2023年7月18日にジャパン・インフラファンド投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,980円のところ2,980円で着地しました。
尚、利益超過分配金1,812円が含まれています。
5物件の追加取得で保有資産568億円規模へ拡大

2023年5月期のジャパン・インフラファンド投資法人における最大の取り組みは、5物件の太陽光発電設備を取得し、資産規模を大幅に拡大したことです。2022年12月に公募増資および第三者割当増資を実施し、その調達資金を活用して新たな再生可能エネルギー発電設備を取得しました。その結果、保有資産は40物件から45物件へ増加し、合計パネル出力は152.8MW、取得価格総額は568.9億円となりました。上場以降、4回目となる公募増資を通じて資産規模を着実に拡大し、上場時の約100億円規模から大きく成長しています。
外部成長と並行して、既存資産の安定運営にも取り組みました。しかし当期は、九州電力管内を中心とした出力制御の増加や、一部地域における天候不順、降雪等の影響を受ける局面もありました。期中の発電量は計画を下回る月も見られ、ポートフォリオ全体の発電電力量は想定発電量に対して95.4%となりました。一方で、これまで進めてきた地域分散戦略が奏功し、出力制御の影響は一定程度抑制されました。北海道から九州まで幅広い地域に資産を配置することで、特定地域への依存を軽減し、発電事業の安定性向上を図っています。
また、スポンサーサポートを活用した成長戦略も継続されました。2023年5月末時点で約150MWのパイプラインを確保しており、将来的には太陽光発電設備だけでなく、非FIT案件や風力・バイオマス・水力発電設備の組み入れも視野に入れながら、さらなるポートフォリオの多様化を目指しています。
出力制御の影響に対応しながら財務基盤を強化

財務面では、5物件の取得資金および関連費用に充当するため、2022年12月に13,750百万円の借入れを実施しました。その後、約定返済1,034百万円を行った結果、2023年5月末時点の借入残高は31,061百万円となり、LTVは49.1%となっています。また、R&Iによる発行体格付A(安定的)を維持し、安定した財務基盤を確保しました。
当期の業績は、営業収益2,551百万円、営業利益584百万円、経常利益442百万円、当期純利益441百万円となりました。出力制御の増加や天候不順の影響によって変動賃料収入が減少したものの、保険金収入の計上や運営費用の削減などが下支えとなりました。分配金については、利益超過分配金を含めて1口当たり2,980円を維持しており、安定的な投資主還元を継続しています。
サステナビリティ面では、全投資口を対象とする独自のグリーンエクイティ・フレームワークを継続運用しました。新規発行投資口だけでなく既発行投資口も含めてグリーンエクイティとして位置付けられており、調達資金は再生可能エネルギー発電設備の取得に活用されています。また、第6次エネルギー基本計画や脱炭素社会実現に向けた政策の進展を背景に、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献する役割を担いました。さらに、スポンサーグループによる太陽光パネルのリユース・リサイクル事業への取り組みなども進められています。
出力制御の逆風下でも成長戦略を継続
2023年5月期は、出力制御の拡大という業界全体の課題に直面しながらも、ジャパン・インフラファンド投資法人が着実な外部成長を実現した期でした。5物件の取得によって保有資産は45物件、取得価格総額568.9億円へ拡大し、上場以来進めてきた資産拡大戦略が大きく前進しました。
一方で、発電量は出力制御や天候要因の影響を受け、計画を下回る結果となりました。しかし、地域分散の進んだポートフォリオによって影響を緩和し、営業収益2,551百万円、営業利益584百万円、経常利益442百万円、当期純利益441百万円を確保しています。今後も再生可能エネルギー市場の拡大を追い風に、さらなる資産取得とポートフォリオの多様化を進めるための基盤を整えた期であったといえます。
