2024年8月19日にジャパンエクセレント投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,760円のところ2,862円で着地しました。
リーシング方針を賃料増額の方向に切り替えて運用

ジャパンエクセレント投資法人は2024年6月期のオフィス賃貸市場は、2023年の新規床の大量供給が懸念されていましたが、コロナ鎮静化後のオフィス回帰の動きや働き方改革の新たなコンセプト等を踏まえたグレードアップや立地改善、建て替えによる移転、館内増床等の底堅い需要を受け空室消化が進んだ結果、直近の東京ビジネスエリア(都心5区)の空室率は5%前半(三鬼商事株式会社公表)まで改善しています。但し、エリアや物件固有の条件等により選別が進んでおり、条件面で劣後する物件ではリーシングで苦戦を強いられる等、二極化が進展していると分析しています。また、賃料については、昨年後半以降、空室消化が進んだビルでは、賃料引き上げの交渉が増加してきており、東京ビジネスエリア(都心5区)の平均賃料も2023年11月以降、底入れから緩やかな上昇基調に転じている模様であるとしています。2024年6月期末における投資法人の全保有運用資産は35物件、取得価格総額は2,943億円、総賃貸可能面積は319,257.60㎡(96,575.42坪)となっています。なお、2024年6月期末の稼働率については、空室が順調に成約に至った結果、98.4%まで上昇しているとのことです。2024年6月期の業績は、営業収益11,460百万円、営業利益4,835百万円、経常利益4,201百万円、当期純利益4,200百万円となりました。
固定金利比率は67.8%で資金調達コストの上昇が懸念

2024年6月期は、日銀の政策運営スタンスの変更を受けて金利が緩やかな上昇基調となる中、物件取得・売却の状況を踏まえつつ、的確な資金繰りと機動的な資金調達により、金融コストの増加を抑制しつつ安定した財務運営に取り組みました。資金調達としては、①大崎ブライトタワー・大崎ブライトプラザの取得資金の一部として100億円の借入れを実行、②投資法人債80億円の期限到来に対し、借換え債の発行44億円(5年20億円、10年24億円)とつなぎの短期資金調達36億円で対応、③期限が到来した借入金35億円については借換え(固定金利、期間9年)とし、計215億円の資金調達を実施しました。このうち、①については、80億円を短期借入とし、長短金利差による調達コスト引き下げの工夫を行い、また20億円を日本政策投資銀行からの期間8年の長期固定借入とすることで、今後の返済スケジュールの分散化に配慮しました。また、②の借入比で有利な長期調達となる投資法人債44億円については、投資家需要等を踏まえ、計画を上回る発行額となりました。つなぎとして短期で調達した36億円についても、2024年7月に借換え債48億円(期間10年)を発行し、長期資金への借換えを実施しています。これらの結果、2024年6月期末における有利子負債平均残存期間は4.0年(前期末比0.1年短期化)、LTVは45.6%(前期末比2.0ポイント上昇)となりました。なお、投資法人は、資金調達の安定化及びリファイナンスリスク軽減を図るべく、従来から借入極度額140億円のコミットメントラインを設定しています。2024年6月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付けの見通し:安定的
