2025年1月21日にジャパン・インフラファンド投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,000円のところ3,145円で着地しました。
尚、利益超過分配金1,085円が含まれています。
発電量向上策と出力制御対策を推進し61物件の運用基盤を強化

2024年11月期のジャパン・インフラファンド投資法人において最も特徴的だった取り組みは、保有資産の発電効率向上と出力制御対策を積極的に進めながら、61物件の運用基盤強化に取り組んだことです。当期は新たな資産取得を実施しなかったものの、保有資産は61物件、パネル出力185.2MW、取得価格総額676.5億円の規模を維持し、外部成長で積み上げたポートフォリオの価値向上に注力しました。
内部成長施策としては、パネル洗浄による発電性能の回復や、パワーコンディショナーへの冷却シート設置による機器不良防止、さらには関西エリアの発電所におけるオンライン化工事などを実施しました。これらの取り組みは発電効率の改善だけでなく、近年課題となっている出力制御の影響軽減にもつながるものです。
一方で当期は、天候不順や一部発電所で発生したケーブル盗難、設備不良、さらには秋以降に増加した出力制御の影響を受けました。発電電力量は想定発電量102,876,085kWhに対して100,706,467kWhとなり、計画比97.89%となっています。特に九州エリアでは豪雨や落雷被害に加え、10月以降の出力制御拡大が発電実績に影響しました。しかし、これまで進めてきた地域分散戦略によってポートフォリオ全体への影響は抑制されており、安定運営の成果が表れています。
経費削減効果と安定した財務運営で利益を伸長

財務面では、当期中に新たな資金調達は実施せず、借入金の返済を進めました。2024年8月末に消費税ローン920百万円を返済するとともに、約定返済1,410百万円を実施した結果、2024年11月末時点の借入残高は32,973百万円、LTVは47.5%となりました。また、R&Iによる発行体格付A(安定的)を維持しており、安定した財務基盤を継続しています。
業績面では、営業収益3,457百万円、営業利益1,100百万円、経常利益914百万円、当期純利益913百万円を計上しました。賃料収入の増加に加え、O&M費用や修繕費、その他経費の削減が寄与したことで、営業利益以下の各利益項目はいずれも期初予想を上回る結果となりました。これを受けて1口当たり分配金は利益超過分配金を含め3,145円となり、当初予想を上回る水準を実現しています。
サステナビリティ面では、日本の脱炭素政策を支える再生可能エネルギー供給者としての役割を継続しました。当期には第7次エネルギー基本計画の原案が公表され、2040年度には再生可能エネルギーが火力発電を上回る主力電源となる方向性が示されました。こうした環境のもと、同投資法人は保有する太陽光発電設備の安定運営を通じて再生可能エネルギーの普及拡大に貢献するとともに、設備の長寿命化や発電効率向上を図る施策を進めました。
地域分散と運営力を生かし次の成長局面への準備を進展
2024年11月期は、大規模な資産取得を行わず、既存ポートフォリオの価値向上に重点を置いた期となりました。出力制御の拡大や天候不順、設備トラブルなどの外部環境の影響を受けながらも、発電量は概ね計画水準を維持し、収益面では営業収益3,457百万円、営業利益1,100百万円、経常利益914百万円、当期純利益913百万円と過去最高水準の利益を計上しています。
また、地域分散の進んだ61物件のポートフォリオによって出力制御リスクへの耐性を高めるとともに、将来の成長に向けた財務戦略やキャピタルアロケーションの見直しにも着手しました。2024年11月期は、これまで拡大してきた資産をより効率的に運用し、投資主価値の向上と次なる成長戦略への橋渡しを行った期であったといえます。
