2019年7月12日にエネクス・インフラ投資法人の中間決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が5,953円となっています。
太陽光発電設備5物件の取得と安定稼働による外部成長・内部成長の進展
2019年11月中間期は、上場直後に取得した太陽光発電設備5物件(合計出力37.6MW)が本格稼働に入り、外部成長と内部成長が同時に進展した期間となりました。2月13日の資産取得後、約3.5ヶ月の実質運用期間において、累計発電量は計画比103%と堅調に推移し、売電収入も587百万円と計画を上回りました(「発電量15,618MWh」「売電収入587百万円」)。個別物件でも高萩・千代田高原・防府・鉾田が計画比109〜114%の発電量を確保し、内部成長としての運営効率の高さが示されました。
内部運営面では、オペレーターであるエネクス電力が遠隔監視と定期点検を通じて設備の安定稼働を維持し、障害発生時には迅速な交換対応を行いました。九州電力による出力制御や鉾田での設備障害が発生したものの、賃料積立口座による補填スキームが機能し、投資法人の賃料収入には影響が生じませんでした。これらの結果、営業収益518百万円、営業利益192百万円、経常利益125百万円、当期純利益120百万円を計上し、通期計画に対して順調な進捗を示しました。
公募増資・借入による財務基盤の構築と再生可能エネルギー市場への対応
当中間期は、財務面でも大きな動きがありました。2月の公募増資(90,000口)と3月の第三者割当(825口)により出資総額は8,121百万円へ拡大し、同時に5物件取得のため11,771百万円の借入を実行しました。期末時点の借入残高は11,468百万円、LTVは56.8%となり、FIT残存期間に合わせた17年の長期借入を中心とする資金調達により、リファイナンスリスクを抑制した財務戦略が特徴的でした。
また、再生可能エネルギー市場では、国の第5次エネルギー基本計画に基づき、2030年に向けた主力電源化や低コスト化が進められており、投資法人が保有する太陽光発電設備はこの政策潮流と整合的な資産として位置づけられています。未稼働案件への調達価格見直し措置が導入されたものの、保有物件は影響を受けず、安定したFIT収入が確保されました。さらに、賃料積立口座によるリスク緩和スキームが機能し、天候不順や出力制御の影響を吸収する仕組みが財務安定性を支えました。
発電実績の堅調さと財務安定化により通期成長が見込まれる総括
2019年11月中間期は、上場後初の本格運用期として、外部成長・内部成長・財務戦略が一体となって機能した期間でした。発電量は計画を上回り、賃料収入は518百万円に達し、営業収益518百万円、営業利益192百万円、経常利益125百万円、当期純利益120百万円と、通期予想に対して40%前後の進捗を確保しました。出力制御や設備障害といった再生可能エネルギー特有のリスクに対しても、積立口座による補填が有効に働き、収益の安定性が確認されました。
財務面では、公募増資と長期借入により資金調達基盤が整備され、FIT期間に沿った長期的なキャッシュフローの見通しが確立しました。スポンサーグループの開発力と運営ノウハウを背景に、今後のパイプライン拡大や風力・水力への多様化も視野に入れた成長戦略が示されており、通期に向けて安定した収益積み上げが期待される状況となっています。
