2024年2月14日にいちごグリーンインフラ投資法人の中間決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,065円となっています。
外部成長がなく、既存発電所の安定運用と設備対応が中心となった内部成長

2024年6月中間期は、新規資産の取得や売却が一切なく、外部成長は見られませんでした。一方で内部成長に関しては、既存発電所の安定運用を軸に、個別の設備課題への対応が進められました。特に名護二見発電所では、パネルの半数に及ぶ不具合が継続して確認されており、メーカー保証の履行に向けた協議が続けられています。発電量の低下は10〜20%の範囲で認められるものの、さらなる悪化はない事象とされ、将来的な発電量改善を見据えたパネル交換の検討も進められています。また、地域によっては好天に恵まれた発電所もあり、名護二見のマイナス分を補う形でポートフォリオ全体の発電量は予想比−0.2%にとどまりました。さらに、出力制御への対応としてオンライン出力制御の導入が進み、7地域15発電所のうち4地域6発電所で導入済みとなり、逸失発電量の低減に寄与しています。これらの取り組みにより、営業収益518百万円、営業利益101百万円、経常利益72百万円、当期純利益71百万円という中間期実績が確保されました。
防犯対策工事の実施と財務の安定性維持

財務面では、新規の資金調達は行われず、約定返済258百万円を実施した結果、借入金残高は4,732百万円となりました。総資産に占める有利子負債比率(LTV)は56.9%で推移し、金利スワップによる固定金利化により財務の安定性が保たれています。減価償却費は320百万円と予想通りの水準で推移し、通期の分配金予想4,065円の維持に向けた基盤が整えられています。
サステナビリティ対応としては、防犯対策工事が特徴的な取り組みとなりました。北関東を中心にケーブル盗難事故が増加している状況を踏まえ、保有する全発電所で防犯対策を強化する方針が示されました。2023年12月末時点で4発電所に対して10百万円の資本的支出を実施し、2024年7月までにさらに5発電所で10百万円の追加工事を予定しています。これにより、設備の安全性確保と長期安定運用に向けた体制が強化されました。
発電量の分散効果が機能し、安定運用を継続した中間期の総括
2024年6月中間期は、名護二見発電所の不具合という大きな課題を抱えながらも、地域分散によるリスク吸収力が発揮され、ポートフォリオ全体の発電量は予想比−0.2%にとどまりました。営業収益518百万円、営業利益101百万円、経常利益72百万円、当期純利益71百万円という実績は、FIT制度に基づく基本賃料保証や減価償却費を活用した収益構造の安定性を裏付けています。外部成長がない一方で、設備不具合への対応、防犯対策工事、オンライン出力制御の導入など、既存資産の価値維持と運用効率の向上に向けた取り組みが着実に進められました。これらの施策により、通期の分配金予想4,065円の達成に向けた基盤が維持され、長期安定運用を志向する投資法人としての姿勢が明確に示された中間期となりました。
