ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、人が居住・滞在する空間である「居住用施設」、「ヘルスケア施設」、「宿泊施設」への幅広い投資を通じて、安定した賃貸収益の獲得と資産規模の着実な成長を実現し、投資主利益の最大化を目指しています。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の概要
名称 | ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人 |
住所 | 東京都千代田区内幸町二丁目1番6号 |
資産運用会社 | ケネディクス不動産投資顧問株式会社 |
資産保管委託会社 | みずほ信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | みずほ信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | 三井住友信託銀行株式会社 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
決算期 | 1月・7月 |
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人のポートフォリオ構築戦略
用途
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は主に人が居住、滞在する空間である居住用施設、ヘルスケア施設及び宿泊施設を投資対象とし、これらに投資を行います。
投資にあたっては、個別不動産等の特性や立地等を踏まえた地域分析や個別分析に基づき、テナント又は利用者からの底堅い需要が見込め、長期安定的な収益の獲得が見込める不動産等に厳選して投資を行います。
用途別投資比率(取得価格ベース)の目標
用 途 | 投資比率 | |||
区分 | 居住用施設 | 賃貸住宅 | 賃貸住宅 | 60%以上 |
施設運営者付き住宅 | サービスアパートメント、社宅、学生寮・学生マンション、短期滞在型マンション等 | |||
ヘルスケア施設 | シニアリビング施設 | 有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、シニア向けマンション、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能施設、デイサービス施設等 | 30%以下 | |
メディカル施設 | 病院、診療所、医療モール、介護老人保健施設等 | |||
宿泊施設 | ホテル等 | 20%以下 | ||
その他 | 上記に定める建物が所在する借地権が設定された土地(底地)等 | 10%以下 |
地域
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、国内最大の経済・人口集積エリアである東京経済圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の1都3県の主要都市)に所在する不動産等、並びに地域経済や不動産マーケットの変動、地震及び台風等の自然災害、人口変動等の地域偏在リスクの軽減を目的として、地方経済圏(政令指定都市を始めとする地方都市)に所在する不動産等に分散投資を行います。但し、個別不動産等の特性からテナント又は利用者からの底堅い需要が見込まれる場合、上記以外の地域にも投資をすることができます。
地域別投資比率(取得価格ベース)の目標
地 域 | 投資比率 | ||
区分 | 東京経済圏 | 東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の1郡3県の主要都市 | 50%以上 |
地方経済圏 | 政令指定都市を始めとする地方都市 | 50%以下 | |
その他 | 上記以外の地域 |
規模
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、次の要素等を勘案し、以下に記載する投資規模の基準目標に従って不動産等への投資を行います。
①不動産市場における流通性
②不動産の規模別の分散
③テナント又は利用者層の分散
④運営管理面での投資経済性の要素
取得価格における最低投資規模及び最高投資規模の基準目標
区 分 | 取得価格 | |
最低投資規模 | 居住用施設 | 1投資物件当たり3億円以上 |
ヘルスケア施設 | 1投資物件当たり3億円以上 | |
宿泊施設 | 1投資物件当たり5億円以上 | |
その他 | 1投資物件当たり1億円以上 | |
最高投資規模 | 当該不動産等の取得後の取得価格の合計に対する当該不動産等の取得価格の比率の上限は20%とする。 |
ただし、投資対象不動産等が当該最低投資規模の基準を充足しない場合であっても、以下のいずれかに該当する場合には、当該不動産等を取得することができます。
①複数の不動産等を一括で取得する際に、最低投資規模の基準を下回る取得価格の不動産等が含まれる場合
②投資基準に合致する不動産等の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模の基準を上回るものの、取得価格が最低投資規模の基準を下回る場合
③投資済物件と関連の高い施設の場合
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、人が居住・滞在する空間である「居住用施設」、「ヘルスケア施設」、「宿泊施設」への幅広い投資を通じて、安定した賃貸収益の獲得と資産規模の着実な成長を実現し、投資主利益の最大化を目指します。
居住用施設への投資
東京経済圏及び大都市中心部への継続的な人口の流入や、特に東京経済圏を中心とした賃貸住宅の限定的な供給状況を背景として、良好な賃貸市場環境が継続しています。また、昨今の日本の社会環境変化として、若年層における持家比率の低下や、住居保有にとらわれない軽快なライフスタイルの選好といった「ライフスタイルの多様化」が進展しており、賃貸住宅のポートフォリオは、このような日本の社会構造の変化を踏まえた上でも高い魅力があると考えています。
また、賃貸住宅に代表される居住用施設は、他の用途の不動産と比較して、一般的に賃料が景気の変動等による影響を受けにくく、かつテナントも分散されていることから、安定した収益性が見込まれるアセットです。加えて、 1物件当たりの規模が小さいためリスク分散が図りやすく、流動性も高いアセットです。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人が居住用施設に投資するに際しては、土地自体が有する潜在的な収益力、いわば「土地が人を惹きつける力(人に住みたいと思わせる力)」に着目した投資判断を重視しています。「土地が人を惹きつける力」を評価し投資するにあたっては、以下の3つの投資尺度を用います。
ヘルスケア施設への投資
日本は、男女とも平均寿命において世界最高水準に達し、これまでどの国も経験したことがない超高齢社会を迎え、総人口に占める高齢者の割合及び高齢者人口が増加する「高齢化」は、今後も継続していくものと予想されています。それに呼応するように、近年においては、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などの高齢者向け施設が増加していますが、引き続き、高齢者向け施設を含むヘルスケア施設への需要は増加していくものと、本投資法人は考えています。また、ヘルスケア施設は不動産の中でも特に社会的な意義が大きい資産クラスであり、社会的な意義が大きいヘルスケア施設の投資運用を行うことで、昨今拡大が著しいESG投資の資金の受け皿となることも期待できます。
ヘルスケア施設では、賃借人であるオペレーターとの間で賃料固定型の長期賃貸借契約を締結することが一般的であることから、ヘルスケア施設の賃料は他の不動産に比較して経済情勢や景気の変動の影響を受けにくい性質があります。 本投資法人は、信用力が高く、運営実績のあるオペレーターを選定の上、原則としてオペレーターと賃料固定型の長期賃貸借契約を締結することで安定したキャッシュ・フローの実現を図ります。
なお、シニアリビング施設におけるオペレーターの賃料の源泉は、入居者の支払う利用料(プライベートペイ)と介護施設においては介護保険報酬や健康保険報酬(パブリックペイ)から構成されています。このようなオペレーターの収益構造に照らすと、オペレーターの収入は国が定める社会保障制度の変更により低減するリスクがあり、かかるリスクはパブリックペイの割合が大きいほど高いものと本投資法人は考えています。したがって、本投資法人がヘルスケア施設(シニアリビング施設)への投資を行うに際しては、物件の立地特性のみならず、入居者が支払う入居費用の価格帯や、オペレーターの収入に占める介護保険報酬等の水準(パブリックペイとプライベートペイの比率)等を勘案した上で投資判断を行います。
宿泊施設への投資
観光立国実現に向けた政府による様々な政策推進のもと、観光産業は我が国における主要な産業の一つになりつつあり、「観光の産業化」が進展しています。近年における訪日外国人旅行者の急激な増加は国内の宿泊需要の増加にも繋がっており、増加する宿泊需要の受け皿となる宿泊施設及び宿泊施設を主要な用途とする不動産の重要性は今後増々高まるものと投資法人は考えています。
ホテル等の宿泊施設は、事業形態や提供されるサービスが多岐にわたり、その収益性は個別的要素に大きく影響を受けるアセットです。本投資法人は、高い専門性に基づく目利き力を活かし、ビジネス又は観光による宿泊需要が見込める立地を厳選し、宿泊需要の種類に適したサービスタイプやグレード、室料価格帯等のバランスを見極め、安定した事業運営が見込まれる宿泊施設に投資を行います。 また、オペレーターとの賃料契約形態については、一般的にホテル営業に係る売上げや営業利益等に連動した変動賃料が採用される場合も多くありますが、本投資法人では、宿泊施設への投資においてもキャッシュ・フローの安定性を重視することから、主に信用力と運営能力の高いオペレーターとの間で固定賃料の割合が高い長期の賃貸借契約が締結される宿泊施設への投資を行います。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の外部成長戦略
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、不動産投資運用のプロフェッショナルとして培った投資機会を選別する「目利き」を活かして幅広い投資領域の中から投資対象を選別するとともに、物件獲得競争を回避しながら着実な外部成長を実現することを目指します。
資産運用会社独自のネットワーク
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、資産運用会社の役職員が有する多様な知識、経験及び高い専門性を活用の上、不動産及び金融の両分野で全方位的に展開される幅広いネットワークに基づき、情報収集を行います。
スポンサーとのサポートラインによる物件取得
スポンサーであるケネディクス株式会社との間で締結している「サポートライン覚書」に基づき、スポンサーが保有又は運用業務を受託する主たる用途が居住用施設、ヘルスケア施設及び宿泊施設である不動産等について、資産運用会社以外の者に遅れることなく購入を検討することができます。
ウェアハウジング機能の活用
「サポートライン覚書」に基づくウェアハウジング機能の活用により、資金調達の時期や投資基準との整合性等の理由で本投資法人が直ちに取得できない不動産等について、本投資法人の取得機会を優先的に確保し、機動的な取得機会の確保を図ります。
オペレーターとのパートナーシップに基づくORE戦略(ヘルスケア施設)
「ORE戦略」とは、ヘルスケア関連施設のオペレーターの持続的成長を実現するために、その運営する不動産(Operator Real Estate)の最有効活用及び新規施設の開業等の不動産の運用に関するソリューションの提供を行う戦略をいいます。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、オペレーターの資金調達ニーズやバランスシートのスリム化のニーズに対して、資産保有機能により施設のセール・アンド・リースバックの機会を提供し、また、新規施設の開発ニーズに対しては、資産運用会社が有する知見・ノウハウやスポンサー会社の開発機能等を活用した開発ソリューションを提供するなど、オペレーターに対する様々なソリューション・サポートの提供を目指しています。
物件売却方針
中長期にわたり安定的な収益を確保するという投資法人の基本方針に基づき、原則として中長期的観点から投資を行いますが、必要に応じて保有不動産等の売却検討を行います。その場合、当該保有不動産等の現状における収益力並びにマーケット動向を踏まえた将来的な収益見通し及び資産価値の増減等を総合的に勘案し、ポートフォリオ全体における当該保有不動産等の存在意義を判断した上で、当該保有不動産に関する売却方針を決定します。
保有不動産等の売却にあたっては、より高い価格での売却が実現できるよう、競争入札方式の導入、有力不動産仲介業者の活用等の方策を採用することを基本として、その他の諸条件も考慮しつつ、より有利な売却先への売却を検討しますが、本投資法人のポートフォリオの構築上、投資法人の中長期的な戦略から見て適切であると判断される場合には、上記方策によらず、交換取引又は相互売買取引等の方策も検討します。また、購入検討先の属性や購入資金調達状況、購入目的等の調査を行い、不測のトラブルの回避を図ります。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の内部成長戦略
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は、投資家の立場に即し他効率的な賃貸運営を通じて、運用資産から得られる賃貸収益を最大化することで、資産価値の維持・向上を図ります。
収入の維持向上
テナントやオペレーターとのリレーションの充実を図り、マーケットの動向を見据えた機動的なリーシング活動等に努め、計画的な修繕及び設備投資を行うことにより、保有不動産の稼働率の向上を図り、収入の維持向上を目指します。
地域特性に合わせたプロパティ・マネジメント会社の選定(居住用施設)
収益の最適化を目的として、各保有不動産の特性に見合った最適と考えられるPM会社を選定します。また、各PM会社が継続的に安定し、均質あるプロパティ・マネジメント業務を行えるよう、PM会社と長期的な協働関係を構築し、管理・運営ノウハウの蓄積を図ります。
ブランド戦略の推進(居住用施設)
原則として、「KDX Residence」(KDX レジデンス)というブランドにて、物件名称及び標識の統一を図り、ポートフォリオ全体において上質な統一感を醸成し、一体的な資産価値の維持向上を目指します。
高い専門性と豊富な経験を有するヘルスケア投資運用部の設置(ヘルスケア施設)
ヘルスケア施設の投資運用においては、高い専門性と豊富な経験、人的ネットワークを有するメンバーで構成されるヘルスケア投資運用部を設置しています。
適切なモニタリングの実施による収益の安定化(ヘルスケア施設、宿泊施設)
オペレーターとのコミュニケーションを通じてモニタリングを実施することにより、施設の中長期的な収益性の予見が可能となることから、オペレーターとのコミュニケーションは、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の内部成長戦略においては重要な施策のひとつであると考えています。
バックアップオペレーション機能(ヘルスケア施設)
一部のスポンサー会社とのスポンサー・サポート契約に基づくバックアップオペレーションの仕組みに加えて、取得資産のオペレーターの一部と運営のバックアップオペレーションに関する協定書を締結し、又はその締結を検討しています。これらにより、個別のオペレーターに経営状態の悪化等が生じた場合であっても、他のオペレーターによる運営の引継ぎが可能となる体制を採用することで入居者の安定した生活の継続性が保たれるものと考えています。
スポンサー及びサポート会社による幅広いサポート
スポンサーからのサポートに加えて、各サポート会社より外部成長、内部成長、財務及び人的・ノウハウの提供といった幅広いサポートが提供されます。スポンサー及び各サポート会社の高度な専門性を結集し、今後の成長に活用します。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の財務戦略
資金の調達・運用
資産の取得、設備投資、分配金の支払、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の運営資金又は債務の返済等の諸資金の手当てを目的として、安定的な長期資金と機動的な短期資金とを効率よく組み合わせた調達を行います。運用面は資金の安全性、流動性及び効率性を重視した運用を行います。
エクイティ・ファイナンス | 投資口の追加発行は、投資法人の総資産額に対する借入金及び投資法人債の合計額の割合(有利子負債比率)や不動産等の取得時期等を勘案した上で、投資口の希薄化にも配慮しつつ実行します。 |
デット・ファイナンス | 資金の借入れは、金利変動リスクを軽減するため、長期・短期の借入期間及び固定・変動の金利形態等のバランス、返済期限や借入先の分散を図りながら、無担保・無保証を原則として行います。投資法人債の発行は、長期かつ安定的な資金調達と調達先の分散を目的として行います。 |
LTV水準 | LTVは原則として60%を上限とします。ただし、資産の取得に伴い、一時的に60%を超えることがあります。 |