2026年3月17日に三井不動産ロジスティクスパーク投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,220円のところ3,275円で着地しました。
スポンサー力を活かした資産入替と賃料成長の追求

2026年1月期の三井不動産ロジスティクスパーク投資法人は、ダブルスポンサー体制の強みを活かしながら、ポートフォリオの質を高める外部成長と、賃料上昇を軸とした内部成長を同時に推進しました。第19期には成長性と安定性を兼ね備えた4物件をスポンサーから取得することを決定し、資産入替を通じてポートフォリオの競争力向上を進めています。取得対象には首都圏、中京圏、関西圏の物流施設が含まれ、立地分散やテナント分散をさらに強化しました。取得後の資産規模は5,864億円、物件数は49物件へ拡大し、豊富なスポンサー開発パイプラインを活用した継続的な成長基盤が整備されています。
また、内部成長においては物流施設市場の需給改善を背景に賃料増額が大きく進展しました。第19期に契約更改を迎えた約26万7千㎡の賃貸面積に対し、平均賃料改定率は6.8%と過去最高水準を達成しています。首都圏を中心に物流施設の新規供給が減少する一方、3PL事業者やEコマース関連企業を中心とした需要は堅調に推移しており、同投資法人はこうした環境を追い風として賃料成長を実現しました。期末稼働率も96.4%まで回復し、空室物件のリーシングも順調に進展していることから、今後も安定した収益成長が期待されます。さらに、三井不動産グループと伊藤忠グループが持つ幅広い顧客ネットワークを活用し、約110社に及ぶ多様なテナント基盤を形成することで、長期的な収益安定性の向上に取り組んでいます。
金利上昇局面を見据えた堅実な財務運営とESGの深化

財務面では、金利上昇環境下においても安定性を重視した運営を継続しました。当期末の有利子負債残高は2,102億円、LTVは38.1%と低位に抑えられており、取得余力は1,310億円を確保しています。また、平均調達金利は0.75%と依然として低い水準を維持し、借入期間は8.2年と長期化を図っています。31社に及ぶ金融機関との強固な取引関係を背景に、借入先の分散や返済期限の長期分散化を進めることで、財務の安定性を高めています。さらに、変動金利の活用や資金運用の工夫を通じて、金利上昇の影響を抑制する施策も進められています。
サステナビリティへの取り組みも大きく前進しました。同投資法人は2025年にGRESBリアルエステイト評価で最高位の「5 Star」を4年連続で取得するとともに、「Green Star」評価を5年連続で獲得しています。また、ESG情報開示評価でも最高位の「Aレベル」を維持しました。さらに、気候変動分野および水セキュリティ分野でCDPから「A-」評価を取得するなど、外部評価機関から高い評価を受けています。
環境面では、新たに自然資本ポリシーを制定し、生物多様性保全や水資源の有効活用に関する方針を明確化しました。保有物件ではLED照明の導入率が84.5%、グリーンビルディング認証取得比率が98.3%に達しており、2026年2月に取得した4物件についてもすべて環境認証を取得済みです。また、太陽光パネル設置による年間発電量は23.1GWhに達するなど、環境負荷低減への取り組みを着実に進めています。社会面では地域清掃活動や災害備蓄品の寄付、施設利用者向けのシャトルバスやシェアサイクルの整備など、多面的な社会貢献活動を展開しています。
物流不動産の成長機会を捉え、持続的な分配金成長へ
2026年1月期の三井不動産ロジスティクスパーク投資法人は、物流不動産市場の成長性を取り込みながら、外部成長と内部成長の両面で着実な成果を上げた期となりました。4物件の取得による資産規模拡大と資産入替によるポートフォリオ強化、高水準の賃料改定率の実現、そして安定した稼働率の維持により、収益基盤は一段と強固になっています。第19期の1口当たり分配金は3,275円となり、売却益の還元も含めて大幅な増配を実現しました。
また、ダブルスポンサー体制による豊富な開発パイプラインは、今後の外部成長の原動力となります。加えて、物流施設の需給改善やインフレ環境を背景とした賃料上昇の恩恵を受けることで、さらなる内部成長も期待されています。財務面では低LTVと高い資金調達力を維持し、ESG分野では業界トップクラスの評価を獲得するなど、成長性と安定性の両立を実現しています。今後も同投資法人は、物流不動産に特化した強みを活かしながら、1口当たりFFOの拡大と年平均4%超の分配金成長という中期目標の達成に向けて歩みを進めていくものと考えられます。
