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カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人・第14期(2024年6月期)決算・一口当たり分配金は3,775円

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人2024年6月期決算
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2024年8月16日にカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,775円のところ3,775円で着地しました。
尚、利益超過分配金762円が含まれています。

目次

1,000億円規模を目前に見据えた成長戦略の進化

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人2024年6月期決算NOI推移

2024年6月期は、前期に実現した大規模な資産取得の成果を収益へ結び付けるとともに、次の成長ステージに向けた戦略の高度化を進めた期となりました。期末時点の保有資産は31物件、パネル出力226.4MW、取得価格ベースで970.1億円に達しており、資産規模1,000億円の到達を目前に控える水準となっています。発電所の評価額は870.8億円となり、引き続き国内最大級の上場インフラファンドとしての地位を維持しました。

外部成長の面では、従来のスポンサー案件に加え、第三者案件も取り込むことで取得ルートの多様化を進めました。2024年6月末時点のパイプラインは合計21物件、339.9MWとなっており、そのうち第三者開発案件も含まれています。また、日本有数の大型案件である100MW級のCS吾妻小富士発電所について優先的売買交渉権を維持しており、将来の資産拡大に向けた布石を着実に打っています。さらに、中期経営計画「VISION2030」を公表し、2030年までに資産規模3,000億円を目指す方針を打ち出しました。

内部成長の面では、出力制御への対応と既存資産の価値向上に取り組みました。当期の実績発電電力量は予想発電電力量比95.34%となりましたが、前年同期の88.05%から大きく改善しています。特に九州エリアで導入を進めてきたオンライン出力制御装置の効果により、出力制御による想定逸失変動賃料は385百万円となり、前年同期の857百万円から大幅に減少しました。また、再生可能エネルギー電気特定卸供給契約やトラッキング付き非化石証書の活用を進めることで、発電所の環境価値を収益へつなげる取り組みも推進しています。さらに、中長期的な内部成長策として、リパワリングや蓄電池導入の検討を本格化させ、FIT終了後を見据えた収益基盤の強化に取り組みました。

財務方針の転換とESG経営の深化

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人2024年6月期決算LTV・DSCR推移

財務面では、安定性を維持しながら新たな資本政策への転換を進めました。当期は新たな借入れや投資法人債の発行を行わず、1,100百万円の期限前弁済と1,497百万円の約定返済を実施しています。その結果、有利子負債総額は451.7億円となり、LTVは51.88%となりました。固定金利比率は87.9%を維持し、平均借入金利は0.887%と低位に抑えられています。また、JCRの「A」、R&Iの「A-(ポジティブ)」の格付を継続し、高い信用力を維持しました。

当期の大きな特徴は、キャッシュマネジメント方針の見直しです。従来は利益超過分配を継続的に実施してきましたが、新方針では余剰資金を新規資産取得や自己投資口取得、リパワリング、蓄電池導入、有利子負債の繰上返済などへ柔軟に活用する考え方へ転換しました。実際に決算後には自己投資口取得と第三者開発案件であるCS佐倉市発電所の取得を決定しており、資本効率と成長投資の両立を図る姿勢を明確にしています。

サステナビリティ対応では、ESG活動の高度化を継続しました。資産運用会社は国連責任投資原則(UN PRI)への署名を継続するとともに、ESGレポートの発行やマテリアリティの設定、KPI管理を推進しています。また、上場インフラファンドとして先駆的にTCFD提言に沿った情報開示を継続しているほか、欧州のサステナビリティ関連開示規則(SFDR)のArticle8に適合した開示も実施しています。さらに、グリーンファイナンス・フレームワークを改定し、JCRから最上位評価である「Green1(F)」を取得するなど、環境価値と資金調達を一体化した運営を推進しました。

VISION2030の実現へ向けた新たな出発点

2024年6月期は、出力制御の影響を受けながらも、安定した事業運営と将来に向けた改革を進めた一年でした。営業収益は4,367百万円、営業利益は1,608百万円、当期純利益は1,361百万円となりました。発電量が当初想定を下回ったことで実績連動賃料は減少したものの、工事費や融資関連費用の抑制により収益性を維持しています。

また、投資主還元については1口当たり分配金3,775円を維持し、上場以来継続してきた安定分配を実現しました。利益分配金は減少した一方で、利益超過分配金を調整することで分配総額の安定化を図っています。

さらに当期は、従来の資産拡大路線に加え、FIP案件やコーポレートPPA案件への投資、リパワリング、蓄電池導入など、FIT後を見据えた成長戦略を具体化した期でもありました。資産規模3,000億円を目指す「VISION2030」を公表し、再生可能エネルギー市場の変化に対応しながら持続的な成長を追求する方向性を示したことで、2024年6月期は新たな成長フェーズへの移行を印象付ける重要な決算期となりました。

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人2024年6月期決算

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