2018年8月14日にカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,047円のところ2,350円で着地しました。
尚、利益超過分配金808円が含まれています。
発電力の最大化と資産取得で進めた成長戦略
2018年6月期のカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人は、保有資産の拡大と発電実績の向上を通じて、外部成長と内部成長を着実に推進しました。2017年10月の上場時には13物件、パネル出力72.7MW、取得価格304.38億円の太陽光発電設備を取得し、運用を開始しています。その後、2018年2月には借入金を活用して新たに2物件を取得し、期末時点の保有資産は15物件、パネル出力75.3MWへと拡大しました。これにより、ポートフォリオの規模拡大と収益基盤の強化を実現しています。
内部成長の面では、保有発電所の運用実績が堅調に推移しました。期中の実績発電電力量は予想発電電力量に対して103%となり、発電量が想定を上回る結果となっています。この発電実績の上振れにより実績連動賃料が増加し、営業収益や利益の押し上げにつながりました。さらに、追加取得した2物件からの賃料収入も業績に寄与しており、資産取得による外部成長と既存資産の収益力向上による内部成長を両立した期であったといえます。
安定財務の確立と環境価値の向上
財務面では、上場に伴う公募増資および第三者割当増資によって約171億円を調達したほか、資産取得のために総額186億円超の借入れを実施しました。一方で、計画的な返済も進めた結果、2018年6月末時点の借入金残高は181億円となりました。また、長期借入金を中心に金利固定化を進めたことで、固定金利比率は83.94%に達しています。これにより金利上昇リスクの抑制を図るとともに、LTVも管理方針に沿った水準に維持し、将来的な成長投資に向けた財務余力を確保しました。
サステナビリティへの対応では、再生可能エネルギー発電設備への投資を通じて、脱炭素社会の実現やエネルギー自給率向上への貢献を進めました。日本では再生可能エネルギーの主力電源化に向けた政策が進展しており、その流れの中で同投資法人は太陽光発電設備を中心とした運用を展開しています。また、上場時に取得した資産に関する借入金については、資金使途や管理体制、透明性などが評価され、JCRのグリーンボンド評価で最高位となる「Green1」を取得しました。環境面での社会的意義と投資商品としての信頼性を両立させた点は、同投資法人の大きな特徴といえます。
上場初年度に築いた持続成長への基盤
2018年6月期は、上場後初めての本格運用期間として、運用体制の確立と成長基盤の整備が進んだ一年でした。営業収益は2,023百万円、営業利益は845百万円、当期純利益は330百万円となり、1口当たり分配金は2,350円を実現しています。発電量が想定を上回ったことに加え、追加物件の取得による収益貢献もあり、期首予想を上回る業績を達成しました。
また、スポンサーであるカナディアン・ソーラー・グループは豊富な開発パイプラインを有しており、投資法人は今後も継続的な物件取得機会を確保できる環境にあります。実際に、スポンサーが保有・開発を進める多数の太陽光発電プロジェクトが成長候補として存在しており、中長期的な資産規模拡大への期待が高まっています。2018年6月期は、安定した発電実績、堅実な財務運営、そして環境価値の創出を実現したことで、将来の成長に向けた確かな土台を築いた期であったと総括できます。
