2024年9月17日に三井不動産ロジスティクスパーク投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が9,214円のところ9,214円で着地しました。
尚、利益超過分配金2,044円が含まれています。
三井不動産㈱からでも7物件90万㎡のパイプラインがある

2024年2月1日にスポンサーである三井不動産㈱からMFLP平塚Ⅲ(取得価格:8,410百万円)、MFLP新木場Ⅰ(取得価格:5,940百万円)、MFLP・SGリアルティ福岡粕屋(取得価格:3,040百万円、共有持分50%)を、続く2024年3月15日に㈱IHIからMFLP東名綾瀬(取得価格:9,920百万円、共有持分50%)の取得を行いました。これにより、2024年7月期末までの保有30物件(取得価格合計3,997億円)の運用を着実に行い、ポートフォリオ全体で稼働率100.0%と良好な稼働状況を維持しています。業績は営業収益12,413百万円、営業利益4,821百万円、経常利益4,360百万円、当期純利益4,359百万円となりました。テナントとの賃貸借契約のうち57%が3年未満、68%が5年未満で契約更改予定であるものの市況を反映した賃料更改交渉が可能とのことなので賃料増額改定を是非成功させてもらいたいですね。
アドバンス・ロジスティクス投資法人と合併へ

2024年7月期においては、期中に返済期日が到来した長期借入金6,600百万円の返済資金として同額の借入れを行いました。また、MFLP平塚Ⅲ、MFLP新木場Ⅰ、MFLP・SGリアルティ福岡粕屋及びMFLP東名綾瀬の取得等に際し、新たに長期借入金24,000百万円、短期借入金9,000百万円の借入れを行い、期中に短期借入金7,600百万円の返済を行いました。その結果、2024年7月期末における有利子負債の残高は総額156,700百万円(短期借入金2,000百万円、1年内返済予定の長期借入金6,600百万円、投資法人債5,000百万円及び長期借入金143,100百万円)、LTVは40.6%となりました。2024年7月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付けの見通し:安定的
2024年8月5日に三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、アドバンス・ロジスティクス投資法人双方の投資法人役員会にて、合併を行うことについて決定し、2024年8月5日付にて合併契約を締結したことも公表しました。決算短信を読む限り、これは、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、アドバンス・ロジスティクス投資法人ともに主な投資対象である先進的物流施設の期待利回りがその希少性や流動性の高さにより依然として低く、また、日銀の金融政策の変更による金利上昇懸念等を背景としたJ-REIT市況の悪化も相まって、公募増資を通じた大規模な物件取得機会が限定的であるという課題を持っていることが背景にはあるようです。合併をこれらの課題へ対処しそれぞれの投資主価値の継続的な向上を実現するための施策としての選択のように記載されていますが、先進的物流施設の期待利回りが高いのであれば先進的物流施設が大したことが無い施設であるという説明をしたらよかったのではないか?と思ってしまいますね。物流系J-REITは一部を除き、当期に講じた施策(特に内部成長)について説明がない投資法人が多いです。ただ、その期の不動産マーケットについて記載するのみというのが大半です。特に施策も講じていないのに「高稼働」であることを謳っていては期待値だけ膨らむこともあるかと思います。結局のところこれは三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、アドバンス・ロジスティクス投資法人両方の投資家へのコミュニケーション不足によるものだと思います。それでも合併後の資産規模は取得価格ベースで5,765億円で、ポートフォリオ分散が進展し収益安定性が向上するということなので三井不動産㈱と伊藤忠グループのパイプラインに期待するしかないですね。
