産後の肌荒れ対策はどうしよう?
産後は、急激な体の変化や育児が始まることによる生活の変化があります。
それらの変化によって誰もが疲労、ストレスが溜まってしまいます。
また、産後の体はホルモンバランスも崩れている状態です。
疲労やストレス、ホルモンバランスの乱れは体にさまざまな症状を引き起こします。
その一つが「肌荒れ」です。
肌荒れと言っても症状は人それぞれです。
症状にはニキビ、湿疹、シミ・そばかす、乾燥などがあります。
そんな困った肌荒れを治すために、何かしらの対策をしたいですよね。
しかし、どんな対策をすればよい?と悩む人は多いはずです。
食事や睡眠など生活面での対策もよいですが、薬や病院も考える人もいるでしょう。
特に薬は、授乳中でも飲める「漢方薬」が肌荒れに効くかどうかが気になりますよね。
ここでは産後の肌荒れ対策におすすめの漢方薬をいくつかご紹介します。
漢方薬とは?
まず、漢方薬の特徴を知りましょう。
漢方薬とは、複数の生薬を組み合わせたものです。
生薬は甘草や桂皮など植物の皮や草、根などが主で、それぞれに効果・効能があります。
漢方薬は自然のもの使っているため、効果が出るまでには時間がかかります。
そのため、体がゆっくりと自然治癒力が高まり、体質も改善すると言われています。
また、漢方薬は体に優しい薬なので、多くは妊娠中や授乳中も飲むことができるのです。
ただし、どんな漢方薬でも飲めるとは限りません。
妊娠中・授乳中に飲めないもの、体質、体の状態によっては合わないものもあります。
病院で処方してもらう場合は医師に相談しましょう。
また、市販品を買う場合は薬局の薬剤師に相談するようにしましょう。
肌荒れに効く漢方薬は?
肌荒れと言っても症状や原因はさまざまです。
ここでは、症状や原因ごとにおすすめの漢方薬をご紹介します。
1. ニキビ
産後のニキビの原因はホルモンバランスの変化、ストレスが考えられます。
このようなニキビは、ホルモンバランスを整えることで改善する可能性があります。
また、ストレスによる自律神経の乱れを整えると改善することもあります。
ホルモンバランスを整える漢方薬は、「当帰芍薬散」、「加味逍遥散」などがあります。
当帰芍薬散は、血行を促進し体を温めることでホルモンバランスを整えます。
加味逍遥散は、神経の高ぶりを抑えることでホルモンバランスを整えます。
どちらも女性特有の症状にも効果があり、それが原因のニキビには効果があります。
2. 湿疹
産後の湿疹の原因はホルモンバランスの変化、免疫力の低下が考えられます。
そのため、ホルモンバランスを整え、免疫力を高める漢方薬を飲むとよいです。
「?帰調血飲第一加減」は、産後の疲れた体を回復してくれる漢方薬です。
「抑肝散加陳皮半夏」もまた、産後の体の回復を助けてくれる漢方薬です。
これらは免疫力を高める効果もあり、湿疹の治りを早くする効果もあるとされています。
3. シミ・そばかす
産後のシミ・そばかすは、肌のバリア機能が低下しているためにできやすいです。
バリア機能が低下した肌は、紫外線などの刺激を受けると炎症を起こしやすいためです。
また、シミ・そばかすの原因は血行が悪く体の生理機能が低下することも考えられます。
血行を良くする漢方薬を飲めば、シミ・そばかすができにくい体質になれるとも言えます。
血行を良くする漢方薬には、「当帰芍薬散」があります。
血行を良くして代謝を促し、シミの原因となるメラニンの排出を助けてくれるのです。
他にも「加味逍遙散」、「桂枝茯苓丸」が血行を良くする効果があると言われています。
4. 乾燥
産後の乾燥肌の多くは、肌のバリア機能の低下、疲労などが原因となっています。
また、乾燥肌は血行が悪いことも原因と考えられます。
血行が悪いと、肌に水分や栄養が行き届かないために乾燥が起こるのです。
乾燥肌に効く漢方薬は、血行を良くするものです。
シミ・そばかすの項目でもご紹介した漢方薬がおすすめです。
他にも「四物湯」という漢方薬もおすすめです。
四物湯は乾燥による肌荒れや、乾燥が目立つ皮膚炎の治療にもよく用いられています。
漢方薬はどのくらいで効果が現れる?
漢方薬を飲むなら、どれくらいの期間で効果が現れるのかは気になりますよね。
一般的には、漢方薬は長期間服用しないと効果が現れないと言われています。
しかし、早い場合だと1週間ほどで効果が現れるものもあります。
効き目は個人差があるため、数ヵ月服用しないと効果がない場合もあります。
2ヵ月ほど服用しても効果を感じない場合は、相性がよくないのかもしれません。
その場合は別の漢方薬を試してみるのもよいでしょう。
漢方薬の正しい飲み方
漢方薬を飲む場合は正しい飲み方を知っておきましょう。
漢方薬は、食前や食間の空腹時に飲むのが基本です。
飲み忘れた場合は食後でも構いません。
ただし、胃が空の方が、吸収されやすくなるということを覚えておきましょう。
また、漢方薬は白湯で飲むことがよいとされています。
これは体に成分が吸収されやすくするためです。
しかし、出先で白湯がない場合は水でも問題はありません。
一番気を付けるべきなのは、2種類以上の漢方薬を同時に飲むことです。
漢方薬にはいろいろな成分が含まれており、相性が悪いものもあります。
また、多くの漢方薬に含まれる甘草は過剰摂取すると副作用が出ることもあります。
2種類以上飲む場合は必ず医師や薬剤師に相談してからにしましょう。
最後に
肌荒れ症状ごとにおすすめの漢方薬、知っていただけたでしょうか?
肌荒れ対策にはいろいろとありますが、漢方薬もぜひ試してみてくださいね。
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