アドバンス・ロジスティクス投資法人は、生活消費関連ビジネスに強みを持つ大手総合商社である伊藤忠商事を中心とする伊藤忠グループと「拡張的協働関係」を構築し、物流不動産をはじめとした物流インフラを発展させることで豊かな社会づくりに寄与するとともに、投資法人の投資主価値の最大化及びJ-REIT市場の健全な発展に貢献することを目指しています。
名称 | アドバンス・ロジスティクス投資法人 |
住所 | 東京都千代田区麹町三丁目6番地5 |
資産運用会社 | 伊藤忠リート・マネジメント株式会社 |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 三井住友信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | みずほ信託銀行株式会社 |
会計監査人 | PwCあらた有限責任監査法人 |
決算期 | 1月・7月 |
アドバンス・ロジスティクス投資法人のポートフォリオ構築戦略
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、多様なテナントニーズを踏まえた伊藤忠グループが開発する物流不動産へ重点投資を行うことで、長期安定的なポートフォリオの構築を目指します。
伊藤忠グループとの「拡張的協働関係」の構築
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、伊藤忠商事の不動産機能・物流機能で構築される「不動産・物流プラットフォーム」をベースに、伊藤忠商事の10万社に及ぶ豊富な取引顧客網から成る「商社・商流プラットフォーム」を活用した物件供給やリーシングサポートによる投資法人の持続的な成長を目指しています。
一方、アドバンス・ロジスティクス投資法人が物流不動産の保有・運用という役割を担うことで、伊藤忠グループは、テナント企 業との接点が増え、ビジネス上の要望を把握する機会が増加します。かかるテナント企業からのビジネ ス上の要望に即座にソリューションを提供することで、関係強化を図り、伊藤忠グループのプラットフォームの強化につながる新たな物流不動産の開発・リーシングにつなげています。
このような伊藤忠グループによる新たな物流不動産の開発・リーシングが、投資法人のさらなる成長につながる好循環、すなわち「拡張的協働関係」を生み出すものと考えています。
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、この「拡張的協働関係」をもとに、商流・物流両視点から今後の物流市場の動向を捉えることで、変化に対して柔軟に対応できるREITとして、物流インフラの発展及び投資主価値の最大化を目指しています。
用途別投資比率
物流不動産 | 80%以上 |
その他不動産 | 20%以下 |
エリア別投資比率
関東エリア | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県 | 70%以上 |
関西エリア | 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県 | |
その他エリア | 上記以外のエリア | 30%以下 |
「拡張的協働関係」の礎となる2つのプラットフォーム
不動産・物流プラットフォーム
①2004年度からの開発経験で培った物流不動産の用地仕入・施設開発・リーシング力
②物流事業者としての経験
③J-REIT運用・管理経験の横展開
商社・商流プラットフォーム
①10万社に及ぶ豊富な取引顧客網
②商流の川上から川下までをカバーする幅広い事業領域
③生活消費関連ビジネスにおける高いプレゼンス
アドバンス・ロジスティクス投資法人の外部成長戦略
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、伊藤忠商事及び伊藤忠都市開発との間でそれぞれ締結したスポンサーサポート契約に基づく優先交渉権を活用し、伊藤忠グループの有する物流不動産の用地仕入・開発・リーシングのノウハウ及び取引顧客網を活用することで、物件取得機会の確保並びにポートフォリオのさらなる多様化及び安定化を目指します。
伊藤忠グループの物流不動産開発・取得実績
立地に対するこだわり
●関東エリア、関西エリアの中でも、始点としての生産地や着地点としての大消費地に近く、物流機能が求められる立地や広域配送に適した主要幹線道路・高速道路等を利用しやすいなど交通アクセスを考慮した立地への重点投資
●一定以上の人口集積地域で、公共交通機関・自家用車等での通勤利便性を有し、テナント企業の従業員確保に関する容易性にも考慮した立地への投資
●テナント専用仕様施設については、特定テナントの拠点戦略に合致し、将来的なテナント誘致も見込める立地への厳選投資
建物仕様に対するこだわり
アイミッションズパークは、多様なテナントのオペレーションに対応可能な汎用性を確保した基本仕様を原則として有しています。
加えて、開発者として適切と判断する場合には、コストを考慮の上、物流事業者である伊藤忠商事物流ビジネス部が有する施設ユーザーとしての知見を活かし、当事者目線から工夫を加えることで、使いやすい施設づくりの追求がされています。
さらに、開発の計画段階から独自のオペレーションを求めるテナント向けに、汎用性を確保しつつテナントごとの専用仕様を有する施設の開発がされています。
強固なソーシング体制
伊藤忠商事 | 2004年度からの開発経験で培った物流施設開発力 |
テナントニーズの高い立地への厳選投資 | |
伊藤忠都市開発 | 2017年度に物流事業化を設立 |
用地取得ノウハウ・情報網を横展開 |
スポンサーサポートを活用した外部成長
用地仕入・施設開発力を有する伊藤忠グループとのスポンサーサポート契約に基づき、以下のサポート内容を活用した外部成長を目指します。
外部成長に関するスポンサー契約の内容 | 優先交渉権の付与 |
売却物件等の優先情報提供 | |
ウェアハウジング機能の提供 | |
保有資産の再開発 |
物件売却方針
中長期的な物件の保有運用から生じる安定的な収益を確保することを目的としており、原則として短期的な物件売却は行わないものとします。
ただし、賃貸及び売買市場の動向、中長期的な物件収支の見通し、ポートフォリオ全体に及ぼす売却損益の影響等を総合的に勘案し、投資主価値の向上に資すると判断した場合には、物件売却を行う場合があります。
アドバンス・ロジスティクス投資法人の内部成長戦略
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、伊藤忠商事とのリーシングマネジメント業務委託契約に基づき提供されるリーシングマネジメント業務を軸に、不動産・物流プラットフォームと商社・商流プラットフォームを最大限活用した商社ならではのリーシング戦略に基づく内部成長を図ります。伊藤忠商事の顧客がテナントとして本投資法人が保有する物流不動産に入居している場合、当該顧客が抱える物流における課題について伊藤忠グループによる「御用聞き」を展開することで、当該テナントとの関係強化を行い、ポートフォリオの長期的な収益安定化を目指します。
商社ならではのリーシング体制
アドバンス・ロジスティクス投資法人が保有する物流不動産について、伊藤忠商事の建設第二部と、自らが物流事業者であり、かつ、他の物流事業者との取引関係も有している物流物資部とが協働してリーシングを行います。また、伊藤忠商事、伊藤忠グループ及びその取引顧客網を有効に活用し、拠点の増設・移転・集約ニーズを他社に先駆けて把握することで、リーシングを強化します。豊富な取引顧客網を有する伊藤忠グループによるサポートを受けながら、テナントとの関係強化を図り、ポートフォリオ収益の安定化を図ります。
プロパティマネジメントに係る方針
アーバンコミュニティが、プロパティマネジメント業務を既に受託している場合であって、物件の状況を熟知するとともに既存テナントとの信頼関係を構築しており、今後とも賃貸借契約の継続と賃料水準の維持改善に寄与し得ると判断されること。
修繕工事・更新工事等に係る方針
中長期的な視点から物件の市場競争力及びテナントの満足度の維持・向上の期待できる修繕工事・更新工事等について、費用対効果を考慮の上、適時実施します。また、テナントの要請、施設の賃貸借ニーズ、容積率の消化状況等を考慮して、物件の増改築の実施を検討するほか、市場競争力の向上が見込まれる場合や経年劣化に伴い維持管理コストの負担が経済合理性に見合わないと判断される場合は、必要に応じて建替えの検討を行います。
アドバンス・ロジスティクス投資法人の財務戦略
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、保守的な財務運営を基本とし、成長に配慮してLTVコントロールを行うとともに、効率的なキャッシュマネジメントにより、投資主価値の向上を目指します。
エクイティ・ファイナンス | 新投資口の発行は、運用資産の中長期的かつ安定的な成長を目的として、資本市場の動向、経済環境、新たな運用資産の取得時期、本投資法人の資本構成及び既存投資主への影響等を総合的に考慮し、投資口の希薄化に十分に配慮した上で、機動的に行うものとします。新投資口の発行に際し、投資主間の公平性に配慮しつつ、円滑に資金調達を行うことを目的として、新投資口予約権の無償割当て(ライツオファリング)を行うことができるものとします。 |
デット・ファイナンス | 金利の動向、資金調達コスト、固定比率、調達先、調達期間、債務の返済及び償還期日等を総合的に勘案した上で、借入れの実行及び投資法人債(短期投資法人債を含む。)の発行を行います。また、借入先の選定にあたっては、借入期間、金利、担保提供の要否、手数料等の諸条件につき、金融市場相場と比較しながら総合的に判断して決定するものとします。 |
LTV水準 | メガバンクを中心としたバンクフォーメーションにより、安定的な財務基盤を構築します。将来の資産規模成長に配慮してコントロールしつつ、原則として平常時の運用において、40~50%のLTVで運用することとします。LTVは原則として60%を上限とします。ただし、新たな運用資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。 |
キャッシュマネジメント
アドバンス・ロジスティクス投資法人は、他の不動産資産との比較において、一般的に土地建物価格のうち建物価格の割合が高く、減価償却費割合が大きいという物流不動産の特性を踏まえ、効果的な資本的支出の実施、新規物件の取得資金への充当及び有利子負債の返済など、資金の有効活用に係る様々な選択肢について検討し投資主価値の最大化に努めます。
自己投資口の取得及び消却
資本効率の向上と投資主還元のため、財務、資本政策の一環として自己投資口の取得及び消却を行うことができるものとします。なお、投資口価格の水準、手元資金の状況、財務状況、資本市場環境等を慎重に見極めた上で、中長期的な投資主価値の向上に資するかを判断して実行するものとします。