2023年12月15日にトーセイ・リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,580円のところ3,706円で着地しました。
賃料固定型マスターリース契約の更新は無し?

トーセイ・リート投資法人は所在エリアや築年数の観点から相対的に高いキャップレートが要求されると考えられる不動産のうち、高いテナント誘致力や底堅い賃貸需要等を中長期的に見込める物件を、スポンサーのコア・コンピタンスの1つである目利き力を活用して取得し、ソーシングサポートとしてスポンサーから資産を取得する際にも、スポンサーが当該対象となる物件を保有する期間において同社のコア・コンピタンスであるリーシング力及び再生力を発揮することにより、投資法人は収益が安定した資産を取得することが可能となります。また、投資法人がスポンサー以外から資産を取得する場合においても、資産運用会社のみならず、スポンサーのリーシング力を活用することにより、保有する運用資産の収益性の向上を早期に図ることが可能でいるとしています。2023年10月期は物件の取得・売却はありませんでした。内部成長面としては2023年3月1日に取得したサンハウス野並(取得価格780百万円)の賃料が満額収入に寄与しました。
またT’s garden 永山にてスポンサーのトーセイと結んでした賃料固定型マスターリース契約が終了しエンドテナントとの賃貸借契約に移行しました。賃料固定型マスターリース契約が終了したということは基本的に実態としての稼働率が低いということが一番考えられる部分ですね。つまりスポンサーはトーセイ・リート投資法人に払う賃料以上の賃料でエンドテナンとに貸さなければならないのですが、上手くいかず逆ザヤを起こしてしまっていた可能性が高いと考えられます。2023年10月期末においては、計60物件、取得価格合計79,054百万円を保有しています。また、2023年10月期末における当該運用資産の稼働率は96.5%です。上記運用の結果、業績は、営業収益3,521百万円(前期比1.1%増)、営業利益1,656百万円(前期比1.6%増)となり、借入金の支払利息等の経費を控除した経常利益は1,352百万円(前期比1.5%増)、当期純利益は1,351百万円(前期比1.5%増)となりました。
格付けの方向性はポジティブだが評価はイマイチ

財務戦略としては、日銀の金融緩和政策や市場金利の動向に鑑み、借入年限の長期化と金利の固定化に取組んでおり、今後も将来の金利上昇リスクや経済条件等を勘案のうえ、原則的には固定金利(金利スワップ契約の締結を含みます。)による調達とする方針です。ただし、現在のマイナス金利政策下では、金利スワップの会計処理等に伴うリスクを十分に排除できないため、金利スワップの契約は行わないこととしています。
トーセイ・リート投資法人は資産取得に係る資金調達について、収益の確保及び資産価値の持続的な成長を念頭に置き、中長期的に安定的かつ健全な財務基盤を構築することを基本方針としており、当期中に長期借入金1,000百万円について、2023年5月31日付で、長期借入金1,800百万円について、2023年10月31日付で借換えを行いました。また、2023年6月28日を払込期日とした第三者割当による新投資口の発行(3,100口)を実施し、407百万円の調達を行い、既存の短期借入金400百万円の期限前弁済に充当しました。
2023年10月期末、出資総額は39,802百万円、有利子負債の残高は41,300百万円となりました。これにより、LTVは47.7%となりました。2023年10月末時点で取得している格付けは以下の通りです。
・日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A-、格付の見通し:(ポジティブ)
