日本ビルファンド投資法人は、三井不動産をメインスポンサーとする国内最大のオフィス特化型J-REITです。東京23区を中心に競争力の高いポートフォリオを構築し投資主価値の向上を目指しています。
日本ビルファンド投資法人の概要
名称 | 日本ビルファンド投資法人 |
住所 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング |
資産運用会社 | 日本ビルファンドマネジメント株式会社 |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 税理士法人令和会計社 |
投資主名簿管理人 | 三井住友信託銀行株式会社 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
決算期 | 6月・12月 |
日本ビルファンド投資法人のポートフォリオ戦略
東京都心部を中心に東京周辺都市部および地方都市部にも分散投資を行っています。
地震リスク、空室リスク等のキャッシュフローリスクを軽減させることを目的として、該当地域を東京都心部、東京周辺都市部及び地方都市部の3地域に分類し、不動産等の価額の合計額の70%以上を目途として東京都心部及び東京周辺都市部から、30%以下を目途として地方都市部から、それぞれ選別して取得することにより地域分散を図ります。
東京都心部 | 東京23区 | ・地方都市部と比較し、相対的に賃料水準は高く、空室率は低い。また、相対的にマーケット(賃貸・売買)の規模が大きく、成長性が高い。 | 70%以上 |
・利回りは相対的に低い。 | |||
・売却時における流動性は相対的に高い。 | |||
東京周辺都市部 | 1都6県(東京都(23区を除く)、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県に所在する都市) | ・東京都心部と地方都市部の中間的な基本特性を持つ。 | 70%以上 |
・東京都心部と比較し、相対的に賃料水準は低く、空率率は高い。また、相対的にマーケット(賃貸・売買)の規模が小さく、成長性が低い。 | |||
地方都市群 | 上記以外の道府県に所在する主要都市 | ・利回りは相対的に高い。 | 30%以下 |
・売却時における流動性は相対的に低い。 |
日本ビルファンド投資法人の外部成長戦略
物件選定の際には立地条件及び個別物件の基本性能を重視して選定し、耐震性能や環境・地質等も考慮のうえ判断しています。また未竣工・未稼働資産への投資は資産総額の10%を超えない範囲に限ります。
物件選定基準
個々の不動産等に投資する際には、当該不動産等の取得価格と収益予想から想定される投資利回り、立地エリアの将来性及び安定性、不動産の劣化又は陳腐化リスクに対する対応状況、並びに保険付保状況等を総合的に判断して選別します。選別に際しては、建物規模、建築及び設備スペック、耐震性能、権利関係への対応、入居テナント属性、建物管理関係及び環境・地質等を考慮の上総合的に判断しています。
なお、以下の表に記載する項目は考慮にあたっての検討事項であり、日本ビルファンド投資法人が取得した又は取得する不動産等が結果的に以下の項目の全てを満たさないこともあります。
項目 | 内容 |
建物規模 | 専有面積(当該物件における専有面積)及び基準階専有面積(1フロアでの専有面積) |
・総専有面積の目安は約1,650㎡(約500坪)以上 | |
・基準階専有面積の目安は約330㎡(約100坪)以上 | |
建築・設備スペック | 賃貸に適した貸付床の形状・分割対応、十分な階高・意匠・電気容量・空調方式等 |
耐震性能 | 新耐震基準(1981年に改正された建築基準法に基づく基準を指します。)又はそれと同水準以上の性能の確保(構造評定・構造評価 ((財)日本建築センターが建築基準法に基づいて行う建物構造の評定・評価)を取得していること等) 権利関係への対応 |
権利関係への対応 | 共有、区分所有、借地物件等、本投資法人が完全な所有権を有しない物件についての、以下の点が適切であること |
・敷金保全措置、修繕費負担能力に対する補完措置 | |
・共有持分分割請求及び共有者持分売却等に関する適切な措置等 | |
入居テナント属性 | 適性なテナントの信用力、テナントの使用目的及び形態並びに賃料収納状況等 |
環境・地質等 | アスベスト等の有害物質の使用状況がないこと、もしくはその対応策のあること。土壌汚染状況が環境基準等に適合していること等 |
未竣工・未稼働資産への投資
日本ビルファンド投資法人は、原則として、引渡時点において稼働資産である不動産等を取得します。引渡時点において未稼働資産である不動産等については、投資額、稼働予定時期、収益予想等を総合的に判断し、日本ビルファンド投資法人の運用資産の運用に与える影響を考慮の上、本投資法人はこれを取得することができます。但し、当該未稼働資産の引渡直後において引渡済の未稼働資産(稼働資産となった未稼働資産を除く。)の契約上の取得価格の合計が、直近の決算日における日本ビルファンド投資法人の貸借対照表上の資産総額の10%を超えない範囲に限ります。
なお、稼働資産とは、建物が竣工しており賃貸中または賃貸可能である不動産等をいい、日本ビルファンド投資法人が保有する不動産等のうちある時点において稼働資産となった不動産等は引き続き稼働資産とみなします(建物の建替え又は大規模修繕等が行われる場合を含む)。
物件売却方針
個々の不動産関連資産の売却は、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化リスク及びそれに対するコスト予測、並びにポートフォリオの構成等を考慮のうえ総合的に判断します。なお、売却若しくは保有の検討は、保有する全ての不動産関連資産について定期的に実施します。
日本ビルファンド投資法人の内部成長戦略
物件取得後は中長期的な観点から運営管理し、運用収益の安定的な成長を目指し、個別物件の売却について、その必要性に関して定期的に検討しています。
運営方針
日本ビルファンド投資法人は取得後の物件等においては、中長期的な視点から継続的な設備投資による資産価値・競争力の維持・向上を図り、かつ収入拡大(賃料等の増加、空室率の低減、契約期間の長期化及び固定化等)と費用逓減(外注委託費、水道光熱費等の削減)による運用収益の安定的な成長を目指しています。
災害やテナントの退去等による収益の大幅な減少や変動を回避するため、地域分散をはじめとする適切な投資配分比率の維持や火災保険等の付保等の諸手段を講じるよう努めています。
中長期的な安定収益の確保を目的として、原則として運用資産に属する全ての不動産等を賃貸(駐車場、看板等の設置等を含む。)するものとしています。
日本ビルファンド投資法人の財務戦略
日本ビルファンド投資法人の収益性の向上のため、資金調達については、手元資金の状況、各資金調達手法に係る市場環境、1口当たり分配金への影響、レバレッジによる収益性向上効果と調達後のレバレッジ水準等を勘案し、調達方法を総合的に判断します。
また、レバレッジ水準を適正にコントロールするための指標として主に本投資法人の総資産に対する有利子負債残高(借入残高及び投資法人債発行残高の合計)の比率(以下、「総資産有利子負債比率」といいます。)を用いるものとし、資産運用の安定性に鑑み、レバレッジは保守的にコントロールします。
エクイティ・ファイナンス | 資産の取得、修繕等、本投資法人の運営に要する資金、若しくは債務の返済(敷金・保証金並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含む。)の金額・時期、J-REIT市場及び日本ビルファンド投資法人の投資口価格・資本市場の動向、1口当たり分配金への影響等を勘案のうえで新投資口の発行を行います。 |
デット・ファイナンス | 借入れによる資金調達については、資産の長期運用の観点及び調達の安定性の観点から、従来どおり長期固定金利の資金調達を基本とします。また、多様な調達基盤の維持の観点からも、金融マーケット環境を注視しつつ、引き続き投資法人債の発行にも取り組んでいます。 |
LTV水準 | LTVのターゲットは引き続き36%から46%を当面の目標とし、上限の目途を56%とします。また、長期固定金利比率のターゲットについては、90%以上を当面の目標として財務運営を行っています。 |