エスコンジャパンリート投資法人は、スポンサーである総合デベロッパーの日本エスコンが培った不動産開発・運営の経験を活かし、 運用資産の着実な成長を目指すことによって、投資主価値の最大化を図っています。
エスコンジャパンリート投資法人の概要
名称 | エスコンジャパンリート投資法人 |
住所 | 東京都港区虎ノ門2丁目10番4号 オークラプレステージタワー20階 |
資産運用会社 | 株式会社エスコンアセットマネジメント |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 東京共同会計事務所 |
投資主名簿管理人 | 三井住友信託銀行株式会社 |
会計監査人 | 三優監査法人 |
決算期 | 1月・7月 |
エスコンジャパンリート投資法人は、そこに暮らす人たちの幸せを思い描きつつ、暮らしそのものを開発することを目指すライフ・デベロッパーである株式会社日本エスコンとそのビジョン・コンセプトを共有し、日本エスコンが総合デベロッパーとして培った不動産開発・運営の経験を活かし、運用資産の着実な成長を目指しています。
エスコンジャパンリート投資法人のポートフォリオの構築戦略
ビジョン・コンセプト
エスコンジャパンリート投資法人は、スポンサーであり、人々の暮らしを開発する“ライフ・デベロッパー”である日本エスコンと、“人が自然に集まり、住まう人が誇りを持てる「街」と「地域コミュニティ」を創生していく”というビジョン・コンセプトを共有し、開発・運営の日本エスコンと保有・運用のエスコンジャパンリート投資法人双方のより良いビジネスサイクルの下、暮らし密着型商業施設に重点投資を行うことで、エスコンジャパンリート投資法人の投資主価値の最大化を図っていきます。
地域社会の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心としたポートフォリオ
エスコンジャパンリート投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設(底地を含みます。)に重点投資を行うことで、収益の長期安定性と成長性を追求します。
投資対象エリア
四大都市圏に75%以上、その他地域には25%未満の投資を行います。但し、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率となることがあります。
物件タイプ | 商業施設(底地を含む):80%以上 |
その他用途(ホテル・住居・物流施設等及びそれらの底地):20%未満 | |
底地:50%程度、土地建物:50%程度 | |
投資対象エリア | 四大都市圏:75%以上、その他地域:25%未満 |
用途別比率(取得価格ベース)
地域の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設への投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離する場合があります。
投資対象 | 比率 |
商業施設 | 80%以上 |
その他用途(ホテル、住居、物流施設等) | 20%未満 |
用途ごとの投資基準
①商業施設
商業施設の中でも暮らし密着型商業施設に重点投資を行います。本投資法人が投資対象の中心とする暮らし密着型商業施設とは、日常生活に必要な商品・サービスを提供する、駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面する等の、日常生活圏に立地している5つのタイプに分類される商業施設をいいます。
テナント構成、立地、商圏等の要素から分類される下表記載の5つのタイプにおいて、SS(スペシャリティストア)については主に底地を、NSC(ネイバーフッドショッピングセンター)及びSM(スーパーマーケット)については底地及び土地建物の双方を、GMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)市街地型及び駅近型については主に土地建物を、それぞれ取得する方針です。
暮らし密着型商業施設のタイプ | 定義 | 商圏 |
SS(スペシャリティストア) | ホームセンター、衣料品店、家電量販店等の各種専門店を有する商業施設 | 周囲10km程度 |
NSC(ネイバーフッドショッピングセンター) | 食品スーパー、ドラッグストア等を核のテナントとし、複数の各種専門店を有する商業施設 | 周囲3~5km程度 |
SM(スーパーマーケット) | 日常生活に必要な食品を主力商品とした食品スーパー | 周囲3km程度 |
GMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)市街地型 | 食料品や日用品のみならず、衣料品や家電、家具等、日常生活で使う様々な商品を総合的に扱う総合スーパー | 周囲3~5km程度 |
駅近型 | 駅に近接した場所(駅から500m程度)に立地し、食品スーパー、ドラッグストア等を中心のテナントとする商業施設 | 周囲3km程度 |
②ホテル
●エスコンジャパンリート投資法人は、駅前、空港、ビジネス街、繁華街、観光地等の宿泊需要が見込める立地の物件に投資します。
●オペレーターの規模、実績、信用力及び運営状況を鑑みて、原則として賃料の100%の固定賃料又は90%以上の固定賃料部分と10%以下の変動賃料部分からなる賃料により、安定した収益を確保しつつ収益の成長性をも見込むことのできる物件に投資します。
●日本エスコンが開発する以下の3つのタイプのホテルのうち、主に宿泊特化型ホテルに投資します。
タイプ | 定義 |
宿泊特化型ホテル | 主に都市に所在し、宿泊に特化したホテル |
フルサービスホテル | 主に都市に所在し、宿泊施設に加え、レストランなどの料飲施設・設備、宴会・会議場等の付帯設備を備えたホテル |
リゾートホテル | 行楽地や保養地に所在し、主に観光客を対象とするホテル |
③住居
●立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
●最寄駅又は最寄りのバス停から徒歩約10分以内に位置する物件に投資します。但し、良好な住環境を有し、近隣に暮らし密着型商業施設がある等の理由により生活利便性が高い地域と見込まれる場合はこれに限りません。
●エスコンジャパンリート投資法人は、以下の3つのタイプの住居のうち、主にシングルタイプの住居とコンパクトタイプの住居に投資します。
タイプ | 主たるテナント対象1戸当たりの専有面積 |
シングル | 単身世帯30㎡未満 |
コンパクト | 2人程度の世帯30㎡以上60㎡未満 |
ファミリー | 3人以上の世帯60㎡以上 |
※1戸当たりの専有面積に関して、30㎡未満、30㎡以上60㎡未満、60㎡以上の3つのレンジのうち、該当する戸数が最も多いレンジによって物件のタイプを決定するものとします。
④物流施設
●立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
●物流拠点としての優位性・競争力(消費地及び生産地への近接性、高速道路及び主要道路へのアクセス、港湾・空港・鉄道・トラックターミナルへのアクセス等)を有する地域に立地する物件に投資します。
●エスコンジャパンリート投資法人は、日本エスコンが開発する延床面積10,000㎡以上の物流施設に投資します。
⑤底地
エスコンジャパンリート投資法人は、底地が有する以下の4つの魅力・優位性に着目し、商業施設が立地する底地への投資を積 極的に推進することで、安定性の高いポートフォリオの構築を図ります。
●長期にわたる安定した賃料収入
●減価償却及び保守・修繕等がないことに基づく低保有コストの実現
●底地流通市場の拡大
●災害等による資産価値の下落リスクが低い
総合デベロッパー・日本エスコンが持つ不動産開発力、運営力の優位性とスポンサーサポート
エスコンジャパンリート投資法人の外部成長戦略
優先買取権及び優先交渉権の付与
2018年11月時点で、スポンサーは、25物件の不動産物件を保有・開発しています。そのうち、11物件には本投資法人に対する優先交渉権又は優先買取権が付与されています。優先交渉権及び優先買取権とは、以下の意味を有します。かかる優先交渉権及び優先買取権は、本資産運用会社とスポンサーとの間で2017年10月17日付にて締結されたスポンサーサポート契約に基づき付与されたものです。エスコンジャパンリート投資法人は、スポンサーパイプラインを活用しつつ、継続的な資産規模及び投資主価値の拡大を図っていく方針です。
スポンサーによる再開発サポート
賃貸借期間満了が間近であり、又は再開発を要すると考えられる物件について、スポンサーが再開発計画の検討・提案又は当該物件の取得(テナント退去後の土地の買取)の検討をすることにより、エスコンジャパンリート投資法人のポートフォリオ・クオリティの向上、また将来的なパイプラインの創出を図ります。
不動産の有効活用ノウハウをフルに活かした収益の拡大戦略
エスコンジャパンリート投資法人は、日本エスコングループの有する不動産開発のノウハウを活用し、収益の拡大を目指します。
エスコンジャパンリート投資法人の内部成長戦略
エスコンジャパンリート投資法人は、日本エスコングループが持つ各種の不動産運営力並びに中部電力グループが持つ環境配慮技術及びエネルギーコスト低減に関するノウハウを活用し、着実な内部成長を目指します。
賃料収入の維持・向上
既存テナント(底地の場合、テナントとはエンドテナントではなく、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)を対象とします。以下、本⑦において同じです。)との関係構築施策(定期的訪問、顧客満足度調査等)を積極的に図るとともに、PM会社と定期的な情報交換を図ることで、テナントの動向及びニーズ(施設のハード面・ソフト面での顧客不満要因、潜在ニーズ等)を把握し、適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナントの満足度向上と信頼関係の構築・強化を図ります。これにより、賃料収入の維持・向上、解約の防止を図り、安定的な収入の確保を目指します。なお、テナントへの定期的訪問(年1回程度)に際し、信用状況の確認のため、施設の利用状況、売上の状況等につきヒアリングを行います。
また、新規テナントリーシングにおいては、日本エスコングループのネットワークを最大限活用するとともに、新規テナントリーシングを担当するPM会社及び主要仲介会社等と定期的な情報交換を図ることで、市場動向の掌握に基づくリーシング活動を行い、賃料発生期間と賃料水準の最大化に努めます。
管理費用の合理化
テナント満足度や物件競争力を維持・向上しつつ、合理化・効率化を図るため、個別物件の運営管理計画を策定します。運営管理を行うに当たっても、日本エスコングループのノウハウを最大限活用して効率的な管理を行います。
修繕工事、更新工事の効果的活用
中長期的な視点から資産価値の維持・向上を図るため、必要な修繕工事及び更新工事を、費用対効果を意識して適宜実施することで、中長期的な収益安定を図ります。
また、テナントからの要望、テナントの満足度向上及び新規テナントの誘致のため、修繕工事、戦略的な更新工事を行うことがあります。
エスコンジャパンリート投資法人の財務戦略
エクイティ・ファイナンス | 新投資口の発行は、運用資産の規模の成長と収益性の向上を目的として、LTV(注1)、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の低下等を勘案し、金融環境を踏まえた上で実施を決定します。 |
デット・ファイナンス | 資金の借入れ及び投資法人債(短期投資法人債を含みます。)の発行に際しては、資金調達の機動性と財務の安定性のバランス及び取得する不動産の特性等に配慮した資金調達を行います。具体的には調達方法(借入金・投資法人債)、長期比率、固定比率、返済期限の分散、担保提供の要否等を検討します。 |
LTV | 保守的な水準を維持することを基本とし、原則として50%を上限とします。 |
キャッシュ・マネジメント | 保有するポートフォリオにおける資金需要を常にモニタリングし、的確に把握して、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行うものとします。 |
※エスコンジャパンリート投資法人が投資を行う底地ポートフォリオの特徴の一つとして、減価償却費がないことがあげられ、土地建物ポートフォリオに比べるとキャッシュが積まれないことが想定されますが、保有する土地建物ポートフォリオの減価償却費分積まれるキャッシュを的確に把握し、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行います。
利益を超えた金銭の分配
エスコンジャパンリート投資法人は、キャッシュ・マネジメントの一環として、経済環境、不動産市場等の動向、保有資産の状況及び財務の状況等により適切と判断する場合、分配金額に一般社団法人投資信託協会の諸規則に定める額を上限として本投資法人が決定する額を加算した額を、分配可能金額を超えて分配することができます。原則として利益超過分配は行わない方針ですが、突発的な事象により著しく分配可能金額が減少する場合において、利益を超えた金銭の分配を行う際には、資本的支出等を勘案し手元資金の水準に配慮した上で実施の可否を判断します。