2021年8月16日に日本プライムリアルティ投資法人の決算が発表されました。分配金は当初の予想一口当たり分配金が7,550円のところ7,657円で着地しました。
コロナ禍でもNOI利回りに変化は小さい

日本プライムリアルティ投資法人の外部成長は、主にポートフォリオ・クオリティの向上及び収益の安定成長を目指し、地域分散、用途分散によるバランスに留意しつつ、東京エリアのオフィスを中心に、地方オフィス及び商業施設等についても投資検討を進めています。
2021年6月期においては、東京エリアのオフィスを中心に投資検討を進めたものの、取得には至りませんでした。なお、2021年3月にJPR博多ビルの残持分65%(持分相当の譲渡価格26.6億円)を譲渡した結果、2021年6月末時点における保有資産残高は65物件、4,656億円(取得価格ベース)、総賃貸可能面積は496,876㎡、テナント数は804となっています。
内部成長の動きとしては、2021年6月期のオフィス賃貸市場は、新型コロナウイルス感染症の影響により、空室率の上昇や賃料水準の下落傾向が見られ注視が必要な状況となっています。このようななか、日本プライムリアルティ投資法人はポートフォリオ全体の安定した収益及び稼働率の確保を目指し、プロパティ・マネジメント会社及び仲介会社と緊密な連携を図り、戦略的なリーシング活動による新規テナントの誘致及び既存テナントの更なる満足度向上に努めました。その結果、期末稼働率は前期末と比較して1.2ポイント下落し98.1%となりましたが、引き続き高い水準を維持しました。
また、従来のブランドコンセプト「A/3S(Amenity/Service, Safety, Save Energy)」に基づき、「働く人が満足する空間の創造」を目指し、テナントニーズを踏まえたバリューアップ工事を計画的に実施しています。また、省エネルギー対策への取組みとしては、効果の期待できる空調改修工事や照明器具のLED化工事を複数のビルで実施しました。
更に、環境への取組みとして、環境認証の取得を継続的に進めています。2021年6月期末時点において、「DBJ Green Building認証」については、14物件で認証を取得しており、「CASBEE不動産評価認証」については、6物件の新規取得を含む計22物件で認証を取得しています。また、「BELS評価」については、1物件の新規取得を含む計2物件で認証を取得しています。これらの認証取得に加えて環境への取組みが評価された結果、2020年の「GRESBリアルエステイト評価」では、7年連続で最高位の「Green Star」の評価を取得しており、総合スコアでの相対評価による「GRESBレーティング」においても、最上位評価である「5スター」の評価を2年連続で獲得しています。このような運用の結果、業績は、営業収益17,305百万円、経常利益8,121百万円、当期純利益8,120百万円となりました。
LTVは40%台に戻るもオフィス系J-REITでは低い水準

財務戦略は、保守的かつ安定性を重視した財務運営を基本方針とし、LTVの上限の目途を概ね50%とする保守的なレバレッジ管理に引き続き取り組んでいきます。借入れについては、将来の金融環境の変化に伴うリファイナンスリスクを軽減することを目指し、安定性を重視した一層の長期化を推し進め、有利子負債の返済期限の分散及び各期返済額の低減を図っていきます。資金調達の多様化を目的に投資法人債の発行による資金調達にも取り組んでいます。また、良好な資金調達環境と低金利を背景に、財務基盤を更に強固なものとするため、調達期間の長期化及び返済期日の分散化を重視した調達に取り組んでいます。
2021年6月期中に返済した有利子負債の借換え資金として138億円の調達を行い、返済した有利子負債(短期借入金を除く)の平均調達期間5.6年、平均調達金利0.66%に対し、新規有利子負債の平均調達期間は9.7年、平均調達金利は0.59%となりました。2021年6月期末の借入金残高は1,610億円、投資法人債残高は355億円、有利子負債残高は1,965億円となり、当期末の総資産有利子負債比率は40.6%、長期固定金利比率は99.0%、平均デットコストは0.73%、平均残存年数は4.8年となっています。また、コミットメントラインは、240億円の極度額を金融機関6行と設定しています。2021年6月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:AA-、格付の見通し:安定的
・S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(S&P)、長期発行体格付:A、発行体格付:A-1、格付の見通し:安定的
