2024年1月17日にエネクス・インフラ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,000円のところ3,000円で着地しました。
尚、利益超過分配金2,046円が含まれています。
公募増資を実施し資産規模1,000億円を達成

2023年11月期のエネクス・インフラ投資法人における最大の特徴は、公募増資を実施したうえで高崎太陽光発電所Bを取得し、資産規模が取得価格ベースで1,000億円を超えたことです。これにより保有資産は12物件、合計設備容量243.4MW、取得価格合計1,022億円へと拡大しました。上場以来の継続的な資産取得を通じて、資産規模は大きく成長し、ポートフォリオの拡充が進みました。
内部成長の面では、鉾田太陽光発電所において約2.6MWのパネル増設を実施し、収益力向上に取り組みました。また、O&M体制の見直しによる運営コスト削減を進めるとともに、遠隔監視システムやデータ分析、定期点検を活用した設備運営を継続しました。当期はケーブル盗難被害の発生によって発電設備の稼働率低下という課題に直面しましたが、好天や増設効果が寄与し、発電量は計画135,600MWhに対して137,096MWhとなり、計画比101%を達成しました。
高崎太陽光発電所Bの取得を支えた大規模資金調達とESG推進

財務面では、高崎太陽光発電所Bの取得を支えるため、公募増資に加えて協調融資団から総額19,000百万円の長期借入を実施したほか、2,200百万円の消費税ローンを調達しました。また、コミットメントライン借入金の借換えのために2,300百万円の資金調達を行い、成長投資と財務安定性の両立を図りました。その結果、2023年11月末時点の借入金残高は63,086百万円、LTVは57.5%となりました。さらに平均固定化率95%の財務体制を維持し、中長期的な安定運営に向けた基盤強化を進めています。
サステナビリティの面では、再生可能エネルギーの普及拡大を通じて地球環境への貢献と持続可能な社会の実現を目指す方針のもと、ESGへの取り組みを継続しました。環境面では再生可能エネルギー発電設備への投資拡大を推進し、社会面ではエネルギーの安定供給や多様な人材活用を重視しました。また、スポンサーによるセイムボート出資や積極的な情報開示を通じてガバナンスの向上にも取り組みました。
ケーブル盗難被害を乗り越え計画どおりの収益を達成
2023年11月期は、ケーブル盗難被害による逸失利益や修繕費の発生という想定外の事象に見舞われました。しかし、好天による発電量の増加や鉾田太陽光発電所のパネル増設効果、さらには保険金収入などが寄与したことで、収益への影響を吸収しました。実際に営業収益は4,202百万円、営業利益は1,366百万円、経常利益は864百万円、当期純利益は863百万円となり、概ね計画どおりの業績を達成しています。
また、1口当たり分配金は3,000円を維持し、安定した投資主還元を継続しました。発電設備の増強による内部成長、大規模な資産取得による外部成長、そして安定した財務運営を並行して進めたことで、2023年11月期は資産規模を1,000億円超へ押し上げる転換点となりました。さらに、ケーブル盗難というリスク事象への対応力を示しながら、再生可能エネルギー投資を通じた持続的な成長基盤を一段と強化した期であったといえます。
