2022年3月17日に森ヒルズリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,860円のところ2,927円で着地しました。
大艦巨砲主義を継続

2022年1月期は、テナントニーズを把握した効率的かつ計画的な運営管理及び修繕工事によりテナント満足度の維持向上に努めるとともに、賃貸市況の動向を見据えながら新規及び既存テナントに対する積極的なリーシング活動を展開し、稼働率及び賃料水準の維持向上を図りました。2022年1月期おける投資法人の不動産ポートフォリオは、保有物件ベースで11物件、既投資額で410,780百万円(取得価格ベース)、総賃貸可能面積181,518.93㎡、期末稼働率は97.4%となっています。
2021年8月に「虎ノ門ヒルズ 森タワー」(78億円)を追加取得していますが、東京都心プレミアム物件は、テレワーク浸透後も本社機能としてのオフィス需要を確実に獲得できるため、継続的に競争優位性を発揮すると考えており、今後とも大型物件、既に取得済みの物件の追加取得の方針を継続することを明らかにしています。
レントギャップが大きい唯一の固定ML区画の減額更新およびパススルー物件の稼働率低下の影響を、物件取得および内部留保活用によりカバーすることで分配金の増額と現在空室の物件の賃貸条件を大きく下げることなくリーシングすることで既存物件のブランド価値を保っていくという戦略はよく出来ているのではないでしょうか。これらの運用の結果、投資法人の2022年1月期の営業収益は9,820百万円、営業利益は6,085百万円、経常利益は5,514百万円、当期純利益は5,513百万円となりました。
LTVがじわじわ高くなっている

2022年1月期の資金調達については、物件の取得資金等に充当するため、6,200百万円の長期借入れを行いました。また、既存の長期借入金12,500百万円の借換えのため、11,000百万円の長期借入れを行うとともに、1,500百万円の投資法人債を発行しました。その結果、2022年1月期末の借入金残高は172,122百万円(全て長期借入金。うち1年内返済予定の長期借入金15,500百万円)、投資法人債残高は20,300百万円となり、有利子負債残高は192,422百万円となっています。LTVは46.8%とLTVがじわじわ高くなってきています。どこかで公募増資を絡めた物件取得のタイミングでLTVを一気に下げ気ではないかと考えられます。
これらの借入れのうち、固定金利である投資法人債20,300百万円及び長期借入金11,700百万円に加えて、変動金利である長期借入金160,422百万円のうち145,166百万円については、金利上昇リスクに対応するため金利スワップの活用により実質的な金利の固定化を行っています(2022年1月末の有利子負債に占める固定金利比率は92.1%です。)。なお、今後の借入れに関して、借入金の返済期限を分散することにより、リファイナンスリスクの軽減を目指しています。2022年1月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付の見通し:安定的
