●不動産運用の視点・・・建物のバリューアップポテンシャルの把握
日本リート投資法人の財務戦略
長期的に安定的な財務基盤を構築するため、分散され、バランスのとれた資金調達を行います。
エクイティ・ファイナンス | 投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による割合持分の低下)に配慮した上で、投資口の追加発行を適時に実施するものとします。 |
デット・ファイナンス | 市場及び金利の動向、本投資法人の資本構成又は既存投資主への影響等を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、借入期間及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定します。 |
LTV水準 | LTVの上限については、60%を目途としますが、資産の取得及び評価額の変動等に伴い、一時的に上記数値を超えることがあります。 |
キャッシュ・マネジメント
テナントから預かった敷金・保証金を資金として活用することがあります。また、諸々の資金ニーズ(修繕及び資本的支出、分配金の支払、敷金等の返還、又は不動産等の新規購入等)に対応するため、融資枠等の設定状況も勘案した上で、妥当と考えられる金額を現預金として保有するものとします。