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いちごグリーンインフラ投資法人・第8期(2023年6月期)決算・一口当たり分配金は4,095円

いちごグリーンインフラ投資法人2023年6月期決算
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2023年8月10日にいちごグリーンインフラ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,095円のところ4,095円で着地しました。
尚、利益超過分配金2,221円が含まれています。

目次

出力制御増加と既存発電所の安定運用による内部成長の深化

いちごグリーンインフラ投資法人2023年6月期決算NOI推移

2023年6月期は新規取得がなく、外部成長は事実上停滞しました。一方で、既存発電所の運営においては、出力制御の増加や天候不良といった外部環境の変動に対し、設備運用の高度化によって内部成長を確実に積み上げた期となりました。特にオンライン出力制御の導入が進展し、四国や中部の発電所で稼働を開始したほか、沖縄や北海道でも導入工事を予定するなど、逸失発電量の低減に向けた取り組みが明確に進みました。
また、名護二見発電所ではインリー製パネルの不具合が判明し、発電量が10〜20%低下する事象が発生しましたが、メーカーとの協議により金銭精算で合意し、基本賃料保証の仕組みにより業績への影響は限定的となりました。さらに、将来的な発電量改善を見据えたパネル交換の検討も進められており、既存資産の価値維持と収益安定化に向けた姿勢が鮮明です。
統合監視システムによるリアルタイム監視やストリング監視の活用により、故障の早期発見と復旧対応が徹底され、地域分散による発電量の平準化と合わせて、内部成長の基盤がより強固になりました。結果として、発電量は3,302万kWhとなり予想比2.2%減にとどまり、運営管理能力が外部環境の変動を吸収した期であったといえます。

金利固定化による財務安定とCO2削減・地域分散を軸としたサステナビリティ対応

いちごグリーンインフラ投資法人2023年6月期決算LTV・DSCR推移

財務面では、長期借入金4,990百万円の全額を金利スワップにより固定化し、平均金利0.770%という低水準を維持しました。返済の進捗に伴いLTVは55.8%まで低下し、有利子負債÷FFO倍率も6.0倍となるなど、財務の健全性が着実に向上しています。資金調達は新規の動きがなく、安定した財務基盤を維持しながら既存資産の運用に集中した期となりました。
サステナビリティ面では、15発電所の総パネル出力29.43MWを活用し、年間15,839トンのCO2削減を実現するなど、再生可能エネルギーの供給を通じた環境貢献が継続しました。地域分散も北海道から沖縄まで広範囲に及び、気候・地形に応じた個別設計により高効率発電を追求しています。積雪地域では架台を高くし角度を30度に設定し、強風地域では複数の架台を組み合わせ、台風地域では風速60mに耐える設計を採用するなど、環境条件に応じた技術的対応が資産価値の維持に寄与しています。
業績面では、営業収益1,048百万円、営業利益254百万円、経常利益194百万円、当期純利益193百万円となり、減価償却費を原資とした利益超過分配金を含めて1口当たり4,095円の分配金を確保しました。売電収入を裏付けとしたFFOは831百万円、1口当たり8,072円となり、分配金の約2倍の水準を維持しています。FIT制度を基盤とした最低賃料保証が収益安定化に大きく寄与し、環境価値と財務安定性が両立した期となりました。

出力制御増加を吸収しつつ安定分配を維持した総括

2023年6月期は、出力制御の増加や天候不良、名護二見のパネル不具合など、発電量を押し下げる要因が複数重なった期でした。しかし、地域分散と設備監視の高度化により発電量の低下は限定的となり、営業収益や利益は予想をわずかに下回りながらも、分配金は予想どおりの水準を維持しました。利益分配金1,874円と利益超過分配金2,221円を合わせた4,095円の分配は、FIT制度と賃料保証の仕組みが安定的に機能していることを示しています。
外部成長がなかった一方で、内部成長の質は明確に向上し、オンライン出力制御の導入拡大やパネル交換検討など、既存資産の収益力を守る取り組みが進展しました。財務面でも返済進捗によるLTV低下が続き、長期的な分配余力を支える基盤が強化されています。
総じて、外部環境の変動を吸収しながら安定分配を維持し、既存資産の運用力を高めた期であり、今後の外部成長再開に向けた土台を固めた一年であったと評価できます。

いちごグリーンインフラ投資法人2023年6月期決算

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