アドバンス・レジデンス投資法人は、投資対象地域の分散化を考慮しつつ、居住の用に 供され又は供されることが可能な不動産(賃貸住宅)に係る不動産等資産を主要な投資対象として投資を行い、中長期にわたる安定的収益の獲得と運用資産の成長を目指し、投資主価値の極大化を図ることを目的としています。
アドバンス・レジデンス投資法人の概要
名称 | アドバンス・レジデンス投資法人 |
住所 | 東京都千代田区神田神保町一丁目105番地 神保町三井ビルディング17F |
資産運用会社 | ADインベストメント・マネジメント株式会社 |
資産保管委託会社 | 三井住友信託銀行株式会社 |
一般事務受託会社(会計事務) | 三井住友信託銀行株式会社 |
投資主名簿管理人 | みずほ信託銀行株式会社 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
決算期 | 1月・7月 |
アドバンス・レジデンス投資法人のポートフォリオ構築方針
アドバンス・レジデンス投資法人では、賃貸住宅の特性を考慮しつつ、以下の方針に基づきポートフォリオを構築します。
全国及び全住戸タイプへの分散投資
アドバンス・レジデンス投資法人は、投資対象エリアを全国とし、投資対象物件を全住戸タイプの賃貸住宅として、分散投資による収益の安定化を図ることを基本方針としますが、当面は、賃料・稼働率の安定度が高い東京23区及びその近郊エリアのシングル・タイプ住戸へ重点的に投資を行います。
また、企業の社宅や寮の廃止に伴って高まる賃貸住宅への代替需要、遠隔地にある学校への進学等に伴う学生の賃貸住宅需要、又は高齢化社会への移行に伴う高齢者の賃貸住宅需要等、一般の賃貸住宅では捉えきれない需要について的確に対応することができる賃貸住宅として、運営型賃貸住宅(オペレーターにより一括運営されている物件)に対して、中長期的に安定した収益実現の可能性を図るため投資を行っていきます。
投資対象エリア
東京23区 | 都心主要7区、都心部(主要7区を除く東京23区) | 70~100% |
その他の地域 | 首都圏(東京23区を除く)、政令指定都市及びこれに準ずる都市 | 0~30% |
*1.東京23区のうち、港区、千代田区、渋谷区、新宿区、目黒区、世田谷区、品川区を都心主要7区とし、都心主要7区を除く東京23区を都心部として分類します。
*2.その他地域とは、東京23区を除く首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、の1都3県をいいます。)、政令指定都市及びこれに準ずる都市を指します。
*3.投資比率は、取得価格を基に算定されています。
住戸タイプ
住戸タイプ | 投資比率 |
シングル | ~50% |
コンパクト | 20~40% |
ファミリー | 20~40% |
ラージ | ~10% |
また、上記の投資比率とは別に、以下の投資を行うことができます。
住戸タイプ | 定義 | 投資比率 |
ドミトリー | 浴室や洗濯機置場が無く、物件内の共用施設(共同浴場・ランドリー等)の利用によって賄われる住戸。 | 上限20% |
住戸の定義
間取り | 〜30㎡ | 〜40㎡ | 〜50㎡ | 〜60㎡ | 〜70㎡ | 〜80㎡ | 〜90㎡ | over90㎡ |
Studio | S | S | C | C | L | L | L | L |
1 Bedroom | S | C | C | C | L | L | L | L |
2 Bedroom | ー | C | C | F | F | F | F | L |
3 Bedroom | ー | ー | F | F | F | F | F | L |
4 Bedroom | ー | ー | ー | ー | F | F | F | L |
S = シングルタイプ、C =コンパクトタイプ、F =ファミリータイプ、L = ラージタイプ
投資基準
築年数 | 原則として、取得時において15年以内とします。 |
立地 | 最寄駅の都心部或いは中心ターミナル駅へのアクセスの良否 |
最寄駅からの距離 | |
日照、眺望、景観、騒音等の住環境、嫌悪施設の有無 | |
公共サービス、日常利便施設の有無 | |
周辺の土地利用状況の適否 | |
構造 | 原則として、構造は、RC(鉄筋コンクリート)造又はSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造で、新耐震基準に適合している、又は同程度の建物とします。 |
規模 | 原則として、1物件当たりの取得価格(取引価格を指し、取引に付随する費用を含みません。以下同じです。)は、ポートフォリオ全体の取得価格総額の10%以内とします。 |
原則として、1物件当たりの取得価格は5億円以上とします。 | |
権利形態 | 区分所有建物 |
原則として、50%以上の区分所有割合の場合に取得できるものとします。 | |
共有物件 | |
管理・処分の自由度が確保できることを前提に、他の共有者の属性、信用力等を総合的に考慮し、個別に判断します。 | |
借地物件 | |
原則として、借地権又は定期借地権付建物を取得できるものとします。具体的には、借地契約の内容を、収益性、安全性、流動性等の観点から検討した上で取得の是非を判断します。 | |
その他 | |
用益物権が付着している不動産及び担保権設定物件等については、設定内容を確認の上、収益性、安全性、流動性等の観点から検討した上で取得の是非を判断します。 | |
環境・地質等 | 土壌汚染があり、適切な処置が施されていないことが判明した物件、又は、日本国の法令(条例を含みます。)上、不動産に対する使用が禁止若しくは制限されている有害物質を含む建材等を使用し、適切な処置が施されていないことが判明した物件は取得しません。 |
アドバンス・レジデンス投資法人の外部成長戦略
伊藤忠サポートラインの活用による外部成長戦略
中長期的に着実な成長を図るため、伊藤忠サポートライン会社を活用します。中でも分譲マンション開発に実績のある伊藤忠サポートライン会社が企画・開発・展開する賃貸マンションの優先的な取得機会の確保を重視します。かかる対応により、投資法人は、伊藤忠サポートライン会社が有するマンション開発ノウハウに基づき、品質管理が行われた新築物件を取得する機会を確保することができると考えています。さらに、資産運用会社と伊藤忠サポートライン会社との間の賃貸マーケットに係る情報交換や賃貸住宅の商品性に関する議論及び検討を通じて、投資法人の投資方針に合致した物件の開発が増え、より多くの取得機会を確保することができると考えています。
パートナーサポートラインの活用
新日本建物
投資法人及び資産運用会社は、株式会社新日本建物との間で、2005年10月20日付で交渉権等に関する覚書を締結しています。交渉権等に関する覚書に基づき、資産運用会社は、株式会社新日本建物が所有する不動産等のうち、投資法人の投資方針及び投資基準に合致するものを売却しようとする場合、同社より売却の申入れを受けることとなっており、また、第三者が保有し又は開発・保有を予定する不動産等に係る売却・仲介情報を同社が得た場合、速やかに情報提供を受け、購入を検討することができます。
株式会社センチュリー21・ジャパンの加盟店ネットワーク
投資法人及び資産運用会社は、株式会社センチュリー21・ジャパンとの間で、2005年10月20日付で加盟店による不動産情報提供に関する覚書を締結しており、同社が首都圏、関西圏、中部圏及び九州圏に有する不動産業者加盟店のネットワークを利用した物件の情報提供を受けることができます。
三井住友信託銀行株式会社による物件情報提供
投資法人及び資産運用会社は、三井住友信託銀行株式会社との間で、2005年10月20日付で不動産等の仲介情報提供に関する協定書を締結しています。不動産等の仲介情報提供に関する協定書に基づき、資産運用会社は、三井住友信託銀行株式会社が入手する第三者保有の不動産等の売却に関する仲介情報のうち、投資法人の投資方針及び投資基準に合致するものについて、速やかに情報提供を受けることができます。
開発案件への投資方針
安定的賃貸収入を現に生じている不動産の取得を原則とし、自ら土地を取得し建物を建築する開発投資は行わないものとします。ただし、第三者が建築中の物件については、竣工後のテナント確保が十分可能と判断され、完工・引渡しリスクが極小化されていると判断できる場合には、当該建物の竣工前の取得契約も検討することができることとします。また、既取得物件の建替を行う場合や投資法人が自ら宅地の造成又は建物に係る請負契約の注文者となる場合については、本投資法人に一定の期間、賃貸事業収入が生じないデメリットやその他に生じ得るリスク等を十分に勘案した上で実施するものとします。
物件売却方針
中長期での運用を基本方針として物件の取得を行います。ただし、金融市場及び不動産市場の動向、収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性、ポートフォリオの構成の事項を検討の上、総合的に判断して物件の売却を行うことがあります。
アドバンス・レジデンス投資法人の内部成長戦略
アドバンス・レジデンス投資法人及び資産運用会社は、伊藤忠グループ及びサポート企業から多角的な支援を受けるという基本方針に則り、伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社及び株式会社センチュリー21・ジャパン各社との間で、資産価値の維持及びPM業務水準を確保することを目指し、以下の通りサポート体制を構築しています。
マスターリース兼PM機能集約による効果的・効率的な賃貸運営管
アドバンス・レジデンス投資法人は、中長期的な運営管理業務の質の向上及び効率化を目指し、伊藤忠グループの住宅運営管理会社として豊富な実績を有している伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社に対するマスターリース兼PM業務委託の集約化によるコスト削減、契約・会計等の情報一元管理による効率化及びデータの活用を図るとともに、同社を窓口として、他のPM会社及び賃貸媒介業者とのネットワークを構築することにより、テナント・リーシングを強化していく方針です。さらに、本投資法人は、立地及び物件特性(住戸タイプ、仕様及び運営方法等)に応じて、一部の物件については、マスターリース兼PM業務又はPM業務を上記以外の適切な業者に委託又は再委託する方針です。
伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社は、長年にわたる住宅管理実績を有しており、建物管理面でのコスト削減、資産価値維持を目指した修繕計画の立案及び実践が期待できます。このように、伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社を活用して賃貸住宅の運営管理を実施することを通じて、顧客重視のサービスを提供し入居者満足度の向上に努める方針です。
株式会社センチュリー21・ジャパンの加盟店ネットワーク活用
アドバンス・レジデンス投資法人投資法人及び資産運用会社は、株式会社センチュリー21・ジャパンとの間で、2005年10月20日付で加盟店による不動産情報提供に関する覚書を締結しており、同社の有する不動産業者加盟店のネットワークを利用した、賃貸マーケット情報の収集やテナント・リーシングを展開しています。
アドバンス・レジデンス投資法人の財務戦略
金利動向を注視し、引き続き借入金等の返済期限の分散化に留意しつつ、長期・固定金利の借入金を中心とした資金調達を実施します。これにより、環境の変化に耐えうる財務基盤の構築を図ります。
エクイティ・ファイナンス | 長期的かつ安定的な成長を目指し、投資口の希薄化に配慮しつつ投資口の追加発行を行います。 |
デット・ファイナンス | 短期又は長期、変動又は固定金利及び有担保又は無担保等のバランスをとりながら、借入れ又は投資法人債の発行を行います。借入先の選定にあたっては、借入期間、金利、担保提供の要否、手数料等の諸条件につき、市場相場と比較しながら総合的に判断して決定します。 |
LTV水準 | LTVは上限は60%を目途とします。なお、負債から生じる金利変動リスクその他のリスクをヘッジするため、デリバティブ取引に係る権利への投資を行うことがあります。 |