2023年10月20日に森トラストリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が1,584円のところ1,700円で着地しました。
変動賃料物件の賃料回復まではあと少し

2023年8月期は、森トラスト・ホテルリート投資法人と合併を行い、森トラスト・ホテルリート投資法人が保有していたホテル5物件を承継しました。また、運用資産における稼働率の維持向上、賃料の改定交渉を粘り強く進めるとともに、2023年3月1日付で神谷町トラストタワーの一部取得、2023年8月31日付で仙台MTビルの一部取得および新橋駅前MTRビルの一部譲渡を行い、より安定した収益の確保を図るべく運用を行ってきました。2023年8月期末における投資法人の保有不動産は22物件、帳簿価額の総額は450,758百万円となり、2023年8月期末時点での保有不動産の稼働率は98.9%となりました。2023年8月期の業績は、営業収益11,812百万円、営業利益7,188百万円となり、そこから借入金にかかる支払利息等を控除した経常利益は6,535百万円、当期純利益は7,157百万円となりました。
森トラストリート投資法人は、保有不動産の賃貸借契約形態において、市場賃料水準の下落が直ちに投資法人の保有不動産の収益に大きな影響を与えることがないよう、引き続き中長期で固定賃料とする定期建物賃貸借契約の比重を一定の割合で確保していきます。但し、新規賃貸借契約の締結の際には、契約期間、賃料の中長期固定化等に関して、対象不動産の立地や特徴を見極めたうえで、適宜検討を行い、収益の最大化を目指すとしています。また、保有不動産の運営管理については、市場競争力を維持向上させ、資産性、安定性、成長性を兼ね備えた運用が可能となるよう、以下の方針にて行うとしています。
①入居しているテナント満足度向上に注力し、各保有不動産の特徴を見極めたうえで、予防保全・安全管理の徹底及びテナントや利用者とのカスタマーリレーションの充実等に留意し、本投資法人の保有不動産の高稼働率の維持に努めます。また、空室及び空室予定の発生の際は、市場分析を的確に行ったうえで、森トラストグループ、不動産仲介会社及びプロパティ・マネジメント会社と連携してリーシングに注力する。
②新規賃貸借契約の締結に際しては、将来の賃貸収益を確実なものにするため、中長期の定期建物賃貸借契約、その他賃料の固定化または契約期間の長期化に配慮した賃貸借契約を締結するよう努めます。また、宿泊施設については、宿泊施設の収益向上の恩恵を本投資法人が享受するため、固定賃料に加えて売上実績等に連動した変動賃料を定める契約も取り入れます。なお、投資不動産の賃貸にかかる契約形態については、保有不動産を直接テナントに賃貸する形態のほか、テナントとの間に賃借人(マスターレッシー)を介在させ、マスターレッシーに対し賃貸する契約形態(マスターリース契約)がありますが、マスターリース契約については、対象不動産の規模、用途、入居テナント等の特性を吟味したうえで一定の効果が認められる場合には、積極的に検討する。
③保有不動産の経年劣化や築年数を考慮のうえ、老朽化した設備等に関しては更新を行い、さらに、競合物件に引けをとらない市場競争力を高めるため、積極的な投資を行い、安定的な稼働率の維持に努める。
合併により承継した短期借入金のスプレッドを低下させたため長期借入金のベース金利が上昇

一方、財務戦略は、金融環境の変化によるマイナスの影響を抑えつつ資金調達コストの低減を図ることを念頭に、借入金額及び借入期間等について検討し、最適なバランスで調達するよう努めます。従前からの金融機関との長期的なリレーションを重視しながらも借入先の多様化や投資法人債の発行も検討します。また、サステナビリティ(持続可能性)向上への取り組みの一環としてグリーンファイナンス(環境改善効果のあるプロジェクトに関する資金調達)も検討します。
2023年8月期においては、2023年3月1日付の森トラスト・ホテルリート投資法人との合併により、有利子負債53,975百万円(短期借入金5,475百万円、長期借入金48,500百万円)を承継し、同日に神谷町トラストタワーの追加取得及び手元資金拡充のため、19,500百万円の借入れを実施しました。また、期限の到来した既存借入金計21,475百万円の返済に充てるため、計20,000百万円の借入れを実施しました。
この結果、2023年8月期末の有利子負債残高は224,500百万円、うち長期借入金は200,500百万円(1年内返済予定の長期借入金42,500百万円を含みます。)、投資法人債は14,000百万円(1年内償還予定の投資法人債3,000百万円を含む。)となっています。なお、LTV47.4%(前期末47.3%)となっています。2023年8月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付の見通し:安定的
