日本プライムリアルティ投資法人の配当金と利回り・資産規模拡大の運用戦略

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J-REIT
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 日本プライムリアルティ投資法人(JPR)は、オフィスと商業施設からなる複合ポートフォリオを効率的に運用ししています。東京オフィスへの重点投資により成長性を高め、一定の割合で都市型商業施設等への用途分散と地方主要都市への地域分散を図り、収益性と安定性を向上させることで投資主価値の最大化を目指しています。

日本プライムリアルティ投資法人の概要

名称 日本プライムリアルティ投資法人
住所 東京都中央区八重洲一丁目4番16号
資産運用会社 株式会社東京リアルティ・インベストメント・マネジメント
資産保管委託会社 みずほ信託銀行株式会社
一般事務受託会社(会計事務) みずほ信託銀行株式会社
投資主名簿管理人 みずほ信託銀行株式会社
会計監査人 EY新日本有限責任監査法人
決算期 6月・12月

 日本プライムリアルティ投資法人は、東京オフィスへの重点投資により成長性を高め、一定の割合で都市型商業施設への用途分散と地方主要都市への地域分散を図り、収益性と安定性を向上させることをポートフォリオ構築の基本方針としています。
 2002年の上場以降、長年にわたる一口当たり分配金の安定した実績は、成長性と安定性を兼ね備えたポートフォリオのクオリティの高さによるものと考えています。

日本プライムリアルティ投資法人のポートフォリオ構築戦略

着実な資産規模の拡大とポートフォリオ・クオリティの向上

 日本プライムリアルティ投資法人(JPR)は、日本で5番目に上場した、オフィスと都市型商業施設による複合型J-REITです。上場以降、着実に資産規模を拡大し、ポートフォリオの運用のメリットである用途や地域の分散投資を図りつつ、資産規模の拡大と共に物件やテナントによる分散効果を高めながら、安定した運用の実績を積み重ねてきました。
 今後も優良物件の厳選投資を通じ、着実に資産規模を拡大しながら、ポートフォリオ・クオリティの向上を目指しています。

東京オフィスを重視したポートフォリオ運用基準

投資比率

用途別投資割合 オフィス 70~90% 商業施設 30~10%
地域別投資割合 東京 80~90% 地方 20~10%

 日本プライムリアルティ投資法人のポートフォリオ運用基準は、地域別投資割合における「東京」の比率を投資金額の概ね80%以上90%以下、用途別投資割合における「オフィス」の比率を投資金額の概ね70%以上90%以下とし、「東京オフィス」への投資を重視した投資比率を定めています。

ポートフォリオ運用基準

保有期間 原則として、中長期保有を目的とし、短期売買目的の資産取得は行わないものとします(ここでいう短期とは1年未満の期間、中期とは1年以上5年以下の期間、長期とは5年超の期間をいうものとします。)。
用途 主として優良なオフィス(都市型業務施設)、繁華性の高いエリアに位置する都市型商業施設等及び都市型複合施設を投資対象とします。それらの組入比率については、その時々の経済状況、不動産市況動向等を十分に考慮した上で設定します。
オフィスと都市型商業施設等の組入比率については、オフィスは投資金額の概ね70%以上90%以下、都市型商業施設等は投資金額の概ね10%以上30%以下になるよう運用します。
地域 主として地震リスク、個別市況リスク等を考慮し、また、キャッシュフローの増大を図るために、東京だけではなく地方都市への分散投資を図るものとします。地域別の組入比率については、各地域の経済状況、不動産市況動向等を十分に考慮した上で設定します。
テナント 個別のテナントからの賃料収入合計(複数物件に入居している場合はその総額)の全賃料収入に占める比率は、原則として10%未満とします (「賃料収入」には、共益費、駐車料、倉庫使用料等を含みますが、時間外空調費用などの付加使用料等は含みません。)。また、テナントとの契約がパス・スルー型のマスターリースである場合は、上記に定める個別のテナントはエンドテナント(転借人)で判定するものとしますが、マスターリーステナントのリスク管理にも留意します。ただし、テナント入替の可能性及びテナントの信用力等を総合的に勘案して、上記数値を超過する場合もありうるものとします。

日本プライムリアルティ投資法人の外部成長戦略

アセットタイプ毎のクオリティを重視した厳選投資戦略

 日本プライムリアルティ投資法人は、延床面積30,000m2以上の大規模オフィスから3,000m2程度の中規模オフィスまで幅広く選別し、エリアや規模および用途の異なるアセットタイプやカテゴリーの中で、安定的な競争力を発揮できるクオリティの高い物件に厳選投資を行っています。
 オフィスは、規模やグレードなどの違いにより賃貸市況への影響にタイムラグが生じるため、幅広い規模の物件から構成されたポートフォリオは、分散効果が期待できます。さらに、大規模オフィスは、市場競争力において比較的優位性が高いものの売買市場における流動性が低く、投資対象として限定した場合、外部成長機会の可能性は、限定的になると考えられます。
 日本プライムリアルティ投資法人では、分散効果と外部成長機会の確保を企図し、物件クオリティを重視した厳選投資に取り組み、長期的な安定成長を実現するポートフォリオを構築していきます。

主な投資基準

オフィス

「収益の安定性の高い立地・スペック・改修可能性等を重視」
 ●延床面積約3,300m2(約1,000坪)以上の建物を中心に総合的に判断
 ●貸付床の形状・分割対応、天井高、空調方式等のスペックおよび取得後の改修可能性を総合的に判断

商業施設

「比較的高い収益性を見込むことができ、繁華性の高いターミナル駅前等の立地とテナント代替性等を重視」
 ●立地特性による地域性、商圏の規模、業態毎の標準的な規模および将来性等を総合的に判断
 ●商業施設としての汎用性や転用可能性等、来店者の交通手段等の個別要素を総合的に判断

耐震性

「新耐震基準適合等を条件」
 ●新耐震基準適合、耐震補強工事実施済の建物 (ただし、取得時点で耐震補強工事が未実施の場合でも工事実施が可能な場合を含む)

テナント

「分散状況や代替性を重視」
 ●オフィスでは、1物件のテナント占有率は50%以下を原則とする
 ●50%を超過する場合は、退去後の代替性等を総合的に勘案

投資判断指標

「NOI利回りを重視」
 ●エリア・用途区分毎の想定NOI利回りを設定
 ●原則、当期における基準となるNOI利回りを下回らないことを前提として、中長期的なキャッシュフローの安定性やファンド全体のクオリティ向上に寄与すると判断される物件

開発案件への投資方針

 開発投資は、行わないものとしますが、投資法人が自ら建物の建築に係る請負契約の注文者になることはできるものとします。ただし、本投資法人が建物の建築に係る請負契約の注文者になることがふさわしくない場合(以下の場合を含みますがこれらに限られません。)は、これを行わないものとします。
 ●大規模修繕・改修工事等を行う際に、一定期間テナントの退去が必要になり、これによるキャッシュフローの変動が本投資法人のポートフォリオ全体に過大な影響を与える場合。
 ●投資法人が更地を購入し、新たな建物を建築する投資が、本投資法人のポートフォリオ全体に過大な影響を与える場合。なお、投資法人のポートフォリオ全体への影響の程度については、不動産の開発に係る各種リスク(開発リスク、許認可リスク、完工リスク、テナントリスク、価格変動リスク、開発中の金利変動リスク及び大規模な自然災害発生リスク等)及びキャッシュフローを生じるまでに要する時間等を考慮の上判断します。

物件売却方針

 日本プライムリアルティ投資法人の保有する不動産等又は不動産等を主たる投資対象とする資産対応証券等のうち、売却対象資産の選定については、当該売却対象資産の現状、将来の収益、資産価値の増減等についての予測及びポートフォリオ全体の資産構成等を考慮して、総合的に判断します。

日本プライムリアルティ投資法人の内部成長戦略

長期的な安定成長を重視したマネジメント

 日本プライムリアルティ投資法人では、賃料等収入の増加と管理コストの適切なコントロール等によるNOI(運用純収益)の最大化を目指し、長期的な安定成長を重視したマネジメントに取り組んでいます。入居するテナントを対象に顧客満足度(CS)調査を継続的に実施しており、施設と管理業務の品質改善・向上に努めています。
 管理体制やサービスの改善・合理化を図りながら、テナントニーズを反映した施設改修やバリューアップ工事を行うことで、物件の資産価値を向上させ、新規テナントに対するリーシング力の向上と既存テナントの退去率抑制につなげています。また、 不動産デベロッパーである東京建物が、プロパティマネジメントやコンストラクションマネジメント等でサポートを行っていることも、安定成長を目指すマネジメントに大きく貢献するとしています。

主な施策の内容

CS調査に基づく品質向上 オフィスの入居テナント等を対象としたCS調査に継続的に取り組んでいます。テナントに提供する様々な業務の品質やサービスレベル等に関する満足度を調査し、これを運営関係者において、課題の確認と対策の協議後に改善計画を立案し、全ての課題解消を前提に関係者間で共有・実行しながら、品質向上に取り組んでいます。
運用会社独自のリーシング体制 リーシングチームは、アセットマネジメントグループ内にリーシング経験を有するスタッフを配置し、PM(プロパティマネジメント)会社に対するリーシングの指示や契約条件等の判断・決定にとどまらず、テナント仲介業者との情報交換や交渉に直接取り組み、本資産運用会社独自のリーシング力を高めています。
賃料重視のリーシング戦略 賃料が上昇する局面においては、稼働率の上昇を必ずしも優先せず、フリーレントやバリューアップ工事を戦略的に活用し、新規成約賃料の引き上げを重視したリーシング戦略を推進しています。フリーレントの設定により契約当初の賃料収入が減少するものの、これを戦略的に活用することで、賃料単価を引き上げ、期間後期に賃料収入を上昇させる効果も企図しています。
適切なコストコントロール アセットマネジメントグループでは、ビルメンテナンス会社に業務を委託するだけでなく、最適な管理仕様の設定、省エネ効果の測定と実行、および賃料水準の引き上げにつながるバリューアップ工事の導入等において、一元的なマネジメントに取り組み、合理的な計画や仕様に基づくコストコントロールに努めています。
バリューアップによる資産価値向上 アセットエンジニアリンググループでは、専属の技術部門として、物件の長期的競争力の維持および資産価値向上を目的にバリューアップ工事に取り組んでいます。本グループは、PM会社と連携するだけでなく、物件の実査、工事現場管理からテナント交渉時のバリューアップの提案まで幅広い業務に対応しています。

日本プライムリアルティ投資法人の財務戦略

 日本プライムリアルティ投資法人は、借入期間の長期化や返済期日の分散化、金利の固定化およびレンダーとの相対取引、投資法人債の活用による資金調達先と調達手法の多様化等を基本方針としています。

エクイティ・ファイナンス 投資口の追加発行は、資産の長期的かつ安定的な成長を目指し、市況を的確に把握し、かつ、投資口の希薄化(新規投資口の追加発行による投資口の持分割合の低下、本投資口の1口当たりの純資産額又は分配金の減少)に配慮した上で、機動的な投資口の追加発行を行うものとします
デット・ファイナンス 借入期間の長期化や返済期日の分散化、金利の固定化およびレンダーとの相対取引、投資法人債の活用による資金調達先と調達手法の多様化等を基本方針としています。
LTV水準 LTVは55%までの運用を原則としますが、資産の取得等に伴い、一時的に上記数値を超えることがありますが、現状50%以下を目処に適切にコントロールしています。

 敷金・保証金

 テナントから預かった敷金・保証金は、原則として全額銀行普通預金口座内又は定期預金口座内に積み立てますが、ヒストリカルデータの蓄積や、コミットメントラインの導入等の手当てを前提として、安全性を確保しつつ資金の効率的運用を目指し積立額を減額することもできます。

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