2019年2月22日に東京インフラ・エネルギー投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が646円のところ651円で着地しました。
尚、利益超過分配金は651円となっています。
上場を機に始動したポートフォリオ拡大と運営基盤の構築
2018年12月期は、東京インフラ・エネルギー投資法人にとって実質的な運用開始の期となりました。同投資法人は2018年9月に東京証券取引所のインフラファンド市場へ上場し、公募増資で調達した資金と借入金を活用して、同年10月に5件の太陽光発電所を取得しました。取得価格の合計は約85億円、パネル出力は約20MWに達し、茨城県、栃木県、福島県、北海道に分散したポートフォリオを構築しています。
また、スポンサーであるアドバンテックが保有・開発する豊富な案件群を活用できる体制を整備し、将来的な資産取得に向けたパイプラインを確保しました。2018年12月末時点では、取得済み資産を含めて25物件、約151MW規模の案件について優先交渉権を有しており、継続的な外部成長を支える基盤が形成されています。
内部成長の面では、スポンサーが長年培ってきた発電設備の設計・施工・運営管理ノウハウを活用し、発電設備の安定運営に取り組みました。発電量実績は一部設備で予測を下回る月があったものの、ポートフォリオ全体では概ね計画に沿った運営が行われており、安定したキャッシュフロー創出に向けた運営体制の確立が進められました。さらに、最低保証賃料と実績連動賃料を組み合わせた独自の賃貸スキームを採用することで、収益の安定性と上振れ余地の両立を目指しています。
堅実な資金調達と再生可能エネルギー普及への貢献
財務面では、上場に伴う公募増資および第三者割当増資により約41億円超の資金を調達するとともに、金融機関から総額約59億円の借入れを実施しました。この結果、保有資産取得に必要な資金基盤を確保しながら、2018年12月末時点のLTVは57.7%となりました。借入金については金利スワップ契約を活用し、将来的な金利上昇リスクの低減にも取り組んでいます。
業績面では、運用開始後3か月間という短期間ながら、営業収益164百万円、営業利益43百万円、当期純利益16百万円を計上しました。経費管理の徹底や想定を下回る調達金利の実現により、各利益段階で当初予想を上回る成果を挙げています。分配については、金利スワップ評価損の影響を考慮しながら利益超過分配を活用し、1口当たり651円の分配金を実現しました。
サステナビリティの観点では、再生可能エネルギーの普及拡大そのものを事業の中心に据えています。政府が再生可能エネルギーの主力電源化を掲げる中、太陽光発電設備への投資を通じてエネルギー転換に貢献するとともに、土地造成を最小限に抑えた設備配置や高度な運営管理体制の活用など、環境負荷低減にも配慮した取り組みを推進しました。また、将来的には風力やバイオマス、水力、地熱などへの投資も視野に入れ、多様な再生可能エネルギーの活用を目指しています。
上場初年度に築いた成長への土台
2018年12月期は、東京インフラ・エネルギー投資法人が上場インフラファンドとして本格的なスタートを切った重要な期でした。上場後の迅速な資産取得によって収益基盤を確立しただけでなく、スポンサーとの連携を活かした豊富なパイプラインを確保し、将来の成長に向けた道筋を示しました。
また、安定性を重視した賃貸スキームや金利リスク管理を含む財務戦略、さらには再生可能エネルギーの普及促進に資する投資方針など、長期的な運用を支える仕組みづくりも着実に進展しました。運用開始初年度としては堅実な成果を残しており、今後の資産規模拡大と収益成長に向けた基盤を整えたと評価できます。
